生成AIを使った資料の探し方-アップルの第三世代Air Podsを例として

時事的問題に関して関連資料を探す場合には、Perplexity AI(https://www.perplexity.ai/)が便利です。OpenAIのChatGPTはそのProduct designの制約(Productの機能制約)により、こうした作業には向いてはいません。下記共有リンクの内容に示されているように、OpenAIのChatGPT有料版はその場でネット検索を瞬間的にして回答を生成しているため、「内容が薄い回答」、「あまり適切ではない回答」となっています。

Perplexity AI(https://www.perplexity.ai/)有料版も、OpenAIのChatGPT有料版も、どちらも大規模言語モデル(LLM)はChatGPT4.0で同じなのですが、「事後的学習」の量と質の違いにより、前者の方が後者よりも優れた回答を返す可能性が高くなっています。

なお最近は、Googleの生成AI「Bard」https://bard.google.com/chatの性能が以前よりかなり向上しています。例えば、時事的問題に関しては、OpenAIのChatGPT有料版よりも優れた回答を返すようになっています。

 
例えば下記のようなプロンプト文を入れて検索をしてみてください。
 
日本語のプロンプト文 「アップルの第三世代Air Podsに関して、競合他社製品にないどのような独自機能を持っているかを教えてください。」

英語のプロンプト文 「What unique features do Apple’s third-generation Air Pods have that competing products don’t?」

 
上記のプロンプト文に対する検索結果は下記の通りです。なお下記の回答の内容に示されているように、日本語文で質問するよりも、英語文で質問した方がより適切な回答となる場合が多いかと思います。
 
 
日本語のプロンプト文に対する回答
 
英語のプロンプト文に対する回答
 
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2023/12/13コメント

1.12月6日授業中課題が提出されていません。
 
2.12月11日午後10時締切の課題に課題に対して、下記の修正作業をおこなってください。
 
1) 下記の緑色でハイライトした部分は、修正後の文章が、修正前よりもさらに不適切になっています。競合他社のワイヤレスイヤホンに関する個々の価格(あるいは、平均価格)を示すなど、より適切な形に修正してください。また黄色でハイライトした部分の文章は修正されていません。「である」調に変更してください。
 
(修正前)
Air Podsは、価格と性能のバランスが優れていた。Air Podの価格は159ドル (約1万7400円)ですが、Air Podsが発表された当時、競合他社のワイヤレスイヤホンは平均で約300ドル (約3万2800円) ほどであったため、Air Podsの登場は業界全体に衝撃を与えた。

(修正後)
Air Podsは、価格と性能のバランスが優れていた。Air Podの価格は159ドル (約1万7400円)ですが、Air Podsが発表された当時、競合他社のワイヤレスイヤホンは平均よりも安価であったため、Air Podsの登場は業界全体に衝撃を与えた。

 
2) 参考資料に関する下記記載は不適切です。本日の授業中課題として、適切な記載にしておいてください。例えば、日経XTREND(2022)は著者名が日経XTRENDとなっていますが、これはまったくの間違いです。ソフトバンクニュース(2020)も、著者名がソフトバンクニュースとなっていますが、これはまったくの間違いです。
 参考資料の記載があまりにも手抜きです。参考資料を記載する際にもっと注意を払ってください。
 
日経XTREND(2022)「イヤホン35年の歴史を振り返る 骨伝導や穴開き型など百花繚乱」2022/07/06
イヤホン35年の歴史を振り返る 骨伝導や穴開き型など百花繚乱:日経クロストレンド (nikkei.com)
SONNY「ソニーヘッドホン進化の歴史 その裏側の技術に迫る」
ソニーヘッドホン進化の歴史 PART1 | ヘッドホン | ソニー (sony.jp)
東洋経済ONLINE(2018)「2年前発売の「Air Pods」が売れ続けているわけ」2018/12/21
2年前発売の「AirPods」が売れ続けているワケ クリスマス商戦で最も注目のアップル製品だ | スマホ・ガジェット | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)
ELECOM 「種類別・ワイヤレスイヤホンのメリット・デメリットと目的別の選び方」
種類別・ワイヤレスイヤホンのメリット・デメリットと目的別の選び方 – エレコム株式会社 (elecom.co.jp)
ソフトバンクニュース(2020)「あなたに合った音生活を。ワイヤレスイヤホンを選ぶときの5つのポイントや仕組みを徹底解説」2020/09/09
ワイヤレスイヤホンの5つの選び方や仕組みを徹底解説。あなたに合った音生活を – ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース (softbank.jp)
BUFFALO 「「Bluetooth®」とは?Wi-Fiとの違いやペアリング方法をかんたん解説!」
「Bluetooth®」とは?Wi-Fiとの違いやペアリング方法をかんたん解説! | バッファロー (buffalo.jp)
西田宗千佳(2021)「アップル・アコースティック設計責任者に聞く「アップルの考えるオーディオ」」(西田宗千佳のRandomTracking第514回)、AV Watch、2021年11月5日 https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/1363800.html
Android(2022)「ノイズ キャンセリングとは? その種類や仕組みからメリットまでを紹介」2022/10/18
ノイズ キャンセリングとは? その種類や仕組みからメリットまでを紹介 (android.com)
 
3) アクティブ・ノイズキャンセリングに関する参考資料表記に対応する参考資料の記載Android(2022)「ノイズ キャンセリングとは? その種類や仕組みからメリットまでを紹介」2022/10/18は不適切であるだけでなく、信頼できる資料とは言えません。要件1の1)「一つの論点に関して信頼できる複数の資料を探し出していること」に対応した作業を引き続きおこなってください。
 「信頼できる資料」とは、繰り返し何度も述べていますが、専門的研究者が書いた学術的論文(例えば、jstage掲載の学術雑誌論文)、政府機関が作成した報告書、任天堂など信頼できる会社の資料などです。
 
 下記資料は、「信頼できる」資料とは言えません。もっと「信頼できる」資料を探してください。

ELECOM 「種類別・ワイヤレスイヤホンのメリット・デメリットと目的別の選び方」
種類別・ワイヤレスイヤホンのメリット・デメリットと目的別の選び方 – エレコム株式会社 (elecom.co.jp)
ソフトバンクニュース(2020)「あなたに合った音生活を。ワイヤレスイヤホンを選ぶときの5つのポイントや仕組みを徹底解説」2020/09/09
ワイヤレスイヤホンの5つの選び方や仕組みを徹底解説。あなたに合った音生活を – ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース (softbank.jp)
BUFFALO 「「Bluetooth®」とは?Wi-Fiとの違いやペアリング方法をかんたん解説!」
「Bluetooth®」とは?Wi-Fiとの違いやペアリング方法をかんたん解説! | バッファロー (buffalo.jp)
Android(2022)「ノイズ キャンセリングとは? その種類や仕組みからメリットまでを紹介」2022/10/18
ノイズ キャンセリングとは? その種類や仕組みからメリットまでを紹介 (android.com)
 
4)「3.第三世代Air Podsについて」の記述に関して、きちんとした引用表示がなされていません。間接引用の場合も、きちんと引用表示をおこなうことが必要です。
 
5) 「3.第三世代Air Podsについて」の箇所ほかもそうですが、要件1の1)「一つの論点に関して信頼できる複数の資料を探し出していること」に対応した作業を引き続きおこなってください。
 
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2023/12/13コメント

1.出典の記述が不適切です。以下のコメントに対応した修正作業をおこなってください。
a. WEBニュースに関する出典の記述に際して、記事タイトルを『』で囲むのは不適切です。記事タイトルは「」で囲んでください。
ITmedia ビジネスオンライン(2013)『『鉄腕アトム』の最大の功績は何か――50周年のテレビアニメを振り返る』
2013年01月08日
https://www.itmedia.co.jp/makoto/articles/1301/08/news016_5.html
 
b. 雑誌論文に関する出典の記述に際して、論文タイトルは「」で、掲載誌名称は『』で囲んでください。(下記でコメントしていない雑誌論文に関しても訂正しておいてください。)
 
c. 出典に関する下記記述は、論文タイトルが『』で囲まれている点、および、掲載雑誌が日本語の雑誌であるにもかかわらず掲載雑誌名が日本語表記ではなく英語表記になっている点であまり適切ではありません。下記のように訂正しておいてください。(単行本および雑誌名であればタイトルを『』で囲みますが、雑誌論文タイトルは「」で囲みます。
(修正前)
出典:『:テレビアニメにおけるメディアミックス展開の経済的根拠』 森祐治(2022)
The Japanese Journal of Animation Studies, 2022, vol. 23, no. 1, 3–13

(修正後)
森祐治(2022)「テレビアニメにおけるメディアミックス展開の経済的根拠」『アニメーション研究』23(1) pp.3-13
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjas/23/1/23_A-21-014-R3/_article/-char/ja

 
d. 出典に関する下記記述も、論文タイトルが『』で囲まれている点、および、掲載雑誌が日本語の雑誌であるにもかかわらず掲載雑誌名が日本語表記ではなく英語表記になっている点であまり適切ではありません。訂正しておいてください。
簡 逸威(2016)『日本におけるキャラクター・ライセンス・ビジネスに関する考察』
Japan Marketing Academy Conference Proceedings vol.5
https://www.j-mac.or.jp/oral/fdwn.php?os_id=18

野口光一(2017)『メディア変革期における「メディアミックス」の新展開 ―『妖怪ウォッチ』を事例に―』
The Japanese Journal of Animation Studies Vol19
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjas/19/1/19_31/_pdf/-char/ja

 
e. 出典に関する下記記述は、論文タイトルが『』で囲まれている点、および、掲載雑誌名、URLが適切ではありません。訂正しておいてください。
葉口英子(2022)『日本アニメ産業におけるメディアミックスの進展と最近の動向―『鬼滅の刃』のメディア戦略とプロモーションに着目して―』
紀要 Vol.46 No.1(通巻67号)P68〜P86
file:///C:/Users/Owner/Downloads/kiyo4-46_09%20(1).pdf
 
f. 出典に関する下記記述は、論文タイトルが『』で囲まれている点、および、掲載雑誌名・掲載ページ数が記載されていない点で適切ではありません。訂正しておいてください。
山口康男・馬場一郎(2008)『「世界に誇る日本の文化=キャラクター・ビジネス」』
《平成 19 年度 弁理士の日記念講演会》第 2 部 分科会
https://dl.ndl.go.jp/view/prepareDownload?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F8225951&contentNo=1
 
2.アニメ商品化に関する参考資料を7個挙げられているのは適切です。次に、本日の授業時間中に、それらの参考資料の中の記載の中で重要な点、興味深いと思われる点に関するメモを作成し、そのメモを提出してください。
本日の授業時間中にその作業が十分にできなかった場合には、2月18日午後10時締切の課題において作業を終了させ、そのメモを提出してください。

なお12月18日午後10時締切の課題においては、そうした作業で作成したメモに基づき、卒業論文作成に向けた文章を作成し、提出してください。

 
3 上記2の「作成したメモに基づき、卒業論文作成に向けた文章を作成」するに際しては、2023/12/6の下記コメントへの対応を引き続きお願いいたします。
アニメ作品のコラボ商品化を取り上げるのであれば、下記のような事項に関して調べて見てください。
1)アニメ作品のコラボ商品化のプロセスの具体的構造
2)アニメ作品のコラボ商品化のプロセスの具体的構造に関するプロセス・イノベーション、すなわち、歴史的変化の有無
   もし歴史的に変化があれば、変化の原因・理由を調べてください。
3)アニメ作品のコラボ商品化の製品に関するプロダクト・イノベーションの有無
   もしプロダクト・イノベーションがあれば、それがどのような意味でプロダクト・イノベーションであるのかを論じてください。
   また「なぜそうしたプロダクト・イノベーションが実現できたのか?」、「なぜそうしたプロダクト・イノベーションを企業は追究しているのか?」などを論じてください。
 
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保護中: 藤原さんへの2023/11/22コメント

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カテゴリー: 佐野ゼミ生用 | コメントを読むにはパスワードを入力してください。

経営技術論 vs 技術経営論

「技術論的視点からの経営現象へのアプローチ」としての経営技術論 vs 「経営学視点からの技術現象へのアプローチ」としての技術経営論
日本語では、学問領域に関して二つの単語が羅列的に結合される場合には、最初の単語が対象を、最後の単語がその対象を扱う研究領域を表す。
例えば、経営社会学は、経営を対象とする社会学領域の学問研究を意味するのに対して、社会経営学は社会を対象とする経営学領域の学問研究を意味する。

すなわち経営社会学は、Management of Society(社会経営学)ではなく、Sociology and ManagementあるいはSociology for Business と英語表記されるような内容の授業領域である。

これと同じように、経営技術論は、Management of Technology(技術経営論)ではなく、Theory of Technology and ManagementあるいはTheory of Technology for Businessとと英語表記されるような内容の授業領域であると理解するのが適切である。
 ただし経営社会学がかなり以前から社会的に広く受容された比較的メジャーな研究領域であるのとは異なり、経営技術論は極めて極めてマイナーな研究領域である。大学における経営技術論の専任ポストは、明治大学経営学部および大阪市立大学商学部などで古くから存在するが、日本以外の国では存在しない。
 経営技術論を専門領域とする研究者、あるいは、それに近い領域を研究している研究者は、技術経営論、技術史、技術社会学、科学技術社会論、科学技術論等の授業を担当しているものと思われる。

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Respectful Behavior Policyに関する生成系AIの回答(英語プロンプト文による回答)

プロンプト文
What discussions have been held in the international academic community regarding the Respectful Behavior Policy?
 
Perplexity AIによる回答
The Respectful Behavior Policy has been a topic of discussion in the international academic community, with various institutions and researchers emphasizing its importance in fostering a positive, inclusive, and productive environment.

The New York University School of Global Public Health, for instance, has implemented guidelines for respectful interactions and discussions, adapted from the NYU Department of Philosophy’s “Guidelines for Respectful Discussions”. These guidelines emphasize the importance of respectful, constructive, and inclusive interactions in all settings, particularly in committee meetings, conferences, and staff retreats[1].

Challenges in implementing civility in the workplace have also been discussed, with cultural differences, power dynamics, lack of accountability, and time and resource constraints being identified as key obstacles. Strategies to overcome these challenges include establishing clear expectations and guidelines for communication and behavior, implementing a code of conduct or a reporting system for incidents of incivility, and providing training and resources for managers and employees to address and resolve conflicts in a constructive and respectful manner[2].

Research has shown that promoting a Respectful Behavior Policy can have significant benefits in the workplace, including preventing negative behavior, creating a positive work environment, and encouraging employees to promote positive behavior and interactions proactively[3].

In the healthcare sector, disrespectful behaviors have been linked to adverse events, medical errors, compromises in patient safety, and even patient mortality. Addressing these behaviors is crucial for creating a respectful, healthy workplace[10].

In the educational sector, the Respectful Behaviours within the School Community Policy has been implemented in Victorian Government schools, emphasizing the importance of respectful behaviors in building strong, healthy, and thriving school communities[8].

Moreover, perceived respect has been found to have a significant positive influence on innovative behavior in the workplace, enabling employees to experience their own value, pursue higher needs, exert their potential, and guide themselves to carry out more innovative behavior[11].

In conclusion, the Respectful Behavior Policy is a crucial aspect of fostering a positive, inclusive, and productive environment in various sectors, including academia, healthcare, and the workplace. Implementing this policy effectively requires addressing challenges such as cultural differences, power dynamics, and lack of accountability, and promoting a culture of respect and civility.

Citations:
[1] https://publichealth.nyu.edu/about/resources/guidelines-respectful-interactions-discussions
[2] https://www.linkedin.com/pulse/what-challenges-implementing-civility-workplace-how-approach-collier
[3] https://www.linkedin.com/pulse/from-bullying-harassment-policies-culture-respect
[4] https://www.researchgate.net/post/What_is_the_purpose_of_school_policy_to_students_behavior
[5] https://www2.ed.gov/policy/gen/guid/school-discipline/guiding-principles.pdf
[6] https://www.ismp.org/resources/addressing-disrespectful-behaviors-and-creating-respectful-healthy-workplace-part-ii
[7] https://reproductive-health-journal.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12978-018-0466-y
[8] https://www.education.vic.gov.au/Pages/Respectful-Behaviours-within-the-School-Community-Policy.aspx
[9] https://crlt.umich.edu/publinks/generalguidelines
[10] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5265230/
[11] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9582944/
[12] https://www.pbs.org/newshour/education/feeling-respected-transforms-student-school
[13] https://www.oecd.org/education/Global-competency-for-an-inclusive-world.pdf
[14] https://policies.risd.edu/operations/respect-in-the-workplace-policy/
[15] https://files.eric.ed.gov/fulltext/ED518509.pdf
[16] https://www.edweek.org/leadership/opinion-schools-must-continue-to-teach-and-practice-respect/2018/05
[17] https://umanitoba.ca/student-supports/respectful-conduct
[18] https://sustainability.stanford.edu/sites/sustainability/files/media/file/sdss-policy-on-respectful-and-inclusive-behavior_nov_2022.pdf
[19] https://www.geneseo.edu/policy/promoting-respectful-workplace-policy
[20] https://www.understood.org/en/articles/behavior-strategy-respectful-redirection
[21] https://www.ibo.org/contentassets/76d2b6d4731f44ff800d0d06d371a892/academic-integrity-policy-english.pdf
[22] https://ofm.wa.gov/sites/default/files/public/shr/Diversity/SubCommit/Model%20Policies%20and%20Considerations%20for%20DEIRWE.pdf
[23] https://www.brown.edu/sheridan/teaching-learning-resources/teaching-resources/classroom-practices/learning-contexts/discussions/tips
[24] https://www.ans.org/about/rbp/
[25] https://extension.umn.edu/public-engagement-strategies/setting-ground-rules-productive-discussions

ChatGPT4.0による回答
As of my last training data in January 2022, there isn’t a universally recognized “Respectful Behavior Policy” that has garnered significant discussion across the international academic community as a whole. Policies related to respectful behavior, harassment, discrimination, and inclusivity, however, are prevalent in universities and academic institutions around the world.

Several discussions on respectful behavior in the academic context revolve around:

  1. Title IX in the United States: This federal civil rights law prohibits discrimination on the basis of sex in any education program or activity that receives federal funding. This has been a focal point in discussions regarding respectful behavior, particularly around issues like sexual harassment and gender-based discrimination.
  2. Diversity and Inclusion: Many universities worldwide have worked towards creating an inclusive environment for students, faculty, and staff of all backgrounds. This includes discussions on policies related to racial and ethnic inclusivity, gender and sexuality, disabilities, and other marginalized groups.
  3. Bullying and Harassment: Discussions around the prevention of bullying, both in-person and online, are common. Many institutions have guidelines or policies aimed at fostering a respectful academic environment.
  4. Freedom of Speech vs. Respectful Dialogue: Particularly in the last decade, there have been discussions about the balance between ensuring freedom of speech on campuses and promoting respectful, constructive dialogues.
  5. Codes of Conduct: Many academic conferences have introduced or updated codes of conduct in recent years. These codes often address respectful behavior, detailing what is considered inappropriate and outlining mechanisms for reporting and addressing misconduct.
  6. Mental Health: Recognizing the impact of behavior on mental well-being, discussions have also encompassed the importance of understanding and promoting mental health in academic settings.
  7. International Students and Cultural Sensitivity: With the increasing globalization of higher education, discussions around understanding and being sensitive to the various cultural norms and expectations of international students have gained prominence.

If you’re referring to a specific “Respectful Behavior Policy” that emerged after 2022 or has become particularly influential, I might not have that data. For the most up-to-date discussions, I would recommend checking academic journals, conference proceedings, or the websites of influential academic bodies or institutions.

 
Google Bardによる回答
The international academic community has held a number of discussions regarding the Respectful Behavior Policy, with a focus on the following areas:

  1. The definition of respectful behavior. There is no single definition of respectful behavior that is universally accepted by all academics. However, some common elements include treating others with courtesy and dignity, avoiding personal attacks, and being open to different perspectives.
  2. The need for a respectful behavior policy. Some academics argue that a respectful behavior policy is necessary to create a safe and inclusive environment for all members of the academic community. Others argue that such a policy is unnecessary or even counterproductive.
  3. The scope of a respectful behavior policy. Some academics argue that a respectful behavior policy should apply to all aspects of academic life, including teaching, research, and service. Others argue that the policy should be more narrowly focused, such as only applying to interactions between students and faculty.
  4. The enforcement of a respectful behavior policy. Some academics argue that a respectful behavior policy should be enforced strictly, with clear consequences for violations. Others argue that the policy should be enforced more flexibly, with a focus on education and mediation.
  5. The role of diversity and inclusion in a respectful behavior policy. Some academics argue that a respectful behavior policy should explicitly address issues of diversity and inclusion. Others argue that the policy should be more general, with a focus on creating a respectful environment for all.
  6. The impact of a respectful behavior policy on academic freedom. Some academics argue that a respectful behavior policy can have a chilling effect on academic freedom. Others argue that a respectful behavior policy is necessary to protect academic freedom by preventing individuals from being silenced or intimidated.

    These discussions have been held in a variety of forums, including conferences, workshops, and online publications. Some of the key organizations that have been involved in these discussions include the American Association of University Professors, the National Association of Scholars, and the American Council on Education.

    In addition to these formal discussions, there have also been many informal conversations about the Respectful Behavior Policy among academics on a personal level. These conversations have helped to shape the way that the policy is understood and implemented by individual institutions.

    Overall, the discussions about the Respectful Behavior Policy in the international academic community have been complex and multifaceted. There is no single view on the policy, and there is ongoing debate about its definition, scope, enforcement, and impact on academic freedom. However, these discussions are important because they help to ensure that the policy is fair, effective, and supportive of a safe and inclusive academic environment.

    It is important to note that the Respectful Behavior Policy is a relatively new development in the international academic community. As such, there is still much to learn about how to implement and enforce it effectively. However, the discussions that have taken place thus far have provided a valuable foundation for developing a policy that meets the needs of all members of the academic community.

 
Microsoft Bing AIによる回答
The Respectful Behavior Policy is a policy that aims to maintain a safe and respectful environment for all participants in academic conferences and events. It often involves respecting diversity, preventing harassment, and promoting inclusion.

In the international academic community, there have been various discussions about the Respectful Behavior Policy, such as its role as an ethical code of conduct, its implementation and evaluation, and its challenges and best practices. Some examples of these discussions are:

  1. The Japan Society for the History of Science (JSHS) has raised issues about the broader aspects of researcher ethics and academic ethics, even after establishing a research behavior ethics code. These issues are planned to be discussed at a special general meeting ¹.
  2. The World Conference on Research Integrity (WCRI) and the Asia Pacific Research Integrity (APRI) are international conferences that discuss research integrity and responsible conduct of research (RCR). These discussions aim to encourage participants to respect each other and act fairly and ethically, in order to maintain the quality and reliability of academic activities ².
  3. The International Society for Stem Cell Research (ISSCR) has developed guidelines for stem cell research and clinical translation, which include a section on Respectful Behavior Policy. The guidelines state that “all participants in stem cell research should foster a culture of mutual respect, collegiality, fairness, and trust” ¹⁵.

These are just some examples of the ongoing discussions about the Respectful Behavior Policy in the international academic community. I hope this answer was helpful for you. 😊

Citations: ¹ [1](https://historyofscience.jp/joho/kokusai/) ² [2](https://www.jst.go.jp/kousei_p/society/sc_related.html) ¹⁵ [3](https://www.isscr.org/guidelines)

ソース: Bing との会話 2023/11/1
(1) Respectful Behavior Policyに関する生成系AIの回答 …. https://sanosemi.info/archives/5247.
(2) Fundamental Values – Academic Integrity. https://academicintegrity.org/resources/Fundamental-Values.
(3) undefined. https://www.isscr.org/guidelines.
(4) THE FUNDAMENTAL VALUES OF ACADEMIC INTEGRITY. https://academicintegrity.org/images/pdfs/20019_ICAI-Fundamental-Values_R12.pdf.
(5) undefined. https://historyofscience.jp/joho/kokusai/.
(6) undefined. https://www.jst.go.jp/kousei_p/society/sc_related.html.
(7) undefined. https://www.editage.jp/insights/making-connections-at-international-conferences.
(8) undefined. http://jsme.umin.ac.jp/com/pro/2019MEDC71S&WS-report-pro.pdf.
(9) undefined. https://www.jst.go.jp/kousei_p/society/sc_domesticacademic.html.
(10) undefined. https://www.hbes.com/conference/.
(11) undefined. https://nagoya.repo.nii.ac.jp/record/4589/files/HH020703001.pdf.
(12) undefined. https://www.jst.go.jp/kousei_p/eventreport/er_originreport/2016post_7.html.
(13) undefined. https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001206100714368.
(14) undefined. https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/46/2/46_121/_pdf.
(15) undefined. https://www.scj.go.jp/ja/scj/kihan/.
(16) undefined. https://www.researchgate.net/profile/Takayo_Inoue3/publication/279861878_jingshangxiaodaijianyiyitengwuyanshiyuanjingziyi_2006_komyunitikaunseringufuzhijiaoyuyiliaonotamenoxinshiiparadaimu_burenchuban/links/559ce1da08ae4e46ea2064c8/jingshangxiaodaijianyiyitengwuyanshiyuanjingziyi-2006-komyunitikaunseringufuzhijiaoyuyiliaonotamenoxinshiiparadaimu-burenchuban.pdf.
(17) undefined. http://jsme.umin.ac.jp/com/pro/index.html.
(18) undefined. https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2020/PA03397_02.
(19) undefined. https://www.jstage.jst.go.jp/article/manms/7/3/7_3_124/_pdf/-char/ja.
(20) undefined. https://www.jps.or.jp/outline/koudoukihan.php.
(21) undefined. http://university.luke.ac.jp/about/project/aamrc/results.html.
(22) undefined. https://www.cma.ca/sites/default/files/pdf/Document-1-Respect-in-the-Workplace-policy.pdf.
(23) undefined. https://www.iee.jp/member/ieej/about_ieejpro/.
(24) undefined. https://www.ciertmu.com/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%95%99%E8%82%B2%E9%83%A8%E9%96%80.
(25) undefined. https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/62492/1/010-1882-1669-126.pdf.
(26) undefined. https://www.iee.jp/about/code_conduct/.
(27) undefined. https://home.riboclub.org/annual-meeting/.
(28) undefined. https://www.hass.tsukuba.ac.jp/sites/www.hass.tsukuba.ac.jp/files/brochure2021.pdf.

 
カテゴリー: 利用事例, 生成AI | コメントする

Respectful Behavior Policyに関する生成系AIの回答(日本語プロンプト文による回答)

プロンプト文
Respectful Behavior Policyに関して、国際学会ではどのような議論がなされているのかを教えてください。
 
Perplexity AIによる回答
国際学会におけるRespectful Behavior Policy(尊重行動方針)についての議論は、学会の倫理綱領としての役割を果たすもので、研究者の行動規範や学会の倫理についての広範な議論を含みます。具体的には、日本科学史学会では、研究行動倫理が定立された後も、より広い意味での研究者倫理や学会倫理についての問題提起がなされており、これらの議論は臨時総会で行われる予定です[1]。

また、国際的な視点から見ると、World Conference on Research Integrity (WCRI)やAsia Pacific Research Integrity (APRI)などの国際会議では、研究公正や責任ある研究活動(Responsible Conduct of Research : RCR)についての議論が行われています[2]。

これらの議論は、学会参加者が互いに尊重し、公正で倫理的な行動を取ることを促すためのものであり、学会の品質と信頼性を保つために重要な役割を果たしています。また、これらの議論は、学会参加者が互いに尊重し、公正で倫理的な行動を取ることを促すためのものであり、学会の品質と信頼性を保つために重要な役割を果たしています。

なお、国際会議に参加する際には、言語や文化の違いによるコミュニケーションの障壁を克服することも重要です[3]。これは、Respectful Behavior Policyの一部として、他の参加者を尊重し、適切なコミュニケーションを行うことを含むと考えられます。

Citations:
[1] https://historyofscience.jp/joho/kokusai/
[2] https://www.jst.go.jp/kousei_p/society/sc_related.html
[3] https://www.editage.jp/insights/making-connections-at-international-conferences
[4] http://jsme.umin.ac.jp/com/pro/2019MEDC71S&WS-report-pro.pdf
[5] https://www.jst.go.jp/kousei_p/society/sc_domesticacademic.html
[6] https://www.hbes.com/conference/
[7] https://nagoya.repo.nii.ac.jp/record/4589/files/HH020703001.pdf
[8] https://www.jst.go.jp/kousei_p/eventreport/er_originreport/2016post_7.html
[9] https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001206100714368
[10] https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/46/2/46_121/_pdf
[11] https://www.scj.go.jp/ja/scj/kihan/
[12] https://www.isscr.org/guidelines
[13] https://www.researchgate.net/profile/Takayo_Inoue3/publication/279861878_jingshangxiaodaijianyiyitengwuyanshiyuanjingziyi_2006_komyunitikaunseringufuzhijiaoyuyiliaonotamenoxinshiiparadaimu_burenchuban/links/559ce1da08ae4e46ea2064c8/jingshangxiaodaijianyiyitengwuyanshiyuanjingziyi-2006-komyunitikaunseringufuzhijiaoyuyiliaonotamenoxinshiiparadaimu-burenchuban.pdf
[14] http://jsme.umin.ac.jp/com/pro/index.html
[15] https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2020/PA03397_02
[16] https://www.jstage.jst.go.jp/article/manms/7/3/7_3_124/_pdf/-char/ja
[17] https://www.jps.or.jp/outline/koudoukihan.php
[18] http://university.luke.ac.jp/about/project/aamrc/results.html
[19] https://www.cma.ca/sites/default/files/pdf/Document-1-Respect-in-the-Workplace-policy.pdf
[20] https://www.iee.jp/member/ieej/about_ieejpro/
[21] https://www.ciertmu.com/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%95%99%E8%82%B2%E9%83%A8%E9%96%80
[22] https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/62492/1/010-1882-1669-126.pdf
[23] https://www.iee.jp/about/code_conduct/
[24] https://home.riboclub.org/annual-meeting/
[25] https://www.hass.tsukuba.ac.jp/sites/www.hass.tsukuba.ac.jp/files/brochure2021.pdf

ChatGPT4.0による回答
「Respectful Behavior Policy」は、学会やイベントにおいてすべての参加者が安全で尊重される環境を維持するための方針のことを指します。国際学会においては、多様性の尊重、ハラスメントの防止、インクルージョンを促進するための方針がしばしば取り入れられています。

以下は、国際学会で「Respectful Behavior Policy」に関して行われている一般的な議論や取り組みについての概要です:

  1. 定義の明確化: 何をハラスメントや不適切な行為と見なすかを明確に定義し、具体的な例を挙げることで、参加者に期待する行動標準を理解してもらうことが重要です。
  2. 報告メカニズム: ポリシー違反の疑いがある場合の報告方法や窓口を設けることで、参加者が安全に懸念を共有できる環境を作ります。
  3. 対応策: 違反が報告された場合の対応手順や制裁措置を明確にすることで、ポリシーの実効性を高めます。
  4. 啓発活動: 事前にポリシーを参加者に伝えるだけでなく、学会やイベントの冒頭で改めて説明するなど、継続的な啓発活動を行います。
  5. 多様性とインクルージョン: Respectful Behavior Policyは、多様性とインクルージョンの促進と密接に関連しています。特に国際的な学会では、異なる文化や背景を持つ参加者が一堂に集まるため、予めその理解を深めるセミナーやワークショップの実施も求められます。
  6. フィードバックの収集: ポリシーの効果や適用範囲について、参加者からのフィードバックを収集し、必要に応じて改善を図ります。
  7. 定期的な見直し: 社会の変化や新たな課題に対応するために、ポリシーを定期的に見直し、更新します。

これらの議論や取り組みは、学会の規模や性質、参加者の背景などに応じて異なる場合がありますが、上記は一般的な傾向として挙げられるものです。

 
Google Bardによる回答
Respectful Behavior Policy(尊厳ある行動ポリシー)は、学会においてすべての参加者が尊厳を持って扱われることを保証するためのポリシーです。このポリシーは、差別やハラスメントを防止し、学会をすべての人にとって安全で歓迎される場所にするためのものです。
国際学会では、このポリシーの必要性と有効性について、さまざまな議論が行われています。

必要性について

学会は、研究者や学生が集まり、交流する場です。しかし、学会においても、差別やハラスメントが問題となっています。
差別やハラスメントは、被害者の研究やキャリアに深刻な影響を与える可能性があります。また、学会の雰囲気を悪化させ、参加者のモチベーションを低下させる原因にもなります。
そのため、学会においてすべての参加者が尊厳を持って扱われることを保証することは、重要な課題となっています。
 

有効性について

Respectful Behavior Policyは、差別やハラスメントを防止し、学会をすべての人にとって安全で歓迎される場所にするために有効であると考えられています。
このポリシーは、差別やハラスメントを明確に定義し、禁止しています。また、被害者が相談や支援を受けるための体制を整えています。
これらの取り組みにより、差別やハラスメントの発生を抑制し、被害者の救済を促進することが期待されています。
 

議論の焦点

国際学会におけるRespectful Behavior Policyに関する議論の焦点は、以下のとおりです。

* ポリシーの対象範囲
* ポリシーの適用方法
* ポリシーの遵守を促進するための方法

ポリシーの対象範囲については、学会参加者だけでなく、学会スタッフや運営者も含まれるべきとの意見があります。また、オンラインやSNS上での行為も対象とするべきとの意見もあります。
ポリシーの適用方法については、被害者の申告に基づいて対応するのか、それとも学会側が積極的に調査を行うのか、という点が議論されています。
ポリシーの遵守を促進するための方法については、教育や研修の実施、相談窓口の設置など、さまざまな方法が検討されています。
今後も、国際学会においては、Respectful Behavior Policyの必要性と有効性について、さらなる議論が継続されると考えられます。

日本においても、Respectful Behavior Policyの導入が進んでいます。2023年には、日本学術会議が「学術会議におけるハラスメント防止ガイドライン」を策定し、学会におけるハラスメントの防止と被害者の救済を図るための方策を定めました。

今後、日本においても、国際学会と同様に、Respectful Behavior Policyが学会における差別やハラスメントの防止に貢献することが期待されます。

 
Microsoft Bing AIによる回答
こんにちは、こちらはBingです。ご質問ありがとうございます。😊

Respectful Behavior Policyとは、国際学術会議(ISC)が提唱する、学術活動における倫理的な行動規範のことです¹。このポリシーは、学術コミュニティの多様性や包摂性を尊重し、ハラスメントや差別を防止することを目的としています²。

国際学会では、このポリシーに関して様々な議論がなされています。例えば、日本科学史学会では、2023年11月30日に臨時総会が開催されて、Respectful Behavior Policyの内容や適用範囲について話し合われる予定です³。同学会では、昨年研究行動倫理が定立されましたが、さらに、より広い意味での研究者倫理ないし学会倫理のようなものに取り組む必要があると考えています³。

他の国内学会でも、Respectful Behavior Policyに関連する倫理規定や行動規範を策定したり、改訂したりしているところが多くあります⁴。国際学術会議に参加する際には、自分の所属する学会や分野の倫理基準に加えて、Respectful Behavior Policyにも従うことが求められます²。

以上が私の回答です。ご参考になれば幸いです。😊

ソース: Bing との会話 2023/11/1
(1) 国際会議関連情報 | 日本科学史学会 – History of Science. https://historyofscience.jp/joho/kokusai.
(2) 国内学会の行動規範・投稿規定 │ 研究公正ポータル │ 国立 …. https://www.jst.go.jp/kousei_p/society/sc_domesticacademic.html.
(3) 国際学術会議(ISC)|日本学術会議. https://www.scj.go.jp/ja/int/isc/index.html.
(4) undefined. https://www.ichst2025.org/.
(5) undefined. https://www.ichst2021.org/call-for-submission-of-symposia-proposals/.
(6) undefined. https://www.ichst2021.org/.

カテゴリー: 利用事例, 生成AI | コメントする

英語テキストの校閲作業における生成AIの利用

DeepLと生成系AIの総合的利用により、英語テキストの校閲化作業をより効率化できそうです。

ここでは、明治大学経営学部の1年次後期学部必修科目「経営学」における第1回目講義の冒頭部分の英語テキスト(938 words)を例に取り、具体的に説明します。

生成系AIに与えたプロンプト文
下記の英文に関して、アカデミックな文書として適切かどうかという視点から、文法、読みやすさ、内容のチェックをしてください。また、訂正箇所および詳しい訂正理由を箇条書きで詳しく教えてください。

Hello everyone. I am the lecturer in charge of the first session of Business Administration.
The summer vacation is over and the fall semester has begun.
Do you remember what you learned in the spring semester’s General Management?
The main goal of the first session of Business Administration is to remind you of what you learned in the Business Administration part of the spring semester’s General Theory of Management. Through this class, we will now prepare you for the second and subsequent sessions. Let’s begin the first session.

The diagram shown on the slide will show what you learned in the Business Administration part of the Spring semester of General Management and what you will learn in the Fall semester of Business Administration together.
As I will explain again later, the fall semester’s business administration will be based on what you learned in the business administration part of the general management theory, and you will learn each of these topics in a little more depth.
In this first session, we will review the entire spring semester, starting with the theme of management, which is colored.

There will be no confirmation test this time, but if you can answer some of the questions shown on the slides, you have achieved the goal of the first session. Let’s do our best.

First of all, I would like to review “Management and Companies” and “Innovation and Management Strategies” as part 1 of the review of the Business Administration part of the General Management Review.

In the General Theory of Management, you have learned that companies, which are so familiar and commonplace, actually have many different types when you take a closer look, or that a company’s activities are made up of many different elements to produce a single product or service.

In the first part of the Business Administration part of the General Management Perspective, “Management and Enterprises,” as shown on the slide, you first learned that enterprises can be divided into various types depending on how you look at them.
For example, we looked at the size of a company, the products it produces, its business purpose, and its legal status.
How about you, can you explain all the terms listed?
If there are any terms that you have forgotten, please go back and look at your notes from the spring semester to remind yourself.

After looking at the types of enterprises, we learned in “Management and Enterprises” that, in fact, the management activities of an enterprise consist of various activities.
After defining management as the creation of value through the effective use of management resources, we learned that each management resource requires management, that there is a management strategy that serves as the policy for each management resource, and that there is a management organization that implements the overall policy. In the fall semester, we will be discussing the management strategy for each of these management groups.
In the fall semester, we will learn more deeply about each of these management aspects, management strategies, and management organizations.

To summarize the first session of the management part of the spring semester’s General Theory of Management, you have learned what you see on the slide. In summary, you should know that there are various types of companies, and that although there are various types of companies, (2) all companies have common management activities, and companies conduct business through such management activities.

In the following second session, titled “Innovation and Management Strategy,” we learned two basic approaches for companies to grow more, in terms of the relationship between innovation and management strategy.
In the first, you learned about product differentiation through product innovation, using Apple Inc. as a case study, as shown on the slide. The iPhone was a perfect example of this strategy.

The second approach was to lower costs through process innovation, which we learned from Amazon as a case study. This was a strategy to earn more profit by offering products and services at lower prices than other companies in order to increase the number of customers who would buy their products instead of those of other companies. You learned that the reason why Amazon was able to offer such a convenient service at that price was, in fact, that behind the scenes, they were making huge investments with a long-term perspective.

To summarize the second management part, you have learned what is written on the slide.
I think you all have the image that companies make profits, but there are two major ways of making profits, and each company has a different way of doing things, so I think I can say that you are ready for the fall semester.

I would like to end Part 1 of the first session here for now. Thank you for your hard work.
I hope you have been able to recall some of what you learned in the spring semester. I hope you have started to recall. In order for you to check by yourself whether you have recalled what you have learned so far, I have indicated this in the form of a questionnaire on the slide. You do not have to submit this questionnaire, but please think about it in your mind right now and see if you can come up with an explanation. If you can’t come up with an explanation at this point, you will have to start the fall semester of Business Administration in earnest from the next class, which will be a little more difficult to learn. In that case, please be sure to review the information.
See you in Part 2. See you soon.

生成系AIによる回答
下記では、ChatGPT4(有料版)、Microsoft Bing AIperplexity AI(有料版)、Google Bardという3種類の生成系AIの回答を紹介しています。それぞれ回答が異なっておりますが、各生成系AIによる訂正理由等を見ながら、最終的に自分で最も適切と思われる英語テキストを作成することがこれからの時代に求められているように思われます。
なお上記文章は生成系AIに対して、WEBによる対話的利用の場合の限界を超えている部分は生成系AI側で無視されています。また生成系AIの回答に関して、読みやすくするために、一部その表現を訂正しています。
 
 
1.ChatGPT4(有料版)による回答
The provided English text has a few areas that could be improved for clarity, conciseness, and academic tone. Let’s break down the issues and then provide a revised version.

Issues:

1. Redundancy: Some points are made multiple times.
2. Tone: The tone is informal in places which might not be suitable for an academic setting.
3. Grammar and Syntax: Some sentences are awkwardly phrased.
4. Clarity: The message can be made clearer by restructuring and rephrasing some of the sentences.
 

Recommendations and Corrections:

1. Replace casual greetings like “Hello everyone” with a more formal tone.
2. Eliminate repeated points to enhance clarity.
3. Use consistent terms, i.e., switch “General Management” and “General Theory of Management” to one term.
4. Improve transitions between ideas for better flow.
 

Revised Text:

Greetings,

I am the lecturer for the first session of Business Administration this semester. As we transition from the summer break into the fall semester, I’d like to revisit the content covered during the spring semester, specifically in the General Management course.

The primary aim of this session is to reinforce the knowledge you acquired concerning Business Administration during the spring semester. This refresher will set the foundation for our upcoming sessions.

The diagram displayed on the slide illustrates the content covered in the spring and what to expect this fall in Business Administration. This fall, we will delve deeper into topics initially introduced during the spring. For clarity, the theme of management is highlighted.

While there will not be a test at the end of this session, I encourage you to answer the questions presented on the slides. Successfully answering these questions indicates a good understanding of our objectives today.

To begin, we’ll review “Management and Companies” and “Innovation and Management Strategies.” In our General Management course, you were introduced to the varied nature of companies and their intricate operations. For instance, we explored factors like company size, product range, business objectives, and legal statuses. Please ensure you’re familiar with these terms; if any seem unfamiliar, I recommend revisiting your spring semester notes.

Subsequently, we defined management as the art of creating value through the effective use of resources. Each resource demands its own unique management strategy, supported by an overarching organizational approach. This semester, we’ll be discussing these strategies in more depth.

In summary, from our spring semester, you should recall the diverse nature of companies and their shared management operations.

In our next session, “Innovation and Management Strategy,” we’ll analyze two primary growth strategies for companies. We’ll use Apple Inc. and their product differentiation through the iPhone as a case study for the first strategy. The second strategy focuses on cost reduction through process innovation, exemplified by Amazon. Their ability to offer competitive prices is a result of strategic long-term investments.

As we wrap up this session, I’ve provided a questionnaire on the slide to help gauge your understanding. While it’s not mandatory, I encourage you to think about each question. If any topics seem challenging, I recommend a thorough review before our next class.

I look forward to our continued exploration in Part 2.

Note: This is a concise, clearer, and more academically toned version of the original text.

 
2. Microsoft Bing AI(より創造的にバージョン)による回答
こんにちは、この英文についてアカデミックな文書として適切かどうかという視点から、文法や内容のチェックをお手伝いします。😊

まず、全体的には英文は流暢で分かりやすく書かれていますが、いくつか改善できる点があります。以下に具体的なコメントと修正案を示します。

  1. 1段落目の最後の文は、主語が不明確です。誰が2回目以降のセッションに備えるのでしょうか?学生なら`you`、講師なら`I`、両方なら`we`を明示する必要があります。修正案は以下の通りです。

    (原 文) Through this class, we will now prepare you for the second and subsequent sessions.
    (修正案) Through this class, I will now prepare you for the second and subsequent sessions.

  2. 2段落目の最初の文は、`will show`ではなく`shows`を使う方が自然です。現在形で話しているので、スライドも現在形で表現する必要があります。修正案は以下の通りです。

    (原文)The diagram shown on the slide will show what you learned in the Business Administration part of the Spring semester of General Management and what you will learn in the Fall semester of Business Administration together.

    (修正案) The diagram shown on the slide shows what you learned in the Business Administration part of the Spring semester of General Management and what you will learn in the Fall semester of Business Administration together.

  3. 2段落目の最後の文は、`in a little more depth`ではなく`in more depth`とする方が簡潔で強調されます。修正案は以下の通りです。

    (原 文) and you will learn each of these topics in a little more depth.
    (修正案)and you will learn each of these topics in more depth.

  4. 3段落目の最初の文は、`the entire spring semester`ではなく`the entire Business Administration part of the spring semester`とする方が正確です。修正案は以下の通りです。

    (原 文) In this first session, we will review the entire spring semester, starting with the theme of management, which is colored.
    (修正案) In this first session, we will review the entire Business Administration part of the spring semester, starting with the theme of management, which is colored.

  5. 4段落目の最初の文は、引用符を使う必要はありません。また、`as part 1 of the review of the Business Administration part of the General Management Review.`という部分は冗長でわかりにくいです。修正案は以下の通りです。

    (原 文) First of all, I would like to review “Management and Companies” and “Innovation and Management Strategies” as part 1 of the review of the Business Administration part of the General Management Review.
    (修正案) First of all, I would like to review Management and Companies and Innovation and Management Strategies, which are the first two topics in the Business Administration course.

  6. 最後の文は途中で切れていますが、おそらくスライドに示された内容を説明するつもりだったと思います。その場合、以下のように続けることができます。

    (原 文) In the first part of the Business Administration part of the General Management Perspective, “Management and Enterprises,” as shown on the slide, you fi
    (修正案)In the first part of the Business Administration course, Management and Enterprises, as shown on the slide, you will learn about different types of enterprises, their functions, structures, and environments.

以上が私のコメントと修正案です。ご参考になれば幸いです。🙏

 
3. Microsoft Bing AI(より厳密にバージョン)による回答
全体的に、あなたの英文はアカデミックな文書として適切で、内容も明確で理解しやすいです。しかし、いくつかの部分で改善が可能です。以下に訂正箇所とその理由を示します。

1. “The main goal of the first session of Business Administration is to remind you of what you learned in the Business Administration part of the spring semester’s General Theory of Management.”
訂正: “The main goal of the first session of Business Administration is to revisit the concepts you learned in the Business Administration section of the General Theory of Management during the spring semester.”
理由: “remind”よりも”revisit”の方が、学生が以前学んだ概念を再評価し、理解を深めるという意味をより強く伝えます。

2. “As I will explain again later, the fall semester’s business administration will be based on what you learned in the business administration part of the general management theory, and you will learn each of these topics in a little more depth.”
訂正: “As I will elaborate later, the Business Administration course in the fall semester will build upon what you learned in the Business Administration section of the General Theory of Management during the spring semester, allowing you to delve deeper into each topic.”
理由: “elaborate”は、詳細に説明するという意味で、”explain again”よりも適切です。また、”build upon”と”delve deeper”は学生が既存の知識を基に新たな知識を深く学ぶという意味を強調します。

3. “In this first session, we will review the entire spring semester, starting with the theme of management, which is colored.”
訂正: “In this first session, we will review the entire spring semester, starting with the theme of management, which is highlighted.”
理由: “highlighted”は、特定のテーマやトピックが強調されていることを示すため、”colored”よりも適切です。

4. “The iPhone was a perfect example of this strate”
訂正: “The iPhone was a perfect example of this strategy.”
理由: 文末が途中で切れています。おそらく”strategy”という単語を完全に書きたかったのだと思います。

これらの修正により、あなたの文章はさらに明確で読みやすくなるでしょう。それぞれの修正がなぜ必要かを理解し、それを参考に今後のライティングに役立ててください。引き続き頑張ってください!

 
4.perplexity AI(有料版; GPT4)による回答
以下に、提出された英文に対するアカデミックな視点からの評価と訂正箇所を示します。

  1. 冗長性と繰り返し: 文章全体を通して、同じ情報が何度も繰り返されています。例えば、「The main goal of the first session of Business Administration is to remind you of what you learned in the Business Administration part of the spring semester’s General Theory of Management.」という文がありますが、これはすでに前の文で述べられています。冗長性は読み手の注意を散らす可能性がありますので、情報を簡潔に伝えるように心掛けてください。
  2. 文体の一貫性: この文章はアカデミックな文書として書かれていると思われますが、一部カジュアルな表現が混ざっています。例えば、「Let’s do our best.」や「See you soon.」などの表現は、アカデミックな文書には適していません。より公式な表現に置き換えることをお勧めします。
  3. 明確な構造の欠如: 文章全体として、明確な構造や流れが欠けています。読者が理解しやすいように、各セクションの目的と内容を明確にすると良いでしょう。
  4. 長すぎる文: 一部の文が非常に長く、読み手が理解するのが難しい場合があります。例えば、「In the General Theory of Management, you have learned that companies, which are so familiar and commonplace, actually have many different types when you take a closer look, or that a company’s activities are made up of many different elements to produce a single product or service.」という文は、複数のアイデアが一つの文に詰め込まれています。これらのアイデアを分割し、それぞれを独立した文として表現すると、読みやすさが向上します。
  5. 不明確な参照: 「The diagram shown on the slide will show what you learned in the Business Administration part of the Spring semester of General Management and what you will learn in the Fall semester of Business Administration together.」という文では、「the slide」が何を指しているのかが明確ではありません。具体的な参照を提供するか、またはこのような参照を避けるようにしてください。

以上の点を踏まえて、文章の改善を試みてみてください。

Citations:
[1] https://ppl-ai-file-upload.s3.amazonaws.com/web/direct-files/779111/c59eadac-e835-47cc-aca8-710d2a889d3b/paste.txt

 
5.Google Bardによる回答
Overall feedback

The English is well-written and easy to read. The content is clear and concise. The author provides a good overview of the topics covered in the spring semester and lays the foundation for the fall semester.

Specific feedback

  1. Introduction: The introduction is clear and concise, and it sets the stage for the rest of the lecture.
  2. Body: The body of the lecture is well-organized and easy to follow. The author provides a good overview of the topics covered in the spring semester, and he also introduces the topics that will be covered in the fall semester.
  3. Conclusion: The conclusion is clear and concise, and it summarizes the main points of the lecture.

Grammar and punctuation:

There are a few minor grammar and punctuation errors in the lecture, but they are not significant and do not affect the overall readability of the text.

Content:
The content of the lecture is accurate and up-to-date. The author provides a good overview of the topics covered in the spring semester, and he also introduces the topics that will be covered in the fall semester.

Overall, the lecture is well-written, easy to read, and informative. I am confident that the students will benefit from this lecture.

Specific suggestions for improvement

  1. Introduction: The author could add a sentence or two at the beginning of the introduction to state the purpose of the lecture. For example, he could say something like, “The purpose of this lecture is to review the topics covered in the spring semester and to introduce the topics that will be covered in the fall semester.”
  2. Body: The author could provide more specific examples of the different types of companies and the different management activities that companies undertake. He could also provide more specific examples of the two basic approaches that companies use to grow more.
  3. Conclusion: The author could summarize the main points of the lecture in a more concise way. For example, he could say something like, “In conclusion, we have reviewed the different types of companies and the different management activities that companies undertake. We have also introduced the two basic approaches that companies use to grow more. I am confident that you are now ready for the fall semester of Business Administration.”

Additional suggestions

  1. The author could consider using visuals, such as diagrams and charts, to make the lecture more engaging and informative.
  2. The author could also consider providing students with handouts or other materials that they can use to review the material covered in the lecture.

Overall, the lecture is well-written and informative. I am confident that the students will benefit from this lecture.

 
カテゴリー: 教員用教材, 生成AI, 生成AIの利用法 | コメントする

「日本語テキストの英語テキスト化」における生成系AIの利用方法

「日本語テキストの英語テキスト化」に関しては生成系AIを利用することが有用と思われます。

ここでは、明治大学経営学部「デジタル経営人材開発トラック (DIGIT: Digital Insights for Growth and Innovation Track)」(https://www.meiji.ac.jp/keiei/features/digit.html)の冒頭部分の日本語テキストを例にとり、具体的に説明します。

ここでは下記のような2段階で英語テキスト化をおこなうことで、より適切な英語テキストを生成することを追究しています。(なお、英語テキスト化の前に、日本語テキストそれ自体に関して、生成系AIにチェックをさせた方がより良い結果を得ることができると思われます。)

  1. DeepL翻訳(https://www.deepl.com/ja/translator)を利用して、日本語テキストの英訳をさせる。
  2. DeepL翻訳(https://www.deepl.com/ja/translator)による英訳文章に関して、生成系AIにチェックさせる。
生成系AIに与えたプロンプト文
下記の日本語原文の英語訳に関して、文法や読みやすさなどの文章チェックをし、訂正箇所および詳しい訂正理由を教えてください。

#日本語原文
2019年に発表された政府の「AI戦略2019」において、「文理を問わず、全ての大学・高専生が、課程にて初級レベルの数理・データサイエンス・AIを習得すること」が目標として掲げられ、デジタル人材の育成があらゆる分野において求められています。
経営学部では、「デジタル経営人材開発トラック:DIGIT(Digital Insights for Growth and Innovation Track)」を設置し、データサイエンス・数理統計・AI等のデジタル技術を利用・活用してビジネスデータ・ソーシャルデータの分析からインサイトを探索し、新たな社会の在り方やプロセス改革・新製品サービス開発・事業創造等のイノベーションを創造できる「デジタル経営人材」(経営学部が掲げる「価値創造人材」の一類型)を育成します。

#英語訳
The government’s AI Strategy 2019, announced in 2019, sets the goal that all university and technical college students, regardless of their background, should master elementary level mathematics, data science and AI in their courses, and the development of digital human resources is required in all fields.
The Faculty of Business Administration has established the Digital Management Human Resource Development Track: DIGIT (Digital Insights for Growth and Innovation Track), where students can use and utilise digital technologies such as data science, mathematical statistics and AI to analyse business data and social data to search for insights and develop new ones. The DIGIT track will develop ‘digital management human resources’ (a type of ‘value-creating human resources’ as set out by the Faculty of Business Administration) who can search for insights from business data and social data and create innovations such as new ways of being in society, process reform, new product and service development, and business creation.

 
生成系AIによる回答
下記では、ChatGPT4(有料版)、Microsoft Bing AIperplexity AI(有料版)、Google Bardという3種類の生成系AIの回答を紹介しています。それぞれ回答が異なっておりますが、各生成系AIによる訂正理由等を見ながら、最終的に自分で最も適切と思われる英語テキストを作成することがこれからの時代に求められているように思われます。
 
 
1.ChatGPT4(有料版)による回答
Your translation is mostly accurate, but I would suggest a few changes to improve clarity, flow, and coherence. Here’s a revised version of your translation along with explanations for each change:

 

Revised Translation: The government’s “AI Strategy 2019,” announced in 2019, set forth the goal that all university and technical college students, regardless of their major, should acquire foundational knowledge in mathematics, data science, and AI within their curriculum. Consequently, there’s an increasing demand for the cultivation of digital talent across all sectors. The Faculty of Business Administration has established the “Digital Management Human Resource Development Track: DIGIT (Digital Insights for Growth and Innovation Track).” Through this track, students will harness digital technologies, such as data science, mathematical statistics, and AI, to analyze business and social data, derive insights, and innovate. This will culminate in the development of ‘digital management talent,’ a subset of the ‘value-creating talent’ that the Faculty of Business Administration aims to nurture, equipped to drive innovations in societal structures, process reforms, new product and service development, and entrepreneurial ventures.

 

Explanations:

  1. regardless of their major: Replaced “background” with “major” since “文理” in the original refers to humanities/sciences, suggesting the academic focus.
  2. acquire foundational knowledge: A slight rephrase to make the statement clearer and more fluid.
  3. cultivation of digital talent across all sectors: Reorganized the sentence for clarity.
  4. Through this track: Added for clarity and to make the flow smoother.
  5. harness digital technologies: Changed “use and utilise” to “harness” to avoid redundancy and make the expression more concise.
  6. derive insights, and innovate: Simplified and streamlined the structure for improved flow.
  7. culminate in the development of: Introduced to clarify the end goal of the track and to streamline the sentence structure.
  8. drive innovations in: Altered phrasing for better clarity and flow.
 

Overall, these changes aim to enhance clarity, reduce redundancy, and improve the coherence of the translation.

 
2. Microsoft Bing AIによる回答
こんにちは、こちらはBingです。英語の文章チェックをお手伝いします。😊

#英語訳(訂正版) The government’s AI Strategy 2019, announced in 2019, sets the goal of having all university and technical college students, regardless of their field of study, acquire elementary level skills in mathematics, data science and AI through their courses. The strategy also calls for the development of digital human resources in all fields. The Faculty of Business Administration has established a new track called DIGIT (Digital Insights for Growth and Innovation Track), which aims to develop ‘digital management human resources’ (a subtype of ‘value-creating human resources’ as defined by the faculty) who can use and apply digital technologies such as data science, mathematical statistics and AI to analyse business and social data, discover insights, and create innovations in various domains such as social transformation, process improvement, new product and service development, and business creation.

 

#訂正箇所と理由

  1. of havingという前置詞句を使いました。thatという関係代名詞は、主節と従属節の間に距離があるときに使われることが多く、文章の流れを妨げる可能性があります。
  2. field of studyという単語を使いました。backgroundという単語は、学問だけでなく、出身地や家族なども含む可能性があります。
  3. skillsという単語を使いました。masterという動詞は、高度な能力を示すことが多く、初級レベルの習得とは矛盾する可能性があります。
  4. through their coursesという句を文末に移動しました。文頭に置くと、主語や目的語との関係が不明確になる可能性があります。
  5. The strategy also calls forという表現を使いました。andという接続詞は、前後の文が同じ主語や目的語を持つ場合に使われることが多く、別の話題に移る場合には不適切な場合があります。
  6. a new track called DIGITという表現を使いました。DIGITが新しいプログラムであることを強調するためです。
  7. which aims to developという関係代名詞句を使いました。DIGITの目的を明確にするためです。
  8. a subtype ofという単語を使いました。a type ofという単語は、種類や分類の意味で使われることが多く、階層的な関係を示す場合には不適切な場合があります。
  9. as defined by the facultyという句を追加しました。経営学部が定義した用語であることを示すためです。
  10. use and applyという動詞を使いました。use and utiliseという表現は、同じ意味の単語を繰り返しているように読める可能性があります。
  11. business and social dataという表現を使いました。business data and social dataという表現は、データの種類が多くなるほど読みにくくなる可能性があります。
  12. discover insightsという表現を使いました。search for insightsという表現は、探索の過程であることを示す場合に使われることが多く、結果や成果を示す場合には不適切な場合があります。
  13. in various domains such as …という句を追加しました。イノベーションの対象領域を具体的に示すためです。

以上の訂正は、文法や読みやすさなどの観点から提案したものです。最終的な判断は、ご自身でなさってください。ご参考になれば幸いです。🙏

3.perplexity AI(有料版; GPT4)による回答
The English translation of the Japanese text is generally accurate, but there are a few areas where it could be improved for clarity, readability, and grammatical correctness. Here are the suggested corrections:

  1. Original: The government’s AI Strategy 2019, announced in 2019, sets the goal that all university and technical college students, regardless of their background, should master elementary level mathematics, data science and AI in their courses, and the development of digital human resources is required in all fields.

    Suggested Correction: Announced in 2019, the government’s AI Strategy 2019 sets a goal for all university and technical college students, irrespective of their field of study, to master elementary level mathematics, data science, and AI in their courses. It underscores the need for the development of digital human resources across all fields.

    Reason: The phrase “regardless of their background” could be misinterpreted as referring to the students’ personal or cultural background. The term “irrespective of their field of study” is more precise. The sentence structure has also been revised for better readability.

  2. Original: The Faculty of Business Administration has established the Digital Management Human Resource Development Track: DIGIT (Digital Insights for Growth and Innovation Track), where students can use and utilise digital technologies such as data science, mathematical statistics and AI to analyse business data and social data to search for insights and develop new ones.

    Suggested Correction: The Faculty of Business Administration has established the ‘Digital Management Human Resource Development Track: DIGIT’ (Digital Insights for Growth and Innovation Track). This program enables students to leverage digital technologies, such as data science, mathematical statistics, and AI, to analyse business and social data, derive insights, and foster innovation.

    Reason: The phrase “use and utilise” is redundant. The term “leverage” is more appropriate in this context. The sentence structure has been revised for better readability.

  3. Original: The DIGIT track will develop ‘digital management human resources’ (a type of ‘value-creating human resources’ as set out by the Faculty of Business Administration) who can search for insights from business data and social data and create innovations such as new ways of being in society, process reform, new product and service development, and business creation.

    Suggested Correction: The DIGIT track aims to cultivate ‘digital management human resources’—a category of ‘value-creating human resources’ as defined by the Faculty of Business Administration. These individuals will be capable of extracting insights from business and social data and driving innovations, including societal transformation, process reform, new product and service development, and business creation.

    Reason: The term “develop” is vague in this context. The term “cultivate” is more specific and appropriate. The sentence structure has been revised for better readability and clarity.

 
4.Google Bardによる回答
日本語原文と英語訳を比較した結果、以下の訂正箇所と詳しい訂正理由が考えられます。

訂正後の英語訳
訂正箇所 訂正理由
2019年に発表された政府の「AI戦略2019」において、「文理を問わず、全ての大学・高専生が、課程にて初級レベルの数理・データサイエンス・AIを習得すること」が目標として掲げられ、デジタル人材の育成があらゆる分野において求められています。 「文理を問わず」を「文系・理系を問わず」に修正。
経営学部では、「デジタル経営人材開発トラック:DIGIT(Digital Insights for Growth and Innovation Track)」を設置し、データサイエンス・数理統計・AI等のデジタル技術を利用・活用してビジネスデータ・ソーシャルデータの分析からインサイトを探索し、新たな社会の在り方やプロセス改革・新製品サービス開発・事業創造等のイノベーションを創造できる「デジタル経営人材」(経営学部が掲げる「価値創造人材」の一類型)を育成します。 「数理統計」を「統計学」に修正。
訂正理由
The government’s AI Strategy 2019, announced in 2019, sets the goal that all university and technical college students, regardless of their background, should master elementary level mathematics, data science and AI in their courses, and the development of digital human resources is required in all fields. 「文系・理系を問わず」を「regardless of their background」に修正。
The Faculty of Business Administration has established the Digital Management Human Resource Development Track: DIGIT (Digital Insights for Growth and Innovation Track), where students can use and utilise digital technologies such as data science, mathematical statistics and AI to analyse business data and social data to search for insights and develop new ones. The DIGIT track will develop ‘digital management human resources’ (a type of ‘value-creating human resources’ as set out by the Faculty of Business Administration) who can search for insights from business data and social data and create innovations such as new ways of being in society, process reform, new product and service development, and business creation. 「数理統計」を「statistics」に修正。
 

その他の修正

  1. 日本語原文の「新たな社会の在り方」は、英語では「new ways of being in society」と訳すのが自然です。
  2. 日本語原文の「プロセス改革」は、英語では「process reform」と訳すのが自然です。
  3. 日本語原文の「新製品サービス開発」は、英語では「new product and service development」と訳すのが自然です。
  4. 日本語原文の「事業創造」は、英語では「business creation」と訳すのが自然です。
 

これらの修正を行った上で、訂正後の英語訳は以下のようになります。

 

訂正後の英語訳

The government’s AI Strategy 2019, announced in 2019, sets the goal that all university and technical college students, regardless of their background, should master elementary level mathematics, data science and AI in their courses. The development of digital human resources is required in all fields.

The Faculty of Business Administration has established the Digital Management Human Resource Development Track: DIGIT (Digital Insights for Growth and Innovation Track), where students can use and utilise digital technologies such as data science, statistics and AI to analyse business data and social data to search for insights and develop new ones. The DIGIT track will develop ‘digital management human resources’ (a type of ‘value-creating human resources’ as set out by the Faculty of Business Administration) who can search for insights from business data and social data and create innovations such as new ways of being in society, process reform, new product and service development, and business creation.

この訂正後の英語訳は、文法や読みやすさなどの点で改善されていると考えられます。

なお、上記の修正はあくまでも一例であり、他の修正も考えられます。

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ChatGPTが変えるもの、変わらないもの

プロンプト文「「ChatGPTが変えるもの、変わらないもの」というタイトルで講演をする予定です。どのようなことを話すと良いかを、具体的事例を挙げながら詳しく説明してください。」
 
Bing AIによる回答例
ChatGPTとは何か、どのように作られたか、どのような特徴や能力を持っているかを簡単に紹介する。例えば、ChatGPTは大規模な会話データセットを用いて自己回帰型のニューラルネットワークで学習したオープンドメインの対話システムであるということ 、ChatGPTは文脈や感情に応じて自然で流暢な返答を生成できるということ 、ChatGPTは多様なジャンルやトピックに対応できるということ などを述べる。

ChatGPTが変えるものとして、人間とコンピュータの関係やコミュニケーションの形態について考察する。例えば、ChatGPTは人間に対して友好的で親しみやすい印象を与えることができるということ 、ChatGPTは人間に対して教育や娯楽などの様々な目的で利用されることができるということ 、ChatGPTは人間に対して感情や意見を表現することができるが、それらは必ずしも人間のものと一致しないことがあるということ などを述べる。

ChatGPTが変わらないものとして、人間の価値観や倫理観について考察する。例えば、ChatGPTは人間に対して尊敬や敬意を示すことができるが、それらはプログラムされたものであり、本質的には人間のものではないこと 、ChatGPTは人間に対して安全や信頼性を保証することができるが、それらは技術的な制約や誤りによって侵害される可能性があること 、ChatGPTは人間に対して知識や情報を提供することができるが、それらは必ずしも正確や最新ではないことがあること などを述べる。

ChatGPTが変えるもの、変わらないものに関する自分の見解や感想を述べる。例えば、ChatGPTは人間に対して新しい体験や学びの機会を提供する素晴らしい技術であるということ、ChatGPTは人間に対して自分自身や他者への理解や共感を促進する有用なツールであるということ、ChatGPTは人間に対して自分の判断や責任を忘れさせてしまう危険な誘惑であるということなどを述べる。

 
Bing AIによる上記回答例の、deepLによる自動翻訳結果
A brief introduction of what ChatGPT is, how it was created, and what features and capabilities it has. For example, ChatGPT is an open-domain dialogue system trained with an autoregressive neural network using a large conversational data set, ChatGPT can generate natural and fluent responses based on context and emotion, ChatGPT can handle a variety of genres and ChatGPT can respond to a variety of genres and topics.
As a result of ChatGPT, the relationship between humans and computers and the forms of communication will be discussed. For example, ChatGPT can make a friendly and approachable impression on humans, ChatGPT can be used for various purposes such as education and entertainment, and ChatGPT can express feelings and opinions to humans, which do not necessarily match those of humans. ChatGPT can express feelings and opinions to humans, but these may not always match those of humans.
We will discuss human values and ethics as things that ChatGPT does not change. For example, ChatGPT can show respect and deference to humans, but these are programmed and not inherently human; ChatGPT can guarantee safety and reliability to humans, but these can be violated by technical limitations or errors; and ChatGPT can be a tool for the development of human values and ethics, but these may not always be consistent with those of humans. ChatGPT can provide knowledge and information to humans, but they may not always be accurate or up-to-date.
State your views and opinions on what ChatGPT changes and what does not change. For example, that ChatGPT is a wonderful technology that provides people with new experiences and learning opportunities, that ChatGPT is a useful tool for promoting understanding and empathy with oneself and others, and that ChatGPT is a dangerous temptation that can make people forget their own judgment and responsibility. ChatGPT is a dangerous temptation that can make people forget their own judgment and responsibility.

Translated with www.DeepL.com/Translator (free version)

 
 
 
ChatGPT4.0(有料版)による回答例
「ChatGPTが変えるもの、変わらないもの」というタイトルの講演には、以下のような構成と具体的な事例で内容を盛り込むことが考えられます。

1. はじめに
AIの進化とChatGPTの登場背景
一般的なAIの影響について短く触れる
 
2. ChatGPTが変えるもの
a. カスタマーサポート
– 事例:多くの企業がChatGPTをベースにしたチャットボットをカスタマーサポートで利用。24/7の対応が可能となり、効率的なサポートを提供。
– 効果:人手不足の解消、迅速な問い合わせ対応

b. 教育・学習
– 事例:学生や学習者が疑問点を即座に解決するためのアシスタントとしての利用。
– 効果:個別指導のような体験、教育の機会均等

c. コンテンツ制作
– 事例:ブログや記事の下書きのアシスタンス、アイデアのブレインストーミングサポート
– 効果:クリエイティブなプロセスの効率化、新たなアイディアの創出

d. 言語翻訳・通訳
– 事例:多言語に対応する通訳ツールとしての活用
– 効果:コミュニケーションの障壁の低減、国際的な取引の円滑化

 
3. ChatGPTが変わらないもの
a. 人間の感情・経験
– 話題:AIは情報を処理するが、人間の感情や経験を持たない。心の温もりや共感はAIにはない。

b. 倫理・価値観
– 話題:AIはデータベースに基づいて回答するが、倫理的判断や価値観は持たない。それは人間社会の役割。

c. クリエイティブな思考
– 話題:ChatGPTは情報を元に答えるが、真の創造性や革新的なアイディアは人間の領域。

 
4. まとめ
– ChatGPTやAI技術の進化により、多くの業務や活動が変わる可能性があるが、人間の本質的な価値や役割は変わらない。
– AIを適切に活用し、人間の可能性をさらに拡大する未来を追求しよう。
 

この構成を元に、具体的な事例や効果を細かく展開し、聴衆の興味や関心を引きつけるような講演に仕上げることができるでしょう。

 
ChatGPT(有料版)による上記回答例の、deepLによる自動翻訳結果
The presentation titled “What ChatGPT changes and what it does not change” could include content with the following structure and specific examples.

1. Introduction

Background on the evolution of AI and the emergence of ChatGPT
A short touch on the impact of AI in general
 
2. what ChatGPT will change
a. Customer Support
– Example: Many companies use ChatGPT-based chatbots for customer support, enabling 24/7 response and providing efficient support.
– Effectiveness: Elimination of manpower shortage, quick response to inquiries.
b. Education/Learning
– Example: Use as an assistant for students and learners to solve their questions instantly.
– Effect: Tutoring-like experience, equal educational opportunities

c. Content creation
– Examples: assistance with drafting blogs and articles, brainstorming support for ideas.
– Effect: Streamlining the creative process, generating new ideas

d. Language Translation/Interpretation
– Example: Use as an interpretation tool for multiple languages
– Effect: Reduction of communication barriers, facilitation of international transactions

 
3. What ChatGPT does not change
a. Human emotions and experiences
– Topic: AI processes information but does not have human emotions and experiences. Warmth of heart and empathy are not present in AI.
b. Ethics and values
– Topic: AI responds based on databases, but does not have ethical judgments or values. That is the role of human society.

c. Creative thinking
– Topic: ChatGPT answers based on information, but true creativity and innovative ideas are the domain of humans.

 
4. Conclusion
– While many tasks and activities may change as ChatGPT and AI technologies evolve, the essential value and role of humans will remain the same.
– Let us pursue a future in which AI is properly utilized to further expand human potential.
 

Based on this structure, you can develop specific examples and effects in detail to create a presentation that will capture the audience’s interest and attention.

Translated with www.DeepL.com/Translator (free version)

 
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ChatGPTが変えるもの、変わらないものー講演内容の作成依頼

プロンプト文
メインタイトルが「ChatGPTが変えるもの、変わらないもの」で、サブタイトルが「テキスト生成AIの現在と未来」というテーマで、経営者向けに講演を依頼されています。どのような事例を用いて、どのような内容を話すと良いかを教えてください。
 
MIcrosoft Bing AIの回答(1)
「ChatGPTが変えるもの、変わらないもの」というタイトルで講演をする予定ですか。それはとても興味深いテーマですね。私は以下のようなことを話すと良いと思います。

  1. ChatGPTとは何か、どのように作られたか、どのような特徴や能力を持っているかを簡単に紹介する。例えば、ChatGPTは大規模な会話データセットを用いて自己回帰型のニューラルネットワークで学習したオープンドメインの対話システムであるということ 、ChatGPTは文脈や感情に応じて自然で流暢な返答を生成できるということ 、ChatGPTは多様なジャンルやトピックに対応できるということ などを述べる。
     
  2. ChatGPTが変えるものとして、人間とコンピュータの関係コミュニケーションの形態について考察する。例えば、ChatGPTは人間に対して友好的で親しみやすい印象を与えることができるということ 、ChatGPTは人間に対して教育や娯楽などの様々な目的で利用されることができるということ 、ChatGPTは人間に対して感情や意見を表現することができるが、それらは必ずしも人間のものと一致しないことがあるということ などを述べる。
     
  3. ChatGPTが変わらないものとして、人間の価値観や倫理観について考察する。例えば、ChatGPTは人間に対して尊敬や敬意を示すことができるが、それらはプログラムされたものであり、本質的には人間のものではないこと 、ChatGPTは人間に対して安全や信頼性を保証することができるが、それらは技術的な制約や誤りによって侵害される可能性があること 、ChatGPTは人間に対して知識や情報を提供することができるが、それらは必ずしも正確や最新ではないことがあること などを述べる。
     
  4. ChatGPTが変えるもの、変わらないものに関する自分の見解や感想を述べる。例えば、ChatGPTは人間に対して新しい体験や学びの機会を提供する素晴らしい技術であるということ、ChatGPTは人間に対して自分自身や他者への理解や共感を促進する有用なツールであるということ、ChatGPTは人間に対して自分の判断や責任を忘れさせてしまう危険な誘惑であるということなどを述べる。

以上が私の提案です。ご参考になれば幸いです。😊

 
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ChatGPTが変えるもの、変わらないもの-生成系AIの現在と未来-生成系AIで問題集を作る

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ChatGPTが変えるもの、変わらないもの-生成系AIの現在と未来-「医師国家試験」関連

日本の医師国家試験関連記事
米国の医師国家試験関連記事
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2023.10.09授業資料

10/9授業で利用した資料、および、授業内容をより深く理解するための資料です。資料名をクリックすると、資料をダウンロードできます。

イノベーション・ライフサイクルに関するアッターバックの理論
 
関連理論
 
事例1-自転車
 
事例2-キーボード配列
 
事例3-FAX
 
事例4-Apple
 
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デジタルカメラの出荷台数、出荷金額、製品単価の歴史的推移(2022年版)

[目標]
数値データをもとに分析・考察をおこなうための練習として、下記のPDFファイルの数値をもとに、グラフを作成し、分析・考察すべき課題を自分で考え出してみよう。
 
 
課題1 上記PDFデータをエクセル・ファイル化したものが下記ファイルである。
課題1-1 下記ファイルを利用して、次に挙げるグラフなどを自分で作成して、デジタルカメラへの製品イノベーションに関してどのようなことを問題とすべきかを考えなさい。ただし課題2で挙げた問題以外のものを自分で一つ考えだしさない。
 
課題1-2 課題1-1で自分が挙げた問題について、その模範解答を書きなさい。
 
課題2 下記のグラフからは、すぐに下記のような現象を見て取ることができる。
現象1. それまで順調に成長してきたデジカメ市場が2009年に出荷台数が前年割れした後、2010年は1億2146万台となり、2008年の1億1976万台を超える成長を遂げている。
 
現象2. それまで順調に成長してきたデジカメ市場は2008年の2兆1640億円をピークとして基本的に減少傾向にある。出荷台数と異なり、2010年の出荷金額は2009年とほぼ同一で、2008年より20%以上も減少した数値になっている。
 
現象3. レンズ一体型デジタルカメラ市場は2008年の1兆6387億円をピークとして基本的に減少傾向にあり、2021年にはピーク時の10分の1以下の731億円まで落ち込んでいる。
 これに対してレンズ交換式デジタルカメラ市場のピークは、レンズ一体型の4年後の2012年と少し遅れた。また2012年の7,532億円をピークに基本的には減少傾向にあるとはいえ、2021年は対前年比で約3割増の4,158億円となるなど、減少の度合いは低い。10%以上も上回る数値をキープしている。
 
上記の現象1、2、3ということからは次のようなことが考察すべき疑問として浮かぶ。
 
課題2-1 デジタルカメラの総出荷金額は2008年をピークとしてその後は基本的に減少傾向が続いている。また総出荷台数は、総出荷金額の2年後の2010年にピークを迎え、その後は基本的に減少傾向が続いている。こうした現象の原因・理由は何か?
 
課題2-2 デジタルカメラの総出荷金額は2008年をピークとして基本的に減少傾向が続いているのはなぜなのか?
 
課題2-3 出荷金額の面から見ると、レンズ一体型とレンズ交換式では市場動向がかなり異なるのはなぜなのか?
細かな課題1 デジタルカメラの総出荷台数が2009年に前年から1,389万台も落ち込んだのはなぜなのか?また2010年にはその逆に1,560万台も増加したのはしゅなぜなのか?
 
 

デジタルカメラの出荷金額の歴史的推移1999-2021

 
 
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製造コストと販売価格の関係・区別に関わる問題

「販売価格はSC-1000が15,000円、ファミリーコンピューターが14,800円とほぼ同一であり、SC-1000は製造コストに関する相対的競争優位性を実現することがなかった。」という文章は,理論的に厳密に考えると不適切である。「どこが不適切であるのか?」,「どのような意味で不適切であるのか?」をわかりやすく説明しなさい。

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FinTechによるイノベーション

証券業におけるFinTech
  1. 証券業界とフィンテックに関する研究会(2018)「フィンテック時代の証券業」2018年6月, 30pp.
    https://www.jsri.or.jp/publish/other/pdf/010.pdf

  2. 近藤真史(2019)「証券業界におけるブロックチェーンの活用に向けた検討とオープンイノベーションの推進」『デジタルプラクティス』Vol.10 No.3(July 2019)
    https://www.ipsj.or.jp/dp/contents/publication/39/S1003-S02.html

  3. 東京国際金融機構(2021)「日本におけるFintech市場:証券(資産運用)」『Monthly Market Report』Vol.5(January 2021)
    https://fincity.tokyo/wp-content/uploads/2021/01/1611286774-354b35b7d1326c2558a1a9fb1c56469b.pdf

  4. 城田真琴 (2015)「銀行や証券会社を「破壊」するFintech、対抗するための「5+1」の対策とは」ビジネス+IT,2015/10/21
    https://www.sbbit.jp/article/cont1/30278

  5. 青木(赤星)里恵(2017)「証券業界とフィンテック」証券経済学会,2017年10月28日講演
    https://researchmap.jp/rie1005/presentations/31689234

  6. 経済産業省 経済産業政策局 産業資金課(2016)「産業・金融・IT融合に関する研究会(FinTech研究会)発言集」2016年3月
    https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sansei/fintech/pdf/001_hatsugen.pdf

  7. 東海林正(2019)「日本のフィンテック最新事情」『フィナンシャル・レビュー』(財務省財務総合政策研究所)139(2019年9月)
    https://www.mof.go.jp/pri/publication/financial_review/fr_list7/r139/r139_03.pdf

    金融庁(2017)「フィンテックに関する現状と 金融庁における取組み」
    http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/4th_sangyokakumei_dai4/siryou1.pdf

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引用や参考資料の利用の仕方に関して

引用する場合,および,参考資料を利用する場合には下記事項を厳守してください。
 
  1. 重要な論点・主張の根拠となる数値データや事実的データに関しては、その元データがどこにあるのかを調べて、元データを参考資料として挙げておくこと
  2. 例えば、www.statista.comというサイトの資料は興味深く有用ですが、同サイトの無料機能では元データの情報が記載されていませんので、その数値データ・グラフは引用しないで下さい。
     例えば、Facebookの月間アクティブユーザー数の推移のグラフなどは、www.statista.comから引用するのではなく、FacebookのIR情報(FB Earnings Presentation Q4 2020など)から引用して下さい。
     
  3. 引用文献や参考文献は可能な限りネタ元を探して、ネタ元に基づいて記述を行うこと
  4. 「まとめサイト」(業界動向サーチ、https://gyokai-search.comシットクナインCar2、https://sittoku-car2.comのような「業界情報まとめサイト」も含む)、「Q&Aサイト」(教えてサイトなど)、「就活生向け業界サイト」、「日本語版Wikipedia」(以下、まとめサイトなどと略記)の利用は事実やデータのクロスチェックに止めるとともに、引用元が明記されている場合には必ずその引用元を参照してください。
     なお、信頼できるWEBニュース記事、政府等の白書・報告書、あるいは、学術論文の場合であっても、引用元を見ずに引用の孫引きで終わらせることは不適切です。
    伝言ゲームなどでお分かりのように、他者の引用や孫引きを利用して文章を書くと、内容がどうしても不正確になります。また他者の引用だけでは、自分が知りたいことや内容記述に際して必要不可欠な事項が書かれていないことも多いので、オリジナルに当たることが絶対に必要です。
     
  5. 他人の文章をそのまま引用する際には、かぎ括弧「」を使用するか、改行とインデントをして直接引用であることがはっきりとわかるようにしておくこと
  6.  
  7. 他人の文章表現をそのまま使わなかった場合でも、参考にした場合には、「ポーター (1985,p.207)によれば・・・・である」と言った形式で、利用した参考資料を本文中に明示しておくこと
  8.  
  9. 主張の根拠となる重要な数値データまたは事実的データに関しては、そのデータを記載した文章のすぐ後に、引用元を(佐野,2021a,p.12)といった形で明示的に示しておくこと。なお数値データを表の形で引用した場合にはその表のすぐ下に出典を明記すること
  10.  
  11. 参考資料の記載に際しては、Who, When, What, Whereという4つの情報、すなわち、Who(書いたのは誰か?著者・執筆者は誰か?あるいはどの企業・組織か?)、When(いつ書かれたのか?いつ発表または作成されたのか?)、What(タイトルは何か?)、Where(資料の掲載場所はどこか?どこの出版社なのか?どの雑誌なのか?URLアドレスは何か?)という4つの情報を必ず盛り込んでおくこと。詳細については、「参考資料の記載方法(詳細版)」を参照のこと
  12. 例えば、下記のような記載は、アクセス日が記載されていますが、同WEBページの「執筆者」というWhoに関する情報、「記載内容の作成日時」というWhenに関する情報が記載されておらず、まったく不適切です。

    SYNERGY,枯れた技術の水平志向(2020/11/29)
    https://www.kk-synergy.co.jp/cat01/211547/
     
    上記は正しくは下記のように記載すべきです。
     
    吉本憲矢(2019)「枯れた技術の水平思考」シナジー活動記、2019/09/07
    https://www.kk-synergy.co.jp/cat01/211547/
    アクセス日:2020/11/29

     
  13. WEBページの著者名が明記されていない場合には、そのWEBページを作成した団体名・企業名を著者名として挙げておくこと
  14. https://web.archive.org/web/20061010194521/www.nintendo.co.jp/wii/features/virtual_console.htmlといったWEBページには、そのWEBページの著者名が明記されてはいません。そうした場合には、任天堂(2006)「Wii バーチャルコンソール」というようにWEBページを開設しているサイトの企業名を著者名として取り扱って下さい。
     
  15. WEBニュース記事、新聞記事、プレスリリースなど発表年月日が分かる資料に関しては、発表年月日の情報をタイトルの後に記載しておくこと
  16.  
  17. 雑誌記事の場合には、巻号数または発行年月を必ず記載しておくこと
  18. これは、同一著者が同一年に同一雑誌で書いた資料を参考資料として複数挙げる場合に、発表順に参考資料を並べることができるようにするためです。
     
  19. 作成年が不明なWEBページの場合には、著者名の後に作成年を入れることができないので、その代わりにWEBアーカイブ(https://web.archive.org/)の初出の年月日を利用してWhen情報を入れておいて下さい。それができない場合には自分のアクセス日を入れておいてください。
  20.  
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dataサイト

International Energy Agency(IEA)
https://www.iea.org/

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イノベーションの社会学的普及モデルとしての、Rogersの議論

イノベーションの社会学的普及モデルとしての、Rogersの議論
ロジャース(Everett M. Rogers)は、product innovationの社会的普及を説明する理論的モデルとして、下記のような5分類をおこなっている。
1.Innovators (市場全体の2.27%)
2.Early Adopters (市場全体の13.59%, ロジャースはこの層をオピニオンリーダー層と規定している)
3.Early Majority(市場全体の34.13%)
4.Late Majority(市場全体の34.13%)
5.Laggards(市場全体の15.87%)

 
上記はイノベーションの採用時期が正規分布曲線(ベルカーブ)を描くという理論的仮定に基づいて、5分類をおこなったものと考えられる。単純化して「イノベーション」偏差値で考えると、偏差値70以上がInnovators、偏差値60-70がEarly Adopters、偏差値50-60がEarly Majority、偏差値40-50がLate Majority、偏差値40以下がLaggardsということになる。
Rogers-Innovation-diffusion
 
実際、カラーテレビの世帯別普及率増加は下記のように、上記の正規分布曲線(ベルカーブ)とかなり近い。
カラーテレビの普及率増加の歴史的推移1966-1977
 
 上記の内閣府「主要耐久消費財等の普及率(一般世帯)」に掲載されている数値データに基づき、カラーテレビと同じような普及率の変化を示している製品を一つ見つけ出して、上記のカラーテレビと同じようなグラフを作成しなさい。
 
 
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イノベーションのライフサイクル論としての、アッターバックのドミナントデザイン論

イノベーションのライフサイクル論としての、アッターバックのドミナントデザイン論
dominant-design1
[図の出典]Utterback, J.M., Abernathy, W.J. (1975) “A Dynamic Model of Process and Product Innovation,” OMEGA: The International Journal of Management of Science, Vol.3, No.6, p.645
Utterback, J.M. (1996) Mastering the Dynamics of Innovation, Harvard Business School Press,p.xviiの図1は上記の図を簡略化したものであると同時に、時期区分に関する用語が異なる。
Utterback and Abernathy(1975)では、p.656で詳しく論じているように、StageI,II,IIIという名称が使われている。
Stage I: uncoordinated process, product performance-maximizing strategy
Stage II: segmental process, sales-maximizing strategy
Stage III: systemic process, cost-minimizing strategy
Utterback(1996)では、Fluid phase, Trasitional pahse, Specific phaseという語句が使われている。これはdominant designとの関係で時期区分をしたものである。すなわち、dominant designの成立前をFluid phase、市場でdominant designが形成されつつある時期をTrasitional phase、市場でdominantなdesignが確固たる地位を築いた時期をSpecific phaseとしている。
これを市場のライフサイクルに当てはめると、Stage I (Fluid phase)が市場形成期、Stage II (Trasitional pahse)が市場成長期、Stage III (Specific phase)が市場成熟期に相当するものと考えられる。
 
今回の授業で特に取り上げたのは、下記のような特徴である。そしてこのことをPorterの基本戦略(generic strategies)と関連づけて論じた。
市場形成期 — product innovationが最も活発
市場成熟期 — process innovationが相対的に盛ん
 
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ビジネス・プロセスに関するイノベーションとしての「中間者排除」

ビジネス・プロセスにおける「中間者の排除」
単純化して言えば、ビジネス・プロセスは「製造」と「販売」という2要素で構成されている。
「製造」「販売」という要素はさらにいくつかの諸要素に分解することができる。それをどのような形で編成するのかは「企業の境界」設定の問題でもある。

「製造」と【販売」という要素の具体的構成の類型の一つは下記のようなものである。

類型1>「製造業者」-「卸売業者」-「小売業者」-「消費者」
類型2>「製造業者」-「販売業者」-「消費者」
類型3>「製造小売業者」-「消費者」
どのような類型が一般的なのかは業界によって異なる。
 
[考察してみよう]
問8 下記の会社は、「どの類型のどこに位置するのか?」を説明するとともに、「それぞれの業界においてどのような役割を果たしているのか?」あるいは「なぜそのような類型を採用しているのか?」を考察しなさい。
(1) 三菱食品
(2) ユニクロ
(3) トヨタ自動車
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動画視聴ニーズの充足の仕方に関する歴史的変遷

動画視聴ニーズの充足に関わる「機能」的定義視点 vs 「物理」的定義視点
 映画、テレビ番組、ネット動画は、動画視聴ニーズに対応する機能を持つものであるという機能的定義視点から見ると同一範疇に属する製品であるが、その物理的存在形態から見ると、「映画フィルムに記録された動画コンテンツ」としての映画、「テレビ電波を用いて放送される動画コンテンツ」としてのテレビ番組、「ネットで配信される動画コンテンツ」としてのネット動画というように物理的存在形態はそれぞれ異なる。
 
物理的視点から見た動画視聴ニーズの充足方法の歴史的推移
物理的視点から見ると、動画視聴ニーズの充足方法の主要な形態は下記の3つである。物理的視点から見たそうした差異に応じて、それぞれのニーズ充足を事業ドメインとする主要な企業は、映画会社、テレビ会社(テレビ局)、ネット企業というように異なる。

  1. 映画を見る - 映画館で映画を、big screen、すなわち、映画スクリーンで視聴する
  2. テレビを見る - 家でテレビ番組を、small screen、すなわち、テレビで視聴する
  3. ネット動画を見る - 通勤・通学の途中などでネット動画を、スマホで視聴する
 
電波利用によるテレビ放送が生み出した録画・再生ニーズの充足に関わる法的問題
「電波利用によるテレビ放送」は、リアルタイム配信型サービスに限定されていた結果として、必然的にテレビ放送番組の録画ニーズを生み出した。すなわち、「自分が見たいテレビ放送番組を、ビデオテープレコーダー(VTR)やハードディスクレコーダーなどに録画して、自分が好きな時間に再生して視聴したい」というニーズを生み出した。
 
しかしながらアメリカでは、日本とは異なり、私的使用を目的とした著作物の複製が認められていなかった。そのため、テレビ放送番組について著作権を有するユニバーサルスタジオやディズニーは、下記のような理由から、ビデオテープレコーダー(VTR)を製造・販売していたソニーを著作権侵害で訴えた。
 
  • 個人消費者が勝手にテレビ放送番組を複製するのを可能にする家庭用VTRは、必然的に複製権の独占の侵害、つまり著作権の侵害となる
  • その侵害行為を行うVTRを実際に使用した個人はもちろん、それを製造・販売するソニーは侵害行為に寄与している
 
第一審の地方裁判所は家庭内の録画はフェアユースに該当し著作権侵害に当たらないとしたが、第二審の控訴裁判所はフェアユースに該当せず著作権侵害に当たると逆の判決を下した。そして第三審の最高裁判所は、第一審と同じく、家庭内の録画にフェアユースを認め、「無料テレビ放送の電波から家庭内でビデオ録画を行うことは、著作権侵害には当たらない」とした。
 
ビデオソフトに関する物理的メディアの歴史的推移
 動画ニーズに関わる製品は、ビデオソフトに関してはVTR → DVD →ブルーレイディスクというように、より技術的性能の高い製品への世代交代が比較的スムーズに進んだ。(下記の図1,図2参照)
図1 日本におけるビデオソフトのメディア別売上数量の推移1978-2020
 
図2 日本におけるビデオソフトのメディア別売上金額の推移1978-2020
 
 ビデオソフトの動画ニーズに関わる製品イノベーションは、レンタル店用ビデオソフトに関してはVTR → DVDまではより技術的性能の高い製品への世代交代がスムーズに進んだが、ブルーレイディスクはDVDに取って代わることができなかった。
 
図3 日本におけるビデオソフトの販売用およびレンタル用のメディア別売上金額の推移1991-2020
(左図は販売用ビデオソフト、右図はレンタル用ビデオソフト)
 
 レンタルビデオ市場においてブルーレイディスクがDVDに取って代わることができなかったというこの後者の現象も、ある意味で「技術のロックイン」現象である。このように販売用とレンタルビデオ店用で異なる結果になったということは、ビデオソフトがFAXのような「ネットワーク外部性に関するバンドワゴン効果」には従っていないことを暗に示すものである。
ビデオソフトの場合には、ビデオソフト、そのビデオソフトを再生する装置、レンタルビデオ店数との間に存在する相互補完性に関するバンドワゴン効果によってそのイノベーション・プロセスが規定されているのである
 
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白黒TVおよびカラーTVの世帯普及率の歴史的推移1957-1976

TV1957-1976
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レビットの「マーケティング近視眼」問題

ドメインの物理的定義 vs 機能的定義 — 「製品それ自体」vs「顧客ニーズの充足」
セオドア・レビット(Theodore Levitt)によれば、企業は、Productよりも、Needsの方をより重要視すべきである。すなわち、企業は、自らが顧客に現に提供している<製品>それ自体よりも、製品が充足している<顧客ニーズ>の方をより重要視すべきである。
 言い換えれば、「顧客に現にどのような製品(あるいはサービス)を提供するのか?」や「将来的にどのような製品(あるいはサービス)を提供するのか?」という企業活動のドメイン(対象領域)設定に際して、<製品>レベルに留まって定義することは適切ではない。製品(あるいはサービス)が充足する<顧客ニーズ>レベルにまで降りてドメインを設定すべきである、とレビットは主張している。
 企業活動のドメイン(対象領域)を 「製品」(あるいはサービス)レベルで定義することは、ドメインの物理的定義と呼ばれている。これに対して、企業活動のドメイン(対象領域)を 「製品」(あるいはサービス)が充足する<顧客ニーズ>レベルで定義することは、ドメインの機能的定義と呼ばれている。

この問題は、ProductとTechnologyの区別という経営技術論の議論、および、needs概念(広義)を、「必要としている」「有用である」という意味における狭義のneeds、「欲しい」という意味におけるwants、「購入する」という意味におけるdemandに分けて分析するべきとするコトラーの議論と関連付けて論じることが有用である。
 「必要としている」「有用である」という意味における狭義のneedsは、Productが持つFuntion(機能)・Performance(性能)と関連付けて理解すべきものである。日常表現における「Productを必要とする」「Productが有用である」という記述は、「××というneeds(狭義)を充足するためには、××というProductが持つ××という機能を必要とする」、「××というneeds(狭義)を充足するためには、××というProductが持つ××という機能が有用である」という表現の短縮的な記述である。
 
「マーケティング近視眼」(Marketing Myopia)問題
レビットは、物理的定義のレベルでのみドメイン設定を考えることを、「マーケティング近視眼」(Marketing Myopia)と呼んだ。
レビットは下記のように、19世紀後半~20世紀前半期のアメリカの鉄道企業は、自社の事業ドメインを鉄道事業と捉えるという「マーケティング近視眼」に陥っていたために衰退したとしている。

Levitt, T.(1960) “Marketing Myopia,” Harvard Business Review, July-Aug 2004.,p.138
”railroad executives seen themselves as being in the transportation business rather than the railroad business, they would have continued to grow. ”
“The railroads did not stop growing because the need for passenger and freight transportation declined. That grew. The railroads are in trouble today not because that need was filled by others (cars, trucks, airplanes, and even telephones) but because it was not filled by the railroads themselves. They let others take customers away from them because they assumed themselves to be in the railroad business rather than in the transportation business. The reason they defined their industry incorrectly was that they were railroad oriented instead of transportation oriented; they were product oriented instead of customer oriented.”

 

またレビットは、下記のように、20世紀中頃のアメリカのハリウッドの映画企業も「マーケティング近視眼」に陥った、としている。

Levitt, T.(1960) “Marketing Myopia,” Harvard Business Review, July-Aug 2004,pp.138-139
” Hollywood barely escaped being totally ravished by television. Actually, all the established film companies went through drastic reorganizations. Some simply disappeared. All of them got into trouble not because of TV’s inroads but because of their own myopia. As with the railroads, Hollywood defined its business incorrectly. It thought it was in the movie business when it was actually in the entertainment business.”
 

[考察してみよう]「20世紀中頃のアメリカのハリウッドの映画企業がマーケティング近視眼に陥ったとはどういうことなのか?」を,動画ニーズの充足という視点から考察してみよう。
[関連参考資料]Grant, C. (1999) “Theodore Levitt’s Marketing Myopia,” Journal of Business Ethics , 18(4), pp.397-406
https://www.jstor.org/stable/25074063

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佐野ゼミ2021年度入室試験問題(第3次)

佐野ゼミの2021年度入室試験(第3次)を下記要領で実施します。
 
1.募集人数:若干名
下記課題レポートの点数、および、面接試験の結果が良ければ若干名を超えて合格者を出す可能性もあります。またその逆に、下記課題レポートの点数、および、面接試験の結果が悪ければ合格者がゼロとなる可能性もありますので、応募される際には注意して下さい。
 
2.注意事項(その1) 提出された課題レポートを採点した点数が60点以上の人のみを対象として、Zoomによるオンライン面接試験を実施します。オンライン面接日時(6月12日実施予定)は、該当者の方々にOh-o! Meijiの「お知らせ」機能を使って個別に連絡をします。
 
3.注意事項(その2) 課題レポートの提出に際しては、下記WEBページ1に記載されている事項の内、A-1、A-2、A-3、B-1、B-2、B-3、C-1の7項目を厳守するとともに、下記WEBページ2に記載された要領で課題レポート作成に際して参考にした資料の一覧を作成してください。
この注意事項がきちんと守られていない場合には、課題レポートを不合格としますので、注意して下さい。
 
 
 
4.佐野ゼミ2021年度入室試験(第3次)における課題
本WEBサイト内の下記WEBページに記載された問題の内のどれか一つを選択して、レポートを作成しなさい。なお下記のWEBページの中には複数の問題が記載されているものがありますが、レポート作成に際してはどれか一つだけを取り上げて書いて下さい。(字数は自由です)

  1. カラーテレビの普及に関するイノベーション視点からの考察
    https://sanosemi.info/archives/4145

  2. 任天堂DS任天堂DSに関する製品イノベーション視点からの考察
    https://sanosemi.info/archives/4281

  3. アナログカメラからデジタルカメラへの製品イノベーションの社会的普及のあり方
    https://sanosemi.info/archives/3243
 
 
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2021年度情報公共論に関するQ&A

Q.こちらのアンケート等で出欠確認を行っているのでしょうか。アンケートに答えなくても出席扱いとなりますか。
A.「出席」という概念は、対面授業やリアルタイム配信型オンライン授業では問題となりますが、オンデマンド型オンライン授業では問題にならない、と考えています。
 出席という概念を拡張適用して考えれば、オンデマンド教材をきちんと視聴することがオンデマンド型オンライン授業における出席に相当することになります。

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NHKと「放送の公共性」

NHKは下記WEBページでは「電波は国民の共有財産であるということからすると、広い意味では民放も公共性があるということになります」というように民放にも公共性があるとしながらも、「公共放送とは営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送」であるというように規定している。
 
 
NHKによるこうした規定に基づけば、公共放送であるための要素は下記の3つということになる。
 
1) 非営利性
2) 国家の統制からの自立
3) 公共の福祉への寄与
 
上記の3つの要素それぞれに関して、「NHKが本当にそうした要素規定をきちんと満たしているのか?」が下記のように問題となる。
 
  1. NHKは非営利性を強調しているが、NHKが受信者から強制的に徴収している受信料収入は、民放の上位3社のCM放送収入の合計を上回る巨額な金額である。そうした巨大な収入を持つにも関わらず、非営利性を強調することは不適切ではないのか?あるいは、非営利であることにどのような意味があるのか?
  2. 放送業務をおこなっている非営利の組織はNHKだけなのか?
  3. 公共の福祉への寄与は、NHK独自のことではなく、民放各局も同じではないのか?また民放は公共の福祉に寄与していないのか?
  4. 公共放送を支える資金源である受信料をNHKが独占しているのは適切なのか?NHK以外の放送業務をおこなっている非営利の組織(あるいは、放送業務を新規に開始したいと考えている非営利の組織)に対して、受信料を配分することがなされていないのは適切なのか?
  5. 国家の統制からの自立(の必要性)は、NHK独自のことではなく、民放各局も同じではないのか?また下記の問題にあるように、民放と比べてNHkが特に国家の統制からの自立をしているとは言えないのではないか?
  6. 国家の統制からの自立を強調しているが、NHKの報道は政府・与党からの干渉を受けていると批判されることも多いのではないか?例えば「2017年3月に森友学園問題を取り上げた際には、自殺した近畿財務局の職員にフレームアップしないよう、報道局長が強く求めた」(竹中明洋(2019))とされるし、最近では下記WEB記事のように、NHKの所管官庁である総務省の事務方トップ(「総務次官」)であった鈴木康雄・日本郵政上級副社長によるNHKへの「圧力」が問題になった。(日本郵政には、鈴木氏以外にも、総務省の元幹部が多数在籍している)
「国家の統制」・「政府・与党からの干渉」・「圧力団体」からのNHKの独立に関わる問題
 
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参考資料の記載方法(詳細版)

参考資料の出典表記に際しては、Who, When, What, Whereという4つの情報をその順に記載してください。具体的には、下記の4つの情報を、その順にきちんと記載しておくことが必要不可欠です。
 
1)「誰が著者なのか?」(個人名、集団名、組織名、企業名といった情報)
2) 「いつ発表(または作成)されたものなのか?」(本や報告書であれば出版年、雑誌記事であれば出版年と巻号、新聞記事・WEBニュース・プレスリリースであれば、発表年月日といった情報)
3) 「タイトルは何か?」(何についてのものなのか?)
4) 「どこで発表されたものなのか?」(本であれば出版社名、報告書であれば発行者名、雑誌であれば雑誌名、WEB資料であればサイト上の階層、および、URLアドレスといった情報)
 
下記に不適切な表記に関する修正方法の例を挙げます。下記事例などを参考に記載をおこなって下さい。
 
不適切記載の修正例1
[修正前]
平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?①」
https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/746/

   ↓
[修正後]
平野勇治(2013a)「デジタル化は映画の革命?①」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年1月16日
https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/746/

上記の修正前の記載は、掲載メディアが『中日新聞』であることが明記されてはいない点、および、発表年月日(掲載日)が記載されていない点で不充分ですので、上記のような表記に訂正することが必要です。

[参考]本論考は3本の連載記事です。3本とも参考資料として参照した場合には、下記のように年の後に、a,b,c・・・というような記号を用いて掲載順に記載する必要があります。

平野勇治(2013a)「デジタル化は映画の革命?①」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年1月16日
https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/746/
平野勇治(2013b)「デジタル化は映画の革命?②」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年2月8日
https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/814/
平野勇治(2013c)「デジタル化は映画の革命?③」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年3月26日
https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/975/
 
不適切記載の修正例2
[修正前]
湯進(2018)「中国自動車市場の成長と“EV 革命”の動向」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcems/2/2/2_33/_pdf/-char/ja

   ↓
[修正後]
湯進(2018)「中国自動車市場の成長と“EV 革命”の動向」『中国経済経営研究』2(2), pp.33-49
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcems/2/2/2_33/_pdf/-char/ja

上記の修正前の記載は、同論文が『中国経済経営研究』という中国経済経営学会発行の学術雑誌に掲載されている論文であること、および、掲載巻数、掲載号数、掲載ページ数が明記されてはいない点で不充分ですので、上記のような表記に訂正することが必要です。
なお上記掲載の修正後のURLアドレスは、コンテンツの電子データに付与される国際的な識別子であるDOI(Digital Object Identifier)です。同URLでアクセスすると、本論文の場合には最終的には修正前のURLアドレスのhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jcems/2/2/2_33/_article/-char/ja/にリダイレクトされます。
そのためhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jcems/2/2/2_33/_article/-char/ja/をURLとして記載しても間違いではないのですが、リンク切れを防ぎ、永続的なアクセスを保証することを目的としたDOIを用いる方がベターです。
 
不適切記載の修正例3
[修正前]
「2019年 日本の広告費」解説―インターネット広告費が6年連続2桁成長、テレビメディアを上回る」dentsu-ho.com
https://dentsu-ho.com/articles/7161

   ↓
[修正後]
北原利行(2019)「「2019年 日本の広告費」解説―インターネット広告費が6年連続2桁成長、テレビメディアを上回る」ウェブ電通報(電通広報局)、2020/03/11
https://dentsu-ho.com/articles/7161

上記の修正前の表記は、WEB記事の執筆者名が明記されていない点で不適切です。また発行主体がどうしてもわからない場合には、当該WEBページが掲載されているサイト名(この場合で言えばdentsu-ho.com)を記載するだけでも構わないのですが、上記WEB記事をよく読むと、電通広報局が発行主体であることがわかりますので、そのことを明記しておく必要があります。(そうした発行主体が明記されていれば、社会的信頼度が高いしっかりとしたWEB記事を引用していることが読み手に伝わります。)
また当該WEB記事は、電通広報局が発行している「ウェブ電通報」というコーナーの記事ですので、そのことも記載しておく方がベターです。
 
不適切記載の修正例4
[修正前]
「転換点に来たECプラットフォーマー」in-Pocket、2016年6月9日
https://www.i3design.jp/in-pocket/3013

   ↓
[修正後]
「アマゾンジャパンが物流代行サービスを強化 大型品や危険物、ワイン定温管理なども対応へ」『週刊 通販新聞』2016年6月2日
https://web.archive.org/web/20160605135753/http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2016/06/post-2527.html

修正前のと頃に記載↓WEB記事は、同記事の中に記載されているように「アマゾンジャパンが物流代行サービスを強化 大型品や危険物、ワイン定温管理なども対応へ」『週刊 通販新聞』2016年6月2日(https://web.archive.org/web/20160605135753/http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2016/06/post-2527.html)という業界新聞の記事の意味を解説したものです。
したがって、孫引き引用をせずに、その元々の記事を記載するようにしてください。
 
不適切記載の修正例5
[修正前]
任天堂、有価証券報告書 2019年度
   ↓
[修正後]
任天堂(2020)『有価証券報告書 第80期(自2019年4月1日 至2020年3月31日)』
https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2020/security_q2003.pdf

上記の修正前の表記は、タイトル部分に二重カギ括弧(『』)がない点でまず第一に不適切です。有価証券報告書のようにページ数が多い資料は、本の場合と同じく『』で括るようにして下さい。
また有価証券報告書の場合には、事業年度が第何期に該当するのか、および、事業年度期間の開始日と終了日を明記しておいて下さい。
さらに有価証券報告書は会社のIRライブラリーで公開されているのが一般的ですので、そのURLアドレスも必ず記載しておいてください。
 
不適切記載の修正例6
[修正前]
任天堂「Wii バーチャルコンソール」
https://www.nintendo.co.jp/wii/features/virtual_console.html
   ↓
[web.archive.org上にデータがある場合の修正例]
任天堂(2006)「Wii バーチャルコンソール」
https://web.archive.org/web/20061010194521/www.nintendo.co.jp/wii/features/virtual_console.html、2006年10月10日

佐野ゼミでは、上記のようにweb.archive.org上のデータを参照して最も古い日付を記入することを推奨しています。web.archive.org上にデータがある場合には必ずこちらの方法を取ってください。

なおこのようにweb.archive.org上のURLアドレスを記載する理由は,自分の引用先のWEBページが実際に存在していたことをきちんと示すためです。URLアドレスとともにアクセス日を記入したとしても、自らが記入したURLアドレスがリンク切れになっていた場合には、自分の引用先資料が本当に存在していたのかどうかが証明できません。
 しかしweb.archive.org上のURLアドレスを記載しておけば,ある特定の日時に実際に引用先資料が存在していたことを示すことができます。

例えば,下記のWEBニュース記事は、それが公開された当時のURLアドレスには既にデータがありません。

上記URLのWebページにジャンプすると、下記のような表示がされ、その内容を見ることができません。
 
Expired:掲載期限切れです
この記事は,産経デジタル との契約の掲載期限(6ヶ月間)を過ぎましたので本サーバから削除しました。
このページは20秒後にITmedia ニュース トップページに自動的に切り替わります。
 

このように元のURLアドレス上にデータがない場合でも、下記のようにweb.archive.org上のURLアドレスを記載しておけば,当該のWEBページが実際に存在していたことを客観的に示すことができます。(なお下記WEBページは、2021年6月7日現在では、圧縮保存されており、解凍してからの画面表示となるためか、表示までに数分間かかりました。最初、何も表示されなくてもしばらくお待ちください。)

 

[web.archive.org上にデータがない場合の修正例]
任天堂「Wii バーチャルコンソール」
https://www.nintendo.co.jp/wii/features/virtual_console.html、2021年1月20日アクセス

web.archive.org上にデータがない場合には、著者名の後に年に関する情報を入れる必要はありません。上記のようにURLアドレスの後にアクセス日を記入しておいてください。。
 
不適切記載の修正例7
[修正前]
飯田陽一(2013)「航空機素材・製造技術の革新について」(2013/11)
https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/20131112_03.pdf

   ↓
[修正後]
飯田陽一(2013)「航空機素材・製造技術の革新について」東京大学生産技術研究所開催シンポジウム「航空機製造技術の飛躍的な発展を目指して」講演資料、2013年11月12日
https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/event20131112.html
https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/20131112_03.pdf

上記は、東京大学生産技術研究所が2013年11月12日に開催したシンポジウム「航空機製造技術の飛躍的な発展を目指して」(https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/event20131112.html)で飯田陽一(当時、経済産業省 製造産業局 航空機武器宇宙産業課 課長)氏が14:10-14:30におこなわれた講演の資料です。上記の引用表示では、そうした「出典」に関わる情報の記載がまったく不十分です。こうしたシンポジウムでの講演に関する引用表記に関して決まった書き方はありませんが、例えば上記のように書くのも一つの方法です。

なお上記資料を引用した場合には当該箇所で、「飯田陽一(当時、経済産業省 製造産業局 航空機武器宇宙産業課 課長)は、飯田陽一(2013)の中で・・・と書いている」といったような形でシンポジウムの報告者の肩書きを記載しておくことが必要です。

 
不適切記載の修正例8
[修正前]
蜂谷勝之、竹田真宣、古賀裕一郎、斉藤智美(2015)「世界自動車市場の変遷」JAMAGAZINE
  ↓
[修正後]
蜂谷勝之、竹田真宣、古賀裕一郎、斉藤智美(2015)「世界自動車市場の変遷」『JAMAGAZINE』(日本自動車工業会広報誌)49、pp.2-11
https://www.jama.or.jp/library/jamagazine/jamagazine_pdf/201508.pdf

修正前の記載では、JAMAGAZINEという雑誌のタイトルに『』が付されていない点、および、号数・掲載ページ数が記載されていない点で不適切です。また『JAMAGAZINE』という発行物は一般的にはさほど有名な雑誌ではありませんので、その発行主体および雑誌の性格がわかるように、日本自動車工業会広報誌というような補足を入れておく方がベターです。
 さらにまた本論文をGoogle検索で見つけて,そのPDF版をダウンロードした場合には,そのURLを記載しておく必要があります。
 
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家庭用据置型TVゲーム専用機のシステム性

家庭用据置型TVゲーム専用機のシステム性

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レポート作成に関する注意事項ver1.2

1.基本的考え方(その1) - 「守破離」的発想からしても、先人の知的労作は大いに利用することが必要かつ重要です
 
一定の視点のもとに他人の文章の寄せ集めによるコピペ集(メモ)をきちんと作成することは重要です。しかしそれをレポートとして提出するのは不適切です。教員としては、いわゆる「守破離」といった考え方に基づいて、皆さんが課題レポートを作成していただければと考えています。
 

元となる素材もアイデアも何もない中から、レポートや論文を作成することは困難ですし、効率的でもありません。レポートや論文のもととなる素材やアイデアのすべてを自分で作成・用意することも現実的には不可能なことです。他の人や企業がすでにおこなった調査や研究のデータやレポートを、自分のレポートや論文のためのネタ元(素材)として積極的に使うことは良いレポートを作成するのに有用ですし、必要不可欠なことです。
 逆に、他の人や企業が既におこなっていることをきちんと調べて置かないと、既存のものよりもより良いレポートを作成することはできません。既存資料をきちんと検索し、重要な箇所をコピペしたメモ文書を作成していくことが、より良いレポートを作成するための第一歩です。

 
2.基本的考え方(その2) - レポート作成に際しても、「ポジショニング・アプローチ」的視点と「Resource-Based View」的視点の両方が必要かつ重要です
経営戦略や経営戦術の策定に際してきちんとした現状分析が必要なように、レポート作成に際しては、「レポートに関連する資料としてどのようものがあるのか?」「既存資料においてどのようなことが問題となっており、どこまで議論・分析が進んでいるのか?」、「既存資料において現在、何が重要な問題となっているのか?何が重要な課題とされているのか?」といった「現状分析」をきちんとしておくことが良いレポートを書くための必要条件です。

 

 企業経営の分析においてポジショニング・アプローチ的視点とResource-Based View的視点の両方が必要なように、レポートや論文の作成においても、「どのような問題意識のもとに分析するのか?」ということとともに、「どのようなresourceが利用可能なのか?」ということが重要です。
「きちんとした問題意識を持つ」こととともに、「数多くの良質なresourceを利用する」ことが重要です。問題意識のないレポートは無意味ですし、良質なresourceを利用していないレポートは無内容です。
 また良質なreourceを利用したとしても、それらのresource、すなわち、他者の文章をそのままコピペしてつなぎ合わせて自分のレポート」として提出することは、他者のものを勝手に利用した「知的窃盗行為」であるだけでなく、他者のものを自分のものと偽る一種の「詐欺」行為です。
 現代社会、および、企業間競争・製品間競争においては、他のモノマネではないこと、originalityによるdifferentiationが重要です。レポートのoriginalityとは、文章表現のoriginality、すなわち、「レポートの文章の起源(origin)が自分である」ということです。

 自分の知的能力を高めるためには、適切なresourceを素材として「自分の頭できちんと考える」、「適切で分かりやすいoriginalな文章を自分で創り出す」ということが重要です。他人の文章をそのままコピペするという怠慢な行為をするべきではありません。単なるコピペだけのレポートは、「社会的不正行為」であるだけでなく、「知的自殺行為」です。

 
それゆえ下記の指示を厳守して下さい。指示が守られていない課題レポートは採点の対象としません。場合によってはペナルティや処分の対象となります。
 
 
3.厳守すべき事項(その1)- 複数のoriginal資料を利用すること、それらの出典を明示すること。明治大学生は、「明示」義務を守りましょう。
 
重要な事項・論点に関しては、必ず複数のオリジナル資料を参照し、それらを出典として記載しておくことが絶対に必要です。すなわち、「事項・資料・問題・企業などの解説WEBページ・紹介WEBページ」(あるいは、雑誌等の解説記事・紹介記事)、「まとめサイト」、「教えてサイト」、「業界研究サイト(就活サイト)」、「企業研究サイト」、「日本語版Wikipedia」などの解説サイト(以下、解説WEBページ等)のみに基づいて文章を作成することは絶対にしないでください。繰り返しになりますが、それは「知的自殺行為」であり、AI化の社会で生き抜く知的力を養うことにまったくつながりません。それら解説サイトが参照しているオリジナル資料を必ず参照し、それらオリジナル資料を出典として必ず記載しておいてください。
 
 
  1. 出典が明示されていない解説WEBページや解説サイトは、そのWEBページやサイト自体が大きな問題です。適切な引用や参考資料の明示がなされていないとすれば、「著作権法違反の疑いが強い」という意味で法的に大きな問題であるだけでなく、「コンプライアンス違反を平気で行っている」という意味でビジネス倫理的にも大きな問題です。そうしたWEBページや解説サイトを参考資料として挙げることや利用することそれ自体が適切ではありません。
     
  2. 解説WEBページ等の記述だけを見てレポートを作成するような手抜きは絶対にしないでください。既存のものとして何があるのかを調べるための時間短縮に使うのは適切ですが、その段階で止まっては、自分の頭で考えていないことになりますし、努力せずサボっていることにもなります。
     そうした行為は、レポート作成を課題としてこなすことの教育的意味を損なうものとして教員の教育的意図に反する知的自殺行為です。そうしたことは社会のAI化イノベーションの中でたくましく生き抜くために必要な自分の能力(検索力・表現力・解説力などの情報力)を伸ばすことにつながらず、単なる時間の無駄です。
     課題レポートの作成に際して、解説WEBページ等の記述を参照すること自体はレポート作成時間の短縮のためにも有用ですので構いませんが、そうした場合には、そうした解説WEBページ等が参照している元のWEBページや資料・データも必ず参照しきちんと読んでから課題レポートを作成して下さい

     
  3. 特に断り書きがない限り、課題レポートの作成に際しては、重要な論点に関しては、解説WEBページ等以外に、5つ以上のWEBページまたは資料・データを必ず参照してください。また自分が参照・利用したWEBページまたは資料・データをすべて明示して下さい。
     
  4. 下記WEBページに示されている「レポート・論文の盗用等不正行為への注意」をよく読むとともに、それらに書かれている指示を遵守すること。盗用等不正行為に対しては、「定期試験での不正行為(カンニング)と同様の処分(その科目のみならず当該期の全登録科目の不合格や停学処分等)の対象となることがあります」ので注意してください。
     
 
 
4.厳守すべき事項(その2)- 教員が指定したスタイルで課題レポートを作成してください。佐野ゼミ生は、佐野ゼミのスタイルを厳守しましょう。
 
  1. 引用表記および図表の付け方に関しては、教員の別途指示に原則としてしたがって下さい。すなわち、図・グラフや表のすぐ下に出典を明記することや、佐野ゼミのスタイル・シートの「表番号」・「図番号」を利用してWordの連番機能を活用することが絶対に必要です。
     
  2. 「1頁の行数」、「1行の文字数」、「フォント」、「見出し設定」などの設定に関しては、下記に挙げたテンプレートファイルの設定にしたがって下さい。
     
  3. 表紙は不要です。明治大学経営学部「経営学部論文執筆要項」は論文に関する要項であるため、表紙を付け、そこに「論文タイトル」を記載することとなっていますが、課題レポートでは表紙および論文タイトルは不要です。
     

  4. 参考資料の出典表記に際しては、Who, When, What, Whereという4つの情報をその順に記載してください。具体的には、下記の4つの情報を、その順にきちんと記載しておくことが必要不可欠です。
    1)「誰が著者なのか?」(個人名、集団名、組織名、企業名といった情報)
    2) 「いつ発表(または作成)されたものなのか?」(本や報告書であれば出版年、雑誌記事であれば出版年と巻号、新聞記事・WEBニュース・プレスリリースであれば、発表年月日といった情報)
    3) 「タイトルは何か?」(何についてのものなのか?)
    4) 「どこで発表されたものなのか?」(本であれば出版社名、報告書であれば発行者名、雑誌であれば雑誌名、WEB資料であればURLといった情報)

     

    下記に不適切な表記の例を挙げます。下記事例などを参考に記載をおこなって下さい。

     

    不適切記載例1.平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?」(2013/1/16)
    https://chuplus.jp/blog/article/detail.php?comment_id=746&comment_sub_id=0&category_id=245

    上記は、掲載日が異なる三つの記事を参照していることがわかるような下記のような表記に訂正することが必要です。
    平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?①」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年1月16日
    https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/746/
    平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?②」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年2月8日
    https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/814/
    平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?③」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年3月26日
    https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/975/
     

    不適切記載例2.飯田陽一(2013)「航空機素材・製造技術の革新について」(2013/11)
    https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/20131112_03.pdf

    上記は、東京大学生産技術研究所が2013年年11月12日に開催したシンポジウム「航空機製造技術の飛躍的な発展を目指して」(https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/event20131112.html)で飯田陽一(当時、経済産業省 製造産業局 航空機武器宇宙産業課 課長)氏が14:10-14:30におこなわれた講演の資料です。上記の引用表示では、そうした「出典」に関わる情報の記載がまったく不十分です。こうしたシンポジウムでの講演に関する引用表記に関して決まった書き方はありませんが、例えば下記のように書くのも一つの方法です。

    飯田陽一(2013)「航空機素材・製造技術の革新について」東京大学生産技術研究所開催シンポジウム「航空機製造技術の飛躍的な発展を目指して」講演資料、2013年年11月12日
    https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/event20131112.html
    https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/20131112_03.pdf

    なお上記資料を引用した箇所で、「飯田陽一(当時、経済産業省 製造産業局 航空機武器宇宙産業課 課長)は、飯田陽一(2013)の中で・・・と書いている」といったような形でシンポジウムの報告者の肩書きを記載しておいて下さい。

     

    不適切記載例3.「2019年 日本の広告費」解説―インターネット広告費が6年連続2桁成長、テレビメディアを上回る」ウェブ電通報 (dentsu-ho.com)
    https://dentsu-ho.com/articles/7161

    上記は、WEB記事の執筆者名が明記されていない点で不適切です。また発行主体が不明確な場合には、当該WEBページが掲載されているサイト名(この場合で言えばdentsu-ho.com)を記載するので構わないのですが、上記WEB記事は電通の広報局が発行主体であることが明記されていない点で不充分です。下記のような形で引用表示をするようにして下さい。」
    北原利行(2019)「「2019年 日本の広告費」解説―インターネット広告費が6年連続2桁成長、テレビメディアを上回る」ウェブ電通報(電通広報局)、2020/03/11
    https://dentsu-ho.com/articles/7161
     

    不適切例4.「転換点に来たECプラットフォーマー」in-Pocket、2016年6月9日
    https://www.i3design.jp/in-pocket/3013

    上記も、WEB記事の執筆者名が明記されていない点で不適切です。また発行主体がサイト名にあるi3DESIGN社のサイトであることの記載がない点もあまり適切ではありません。
    例えば下記のように記載しておいて下さい。
    藤元健太郎(2016)「転換点に来たECプラットフォーマー」in-Pocket (i3DESIGN)
    https://www.i3design.jp/in-pocket/3013
    なお上記WEB記事は、同記事の中に記載されているように「アマゾンジャパンが物流代行サービスを強化 大型品や危険物、ワイン定温管理なども対応へ」『週刊 通販新聞』2016年6月2日(https://web.archive.org/web/20160605135753/http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2016/06/post-2527.html)という業界新聞の記事の意味を解説したものですので、そうしたネタ元の記事も必ず合わせて紹介しておいて下さい。
     
  5. 佐野ゼミの課題レポートでは、WEBページへのアクセス日の記載は、新聞記事、プレスリリース、論文、報告書など作成日が明記されているものに関しては上記の記載例に示されているように不要です。(明治大学経営学部「経営学部論文執筆要項」はWEBページが作成された年月日が記載されていない場合を基本的に想定したものです。)
     
 
 
 
5.厳守すべき事項(その3)- イノベーション視点から課題レポートを作成しましょう。
 
  1. イノベーション(Innovation)とは、「既存のもの、古いもの」を革新(innovate)して、「これまでなかったもの、新しいもの」を創り出すことです。そのため「革新(innovate)する前はどうであったのか?」という「既存のもの、古いもの」(革新の対象)に関する記述とともに、「革新(innovate)した後はどうなったのか?」という「これまでなかったもの、新しいもの」(革新の結果)に関する記述が必要不可欠です。
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互換性維持ができなかった製品イノベーションにおける新規参入者の増加

製品イノベーションに際して、技術的理由からどうしても「互換性維持」ができない場合がある。

例えば、ゲーム専用機では16ビットゲーム専用機から32ビットゲーム専用機への製品イノベーションの際にそうしたことが生じた。

これは、ゲームソフトのあり方がそれ以前と大きく異なるようになったため、ゲーム専用機において高度なポリゴン処理能力が必要とされるようになったためである。
ファミコンやスーファミなどのゲーム機のゲーム画面は、スプライト技術を利用した画面表示であり、立体感や遠近感が乏しかった。
これに対して、PSなど32ゲーム機では、ポリゴン技術を利用した画面表示となり、ドラゴンクエストのエンディング画面に関する下記の資料1に示したように立体感や遠近感が豊かに感じられるような画面になっている。

資料1 「CPUのビット数と画面表示文字との連関」
https://www.sanosemi.com/biztech/document/Game-Display-CPU-bit.pdf

こうしたゲームソフトの技術進歩の実現には、ゲームのハードウェアに関してradical innovationが必要であった。

そうした結果として、下記の資料2に示したように、8ビットゲーム機から16ビットゲーム機への製品イノベーションに際しては先発者(first mover)がセガのメガドライブ(1988)の1社だけであったのに対して、16ビットゲーム機から32ビットゲーム機への製品イノベーションに際しては先発者(first mover)がソニー、NEC、パナソニック(松下電器)、三洋電機、日本ビクターなど6社にまで大きく増加した。

資料2 佐野正博(2008,2020)「据え置き型テレビ・ゲーム機のCPU 種別構成の歴史的変化ver.2」2020 年度「技術戦略論」授業用資料
https://www.sanosemi.com/biztech/document/Game-Console-CPU-history-Ver2_1.pdf

このように製品に関する互換性がハードウェア的にもソフトウェア的にも維持されなかった場合には、多数の企業が新規参入することがよく見られる。

なぜそうしたことが起こるのかを具体的事例をもとに分かりやすく説明しなさい。

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課題レポート作成・提出に関わる注意事項

教員としては、いわゆる「守破離」といった考え方に基づいて、皆さんが卒業論文やレポートを作成していただければと考えています。

すなわち、元となる素材もアイデアも何もない中から、課題レポートを作成することは困難ですし、効率的でもありません。課題レポートのもととなる素材やアイデアのすべてを自分で作成・用意することも現実的には不可能なことです。他の人や企業がすでにおこなった調査・研究の成果を、課題レポートのためのネタ元(素材)として積極的に使うことは良い課題レポートを作成するのに有用ですし、必要不可欠なことです。

ただし自分の知的能力を高めるためには「課題レポートの文章のoriginが自分である」というoriginalityが決定的に重要です。他人の文章をコピペするということは、いわば「知的窃盗行為」(知的犯罪)であると同時に、自分の知的能力を無にする「知的自殺行為」です。

 
それゆえ課題レポート作成に当たっては、下記の注意事項を絶対に守ってください。
 
  1. 日本語版Wikipediaや、まとめサイトなどの記述だけを見て課題レポートを作成するような手抜きは絶対にしないこと。
  2. そのような行為は、卒論やレポートの作成を課題としてこなすことの教育的意味を損なうものとして知的自殺行為です。そうしたことは社会のAI化イノベーションの中でたくましく生き抜くために必要な自分の能力を伸ばすことにつながらず、単なる時間の無駄です。
    課題レポートの作成に際して、まとめサイト、教えてサイトやウィキペディアなどに類いするWEBサイトの記述を参照することそれ自体はレポート作成時間の短縮のためにも有用ですので構いません。しかしながらそのようにした場合には、そうしたWEBサイトの記述が参照している元のWEBページや文献資料を必ず読んでください。またまとめサイト、教えてサイトは原則として参考資料としては挙げず、それらのサイトが参照している元のWEBページや文献資料を参考資料として挙げるようにして下さい。
     
  3. 引用文献や参考文献は可能な限りネタ元を探して、ネタ元に基づいて記述を行うこと
  4. 自分が利用使用している文献やWEBページが他の文献やWEBページに基づいた記述である場合には、可能な限り、オリジナルの文献やWEBページを探し出して、それに基づく記述にしてください。
     前述のWikipediaやまとめサイトの記述に限らず、信頼できるWEBニュース記事、政府等の白書・報告書、あるいは、学術論文の場合であっても、引用元を見ずに引用の孫引きで終わらせるような手抜き行為は絶対にしないでください。
    伝言ゲームなどでお分かりのように、他者の引用や孫引きを利用して文章を書くと、内容がどうしても不正確になります。また他者の引用だけでは、自分が知りたいことや内容記述に際して必要不可欠な事項が書かれていないことも多いので、オリジナルに当たることが絶対に必要です。
     
  5. 課題レポート作成に際しては、日本語版Wikipediaやまとめサイト以外に、5つ以上の参考資料[originalのWEBページまたは文献資料]を必ず参照すること。
    なお参考資料の中には、下記に例示した「pdfタイプのまとまった資料」、または、「当該論点に関して数多くの資料に基づいて論じている学術的WEBページ」のいずれかを必ず1つ以上含むこと。
  6.  
     
  7. 参考資料の記載に際しては、Who, When, What, Whereという4つの情報、すなわち、Who(書いたのは誰か?著者・執筆者は誰か?あるいはどの企業・組織か?)、When(いつ書かれたのか?いつ発表または作成されたのか?)、What(タイトルは何か?)、Where(資料の掲載場所はどこか?どこの出版社なのか?どの雑誌なのか?URLアドレスは何か?)という4つの情報を必ず盛り込んでおくこと
  8. 詳しくは、佐野正博(2021)「参考資料の記載方法(詳細版)」sanosemi.info、2021年4月26日を参照の上、記載を行ってください。
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卒論「企画」書、あるいは、卒論本体に関する注意

卒論「企画」書、あるいは、卒論そのものに関して
 
下記の指示を守れていない方が何人もいらっしゃいます。そうした方の場合、1週間の間に卒業論文完成に向けて実際に何をされたのかが教員にはわかりません。
 そうした方は「1週間の間に卒業論文完成に向けて何もされなかった」ものとして、すなわち、課題未提出として扱うしかありません。
 この点はきちんとご注意下さい。1週間の間に1カ所しか追加・訂正がないというのもまったくの努力不足と言わざるを得ませんが、それと同じかそれ以上に「1週間の間に卒業論文完成に向けて実際に何をされたのかが教員にはわからない方」は困ったものと言わざるを得ません。
 
(1)新しく追加・修正した部分がわかるようにするためには、卒論の追加・修正作業を始める前にWordで下記のような手順を必ず実行してください。
 
a.WORDソフトの「検閲」タブ→「承諾」→「すべての変更を反映(L)」を選択してその時点までの修正をすべて本文に反映して下さい。
 
Macの場合は下記を参照してください。
wanichan.com(2015)「一度にすべての変更を反映するには」ワニchanのあっぷるわーるど
https://www.wanichan.com/office365/mac/word/2016/10/26.html
 
b.WORDソフトの「検閲」タブの部分をクリックし、「変更履歴の記録」と書かれた部分の背景がグレーになっており、変更履歴が記録される状態になっていることをきちんと確認してください。
 
Macの場合は下記を参照してください。
wanichan.com(2015)「変更履歴の記録をオンまたはオフにするには」ワニchanのあっぷるわーるど
https://www.wanichan.com/office365/mac/word/2016/10/31.html
 
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家庭用据置型テレビ・ゲーム機の製品イノベーション

家庭用の据置型テレビゲーム専用機(以下、TVゲーム専用機と略記)の製品イノベーションの歴史的展開に関して、ゲーム機のCPU視点[注1]から先発者(pioneer, first mover)と後発者(follower, late comer)を区分すると下記の表1のようになる。
CPUのビット数から見ると、TVゲーム専用機は8ビット機→16ビット機→32ビット機→64ビット機というように、技術進化を遂げてきている。
 
[注1]ここでは、CPUのビット数、すなわち、「CPUが一度に処理できる情報量」に関する性能基準をもとに、ゲーム機の世代区分をおこなっている。
 
表1 家庭用据置型テレビゲーム機のCPU視点から見た製品イノベーションの構造[注2]
 
[注2]GAMECUBEのCPU(Gekko), WiiのCPU(Broadway)はともに、浮動小数点演算処理およびデータバスは64bitであるが整数演算処理およびアドレスバスが32bitであるため、32bitCPUという位置づけとしている。
ただしTVゲーム専用機としての中心的性能としての画像処理に注目すると、整数演算処理よりも浮動小数点演算処理の方がより重要であるため、GAMECUBEとWiiを64ビット機と位置づけるような考え方もあり得る。
 
「CPUが一度に処理できる情報量」視点から見たTVゲーム専用機のイノベーションにおいて、先行者で相対的に大きな成功を収めたのは、8ビットゲーム機世代のファミコンと、32ビットゲーム機世代のプレイステーションの2機種である。16ビットゲーム機世代の先発者であるメガドライブおよび64ビットゲーム機世代の先発者であるN64(正式名称:NINTENDO64)は、一定の成功を収めたとはいえ、「大きな成功」を収めたとは言い難い。
 後発者で相対的に大きな成功を収めたのは、16ビットゲーム機世代のスーパーファミコンと、32ビットゲーム機世代のWii、64ビットゲーム機世代のプレイステーション2の3機種である。SwitchもWiiと同じような大きな成功を収めつつある。
 
表2 任天堂のGAMECUBE以降の家庭用据置型テレビゲーム機の製品本体の世界販売数量の推移
 
表3 任天堂のGAMECUBE以降の家庭用据置型テレビゲーム機用ソフトウェアの製品種類別世界販売数量の推移
 
表4 会社別ゲーム機の国内出荷台数シェア推移1983-2002
 
1997年以前のデータの出典は、柳川範之,桑山上(2000)「家庭用ビデオゲーム産業の経済分析――新しい企業結合の視点」ITME ディスカッションペーパー、No.452,http://www.e.u-tokyo.ac.jp/itme/dp/dp45.pdfである。
また1998年~2002年のデータの出典は、山田英夫(2004)『デファクト・スタンダードの競争戦略』白桃書房,p.164である。
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レポート作成に関する注意事項ver1.1

教員としては、いわゆる「守破離」といった考え方に基づいて、皆さんが課題レポートを作成していただければと考えています。

 すなわち、元となる素材もアイデアも何もない中から、レポートや論文を作成することは困難ですし、効率的でもありません。レポートや論文のもととなる素材やアイデアのすべてを自分で作成・用意することも現実的には不可能なことです。他の人や企業がすでにおこなった調査や研究のデータやレポートを、自分のレポートや論文のためのネタ元(素材)として積極的に使うことは良いレポートを作成するのに有用ですし、必要不可欠なことです。
 企業経営の分析においてポジショニング・アプローチ的視点とResource-Based View的視点の両方が必要なように、レポートや論文の作成においても、「どのような問題意識のもとに分析するのか?」ということとともに、「どのようなresourceが利用可能なのか?」ということが重要です。

 ただし自分の知的能力を高めるためには「レポートの文章のoriginが自分である」という表現のoriginalityが重要です。他人の文章をコピペするということは、いわば「知的窃盗行為」であると同時に「知的自殺行為」です。

 
それゆえ下記の指示を厳守して下さい。指示が守られていない課題レポートは採点の対象としません。場合によってはペナルティや処分の対象となります。
 
  1. 日本語版Wikipediaのみを参考資料としてレポートを作成することや、まとめサイトの記述だけを見てレポートを作成するような手抜きは絶対にしないでください。それは、レポート作成を課題としてこなすことの教育的意味を損なうものとして教員の教育的意図に反する知的自殺行為です。そうしたことは社会のAI化イノベーションの中でたくましく生き抜くために必要な自分の能力を伸ばすことにつながらず、単なる時間の無駄です。
    課題レポートの作成に際して、まとめサイトやウィキペディアなどに類いするWEBサイトの記述を参照すること自体はレポート作成時間の短縮のためにも有用ですので構いませんが、そうした場合には、そうしたWEBサイトの記述が参照している元のWEBページや文献資料も必ず読んでから課題レポートを作成して下さい

  2. 特に断り書きがない限り、課題レポートの作成に際しては、日本語版Wikipediaやまとめサイト以外に、5つ以上のWEBページまたは文献資料を必ず参照してください
    また課題レポートの中に自分が利用したWEBページまたは文献資料をすべて明示して下さい。

  3. 下記WEBページに示されている「レポート・論文の盗用等不正行為への注意」をよく読むとともに、それらに書かれている指示を遵守すること。盗用等不正行為に対しては、「定期試験での不正行為(カンニング)と同様の処分(その科目のみならず当該期の全登録科目の不合格や停学処分等)の対象となることがあります」ので注意してください。
  4. 引用表記および図表の付け方に関しては、上記WEBページにある「経営学部論文執筆要項」の指示に原則としてしたがって下さい。ただし「1頁の行数」、「1行の文字数」、「フォント」、「見出し設定」などの設定に関しては、「経営学部論文執筆要項」の指示ではなく、下記に挙げたテンプレートファイルの設定にしたがって下さい。
    課題レポート用テンプレートファイル
    またWEBページへのアクセス日の記載は、WEBページが書かれた年月日に関する情報があった場合には記載する必要はありません。「経営学部論文執筆要項」はWEBページが書かれた年月日が記載されていない場合を想定したものですので、論文や報告書など作成日が明記されているものに関しては、アクセス日の記載は不要です。

  5. 表紙は不要です。「経営学部論文執筆要項」は論文に関する要項であるため、表紙を付け、そこに「論文タイトル」を記載することとなっていますが、課題レポートでは表紙および論文タイトルは不要です。
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マーケティング近視眼問題:Product vs Needs

セオドア・レビット(Theodore Levitt)によれば、企業は、Productよりも、Needsの方をより重要視すべきである。すなわち、企業は、自らが顧客に現に提供している<製品>それ自体よりも、製品が充足している<顧客ニーズ>の方をより重要視すべきである。
 言い換えれば、「顧客に現にどのような製品(あるいはサービス)を提供するのか?」や「将来的にどのような製品(あるいはサービス)を提供するのか?」という企業活動のドメイン(対象領域)設定に際して、<製品>レベルに留まって定義することは適切ではない。製品(あるいはサービス)が充足する<顧客ニーズ>レベルにまで降りてドメインを設定すべきである、とレビットは主張している。

 企業活動のドメイン(対象領域)を 「製品」(あるいはサービス)レベルで定義することは、ドメインの物理的定義と呼ばれている。これに対して、企業活動のドメイン(対象領域)を 「製品」(あるいはサービス)が充足する<顧客ニーズ>レベルで定義することは、ドメインの機能的定義と呼ばれている。
 レビットは、物理的定義のレベルでのみドメイン設定を考えることを、「マーケティング近視眼」(Marketing Myopia)と呼んだ。
 マーケティング近視眼の問題については、1年次学部必修科目「経営学」の教科書『経営学への扉』第5版、白桃書房、pp.54-55で説明されている。そこでは19世紀後半~20世紀前半期のアメリカの鉄道企業は自社の事業ドメインを鉄道事業と捉えるという「マーケティング近視眼」に陥っていたために衰退したという事例を取り上げながら、ドメインに関する物理的定義と機能的定義の問題が論じられている。

 
問1 19世紀後半~20世紀前半期のアメリカの鉄道企業における「マーケティング近視眼」の問題について、『経営学への扉』第5版、白桃書房、pp.54-55および下記引用文を利用しながら、分かりやすく説明しなさい。
 
”railroad executives seen themselves as being in the transportation business rather than the railroad business, they would have continued to grow. ”
“The railroads did not stop growing because the need for passenger and freight transportation declined. That grew. The railroads are in trouble today not because that need was filled by others (cars, trucks, airplanes, and even telephones) but because it was not filled by the railroads themselves. They let others take customers away from them because they assumed themselves to be in the railroad business rather than in the transportation business. The reason they defined their industry incorrectly was that they were railroad oriented instead of transportation oriented; they were product oriented instead of customer oriented.”
[出典]Levitt, T.(1960) “Marketing Myopia,” Harvard Business Review, July-Aug 2004.,p.138
 
問2 レビットは、Levitt, T.(1960) “Marketing Myopia,” Harvard Business Review, July-Aug 2004,pp.138-139において、” Hollywood barely escaped being totally ravished by television. Actually, all the established film companies went through drastic reorganizations. Some simply disappeared. All of them got into trouble not because of TV’s inroads but because of their own myopia. As with the railroads, Hollywood defined its business incorrectly. It thought it was in the movie business when it was actually in the entertainment business.”と述べて、20世紀中頃のアメリカのハリウッドの映画企業も「マーケティング近視眼」に陥っていた、としている。
 これはどういうことなのかを、動画ニーズの充足という視点から分かりやすく説明しなさい。
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資金決済に関するイノベーション

金融庁 金融審議会(2015)「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ報告~ 決済高度化に向けた戦略的取組み ~ 」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20151222-2.html

酒巻哲朗(2018)「デジタル経済の進展と支払手段の多様化」
財務省財務総合政策研究所(2018)『「デジタル時代のイノベーションに関する研究会」報告書』第1章
https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy2018/digital2018_report01.pdf

淵田康之(2018)「キャッシュレス化と決済サービスの変化」財務省財務総合政策研究所(2018)『「デジタル時代のイノベーションに関する研究会」報告書』第2章
https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy2018/digital2018_report02.pdf

淵田康之(2016)「送金・決済のイノベーションに向けた英米の取組み」野村資本市場研究所
http://www.nicmr.com/nicmr/report/repo/2016/2016sum02.pdf

黒田東彦(2016)「決済イノベーションとFinTech-中央銀行の視点―」(日本銀行総裁・黒田東彦氏による第17回決済システムフォーラムにおける挨拶)
https://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2016/data/ko160317a.pdf

笠井彰吾(2017)「金融サービスのオープン・イノベーションに向けた環境整備― 銀行法等改正案をめぐる議論を中心に ―」『立法と調査』No.391, pp.59-72
https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2017pdf/20170801059.pdf

中田真佐男(2017)「我が国における小額決済手段のイノベーションの現状と課題」『社会イノベーション研究』12(1)

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国営放送 vs 公共放送

NHKは、下記WEBページにあるように、自らを「国営放送」ではなく、「公共放送」と規定している。

NHK「公共放送とは何か」NHK質問集トップ>NHKについて>組織・理念・経営
https://web.archive.org/web/20170706104204/https://www.nhk.or.jp/faq-corner/1nhk/01/01-01-02.html
なお本WEBページでNHKは、「国家の強い管理下で行う放送」を国営放送と規定するとともに、「営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送」を「公共放送」と規定している。
 

NHKは、そうした「営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送」としての「公共放送」が可能となっている制度的理由として放送法および受信料制度がある、としている。
例えばNHKは、下記WEBページにおいて、放送法は「NHKがその使命を他者、特に政府から干渉を受けることなく自主的に達成できるよう、基本事項を定め」ているとするとともに、「NHKが自主性を保っていくためには、財政の自立を必要」とするが、そうした財政的自立は受信料制度に実現されている、としている。
なお下記WEBページでは興味深いことに、NHKの予算の承認や経営委員の任命等に関する国会による規制は、「NHKの事業運営に視聴者のみなさまの意向が的確に反映されるようにとの考え方から定められている」としながらも、そうした国会による規制の現実的結果としてNHKが「半官半民」あるいは「国営放送」と誤解されることになっている、とも記述している。

 
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NHK受信料の社会的存在性格および社会的意義

  1. WOWOWやスターチャンネルなどが提供している有料放送番組サービス、Netflixなどが提供している有料ネット動画配信サービスは、「多数の人々が同時に利用可能(non-rivalrous)である」にも関わらず、公共経済学的意味でのpublic goodsではない。
     というのは、それらのサービスで提供されている動画コンテンツは、「視聴料」を支払わないと視聴することができない、すなわち、excludableだからである。
    WOWOW、スターチャンネル、Netflixなどの民間営利企業は、視聴者から「視聴料」を徴収することによって自らの事業継続に必要な費用をまかなっている。

  2. 一方、NHKも放送法第64条(受信契約及び受信料)の第1項の規定、すなわち、NHKの「放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」という規定に基づいて、テレビを設置している人や企業から受信料を取ることによって自らの事業継続に必要な費用をまかなっている。
     NHKは、NHKの受信料支払いを拒否している人や企業に対しては裁判に訴えてでも受信料を強制的に徴収している。

  3.  しかしながらそうしたNHKの受信料制度の存在にも関わらず、NHKのテレビ放送番組は、民放のテレビ放送番組と同じく公共経済学的意味でのpublic goodsとして位置づけることができる。
    その理由の一つは、NHKの「受信料」は、WOWOWやスターチャンネルなどが提供している有料放送番組サービス、Netflixなどが提供している有料ネット動画配信サービスにおける「視聴料」とはその性格がまったく異なるからである。すなわち、NHKの「受信料」は、NHK放送を視聴することに対する対価でない。

  4. 「視聴料」は動画コンテンツの視聴の対価であるから、WOWOWやスターチャンネルなどが提供している有料放送番組、Netflixなどが提供している有料ネット動画などの動画コンテンツを視聴したい人は「視聴料」を支払う必要がある。
     その一方、当然のことながら、当該事業者が提供している動画コンテンツをまったく「視聴」しない人は「視聴料」を払う必要はない

  5.  ところがNHK受信料は「視聴料」ではないので、NHKが地上波デジタル放送やBS放送などで提供しているテレビ番組を「視聴」している人だけでなく、まったく「視聴」しない人であっても、放送法の規定に基づき受信料を支払う必要がある。
    電気・ガス・水道といった公共サービスに関わる公共料金は、そうしたサービスの利用に対する対価(利用料金)であるから、電気・ガス・水道の設備があっても契約をせず利用しなければ料金を支払う必要はない。したがってNHK放送は、電気・ガス・水道といった公共サービスとはまったく存在性格が異なる。

  6.  またその一方で、NHK受信料は「視聴料」ではないので、受信料を支払ってはいない人もNHKの番組を視聴することができる。
     実際、下記WEBページにあるようにNHK受信料支払拒否者に対する裁判などの結果として、2019年度にはNHK受信料の世帯契約率がついに80%を超えるまでに増加した。とはいえ20%近くの人はまだNHK受信料を支払ってはいない。5世帯に1世帯の割で、NHK受信料を支払ずにNHKのテレビ番組を視聴しているのである。

     
  7. 地デジ化以前のアナログ放送ではfree riderの排除は技術的に困難であったが、日本における地デジ化の際に導入されたB-CASカードによるスクランブル技術により、free riderの排除が技術的に可能となった。

  8. NHKは、受信料を支払わない人に対して、NHK放送受信料の契約・収納業務を担うNHK訪問員による説得や、NHK受信料の支払拒否者に対する裁判により、NHK受信料の納入率の向上を図っている。

  9. NHKは、テレビ東京が2019年度に番組制作に費やした金額370億円の1.7倍もの金額を、NHK放送受信料の契約・収納業務に費やしている。これは正常な事態であるとはあまり言えないであろう。
    テレビ東京の番組制作費は、テレビ東京「2020年3月期 通期決算補足資料」p.6に記載されている。

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携帯音楽プレーヤーの製品イノベーションに関するシーズ的要因とニーズ的要因

製品イノベーションは、シーズ的要因とニーズ的要因の二つの視点から論じることができる。すなわち、携帯音楽プレーヤーに関する下記の製品イノベーションについても、シーズ的要因とニーズ的要因の二つの視点から論じることができる。
 
    radical product innovation 1 携帯型音楽カセットプレーヤーから、携帯型音楽CDプレーヤーへの製品イノベーション
    radical product innovation 2 携帯型音楽CDプレーヤーから、携帯型DAT機器への製品イノベーション
    radical product innovation 3 携帯型DAT機器から、携帯型音楽MDプレーヤーへの製品イノベーション
    radical product innovation 4 携帯型MDプレーヤーから、携帯型メモリタイプ型音楽プレーヤーへの製品イノベーション
    radical product innovation 5 携帯型MDプレーヤーから、携帯HDD型音楽プレーヤーへの製品イノベーション
    radical product innovation 6 携帯型MDプレーヤーから、携帯DVD型音楽プレーヤーへの製品イノベーション

 
上記のようなradical product innovationのシーズ的要因に関しては、「携帯音楽機器の製品イノベーションに関するneedsとseeds-2020ver1」というファイルのように理解することができる。
 
問 「携帯音楽プレーヤーのradical product innovationの1から5までについて、そのニーズ的要因は何か?」ということを下記のような形で考察しなさい。
 
携帯音楽プレーヤーのradical product innovation 6に関わるニーズ的要因
radical product innovation 6に該当する製品は、SONYが2001年に販売開始したDVDウォークマン「D-VM1」である。
同製品は、下記Web1に示唆されているように、「音楽CDを屋外で手軽に聞きたい」「音楽CDを屋外で歩きながら聞きたい」といったそれまでのニーズだけでなく、「音楽ビデオDVDを屋外で手軽に楽しみたい」という新たな潜在的ニーズに応えること、すなわち、市場で広く認識されているわけではないが、「音楽ビデオDVDを屋外で手軽に楽しみたい」という潜在的な必要性(necessity)を充足する一定の有用性(usefulness)を持ったnew productである。
すなわち、同製品は「音楽ビデオを屋外で手軽に楽しむ」ことができるようにすることを目的としたradical product innovationの試みと位置づけることができる。
 しかし下記Web2のグラフに示されているように、「音楽ビデオ」のdemand(需要)は、「音楽CD」のdemand(需要)に比べてかなり限定的なものでしかなかった。
また「音楽CDを屋外で歩きながら聞く」ことは社会的にそれほど不適切な行為ではないが、「音楽ビデオを屋外で歩きながら見る」ことはかなり違和感のある行為であるだけでなく、社会的にかなり不適切な行為である。(そのことは、最近は、「歩きスマホ」禁止が社会的に強く言われていることを考えれば理解できよう。)
 そうした二つの要因により、「DVDウォークマン」に対するdemand(需要)はさほど大きなものとならず、「携帯音楽ビデオプレーヤー市場」あるいは「携帯ビデオプレーヤー市場」の創造に失敗した、と推測される。
 
 
 
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情報公共論第7回目課題-NHK独自の「放送の公共性」に対するレポート作成上の注意

  1. 「NHKが自らをどのような意味で公共放送と規定しているのか?」を調べるとともに、「NHKによるその規定は、NHKの独自性を本当に示しているといえるのかどうか?」「NHKは、NHKの独自性を示している点を本当に満たしているかどうか?」を考察してください。
  2.  
    例えばNHKは下記WEBページでは「電波は国民の共有財産であるということからすると、広い意味では民放も公共性があるということになります」というように民放にも公共性があるとしながらも、「公共放送とは営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送」であるというように規定しています。
     
     
    すなわち、NHKによるこうした規定に基づけば、公共放送であるための要素は下記の3つということになります。
     
    1) 非営利性
    2) 国家の統制からの自立
    3) 公共の福祉への寄与
     
    本レポートでは、上記の3つの要素それぞれに関して、下記のことを考察してください。
     
    ポイント1.NHKが本当にそうした要素規定をきちんと満たしているのか?
    例えば、下記のようなことを考察した方がより良いレポートとなります。

    1. NHKは非営利性を強調しているが、NHKが受信者から強制的に徴収している受信料収入は、民放の上位3社のCM放送収入の合計を上回る巨額な金額である。そうした巨大な収入を持つにも関わらず、非営利性を強調することは不適切ではないのか?あるいは、非営利であることにどのような意味があるのか?
    2. 放送業務をおこなっている非営利の組織はNHKだけなのか?
    3. 公共放送を支える資金源である受信料をNHKが独占しているのは適切なのか?NHK以外の放送業務をおこなっている非営利の組織(あるいは、放送業務を新規に開始したいと考えている非営利の組織)に対して、受信料を配分することがなされていないのは適切なのか?
    4. 国家の統制からの自立(の必要性)は、NHK独自のことではなく、民放各局も同じではないのか?また下記の問題にあるように、民放と比べてNHkが特に国家の統制からの自立をしているとは言えないのではないか?
    5. 国家の統制からの自立を強調しているが、NHKの報道は政府・与党からの干渉を受けていると批判されることも多いのではないか?例えば「2017年3月に森友学園問題を取り上げた際には、自殺した近畿財務局の職員にフレームアップしないよう、報道局長が強く求めた」(竹中明洋(2019))とされるし、最近では下記WEB記事のように、NHKの所管官庁である総務省の事務方トップ(「総務次官」)であった鈴木康雄・日本郵政上級副社長によるNHKへの「圧力」が問題になった。(日本郵政には、鈴木氏以外にも、総務省の元幹部が多数在籍している)

    6. 公共の福祉への寄与は、NHK独自のことではなく、民放各局も同じではないのか?また民放は公共の福祉に寄与していないのか?
     
     
  3. NHK独自の「放送の公共性」を問う第7回目課題に関するレポート作成に際しては、下記WEBページおよびOh-o! Meijiの「授業内容・資料」も参照してください。
  4.  
    Oh-o! Meijiの下記WEBページを見る前に、Oh-o! Meijiへのログインを済ませておいてください。そうでないと下記のリンクはうまく機能しません。
     
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Product-out型製品Innovation — 市場調査から出発しない製品イノベーション

Product-out型製品イノベーションは、「製品市場がまだ存在してはいないため、需要(demand)に関する市場調査をおこなえない場合」と、「製品市場は既に存在するが、ターゲットとする顧客の特性が既存市場の顧客の特性とは異なるため、既存市場の顧客を対象とした市場調査が有意味ではない場合」の二つのタイプに分けることができる。
 
タイプ1.それまで存在しなかったまったく新しい画期的な新製品であるために、新製品開発の開始時点ではまだ調査対象とすべき製品市場(Market)が存在しないために需要(demand)に関する市場調査がおこなえない場合
 
タイプ2.「製品市場それ自体は存在するが、既存顧客とは異なる特性を持つ顧客をターゲットとした新製品開発であるため、既存顧客を対象とした需要(demand)に関する市場調査が無意味な場合
 

[考察してみよう]P&Gの下記WEBに挙げられている事例の中には、demandに関する市場調査に基づくものではなく、人々が明瞭には意識してはいないnecessity/usefulnessに関する科学的分析や技術的分析に基づく製品イノベーションがある。そうしたことに該当する事例すべてを挙げ、それぞれの事例がどのようなnecessity/usefulnessに関する製品イノベーションであるのかを個別に考察してみよう。

カテゴリー: needs-seeds論, イノベーション事例, イノベーション論 | コメントする

市場調査から出発する新製品開発に対する否定的見解

    https://newspicks.com/news/933845/body/

    「紙パックのない掃除機や羽根のない扇風機など、消費者を驚かす製品を開発できる理由は」というインタビューアーの質問に対して、ダイソン日本法人社長の麻野信弘は、「その秘訣は「マーケティング」をしないことでしょう。消費者のニーズだけを探っていても驚くべきものはできません。徹底的なプロダクト重視。ダイソン社内では「マーケティング」という言葉は一切使いません。」と答えている。
    麻野信弘によれば、ダイソンは市場調査の代わりに、ジェームズ・ダイソン直属のエンジニアチームが実際に来日して消費者の自宅を訪問して実際の掃除の様子を観察している、とのことである。すなわち、「大阪や東京、郊外や大都市、マンションや一軒家などさまざまな家庭にお邪魔して、掃除をしているところを、ひたすらみます。これこそネットに頼ったリサーチではなく、本物のリサーチだと思います。さまざまなシチュエーションでダイソンの製品がどう使われているのか、じっと観察することで意外な発見が生まれます。」と語っている。

     なお「ダイソン、ファン吸引術、売り場・値下げ、戦略緻密、家庭訪問、生の声開発に。」『日経MJ(流通新聞)』2015年06月17日では、ジェームズ・ダイソンが「商品開発では市場調査を先行させない。従来家電に使い慣れている消費者はその『問題』に気付きにくいためだ」、「事前に消費者の声や要望を聞いても多機能になりすぎるだけ。」と述べたことを紹介している。また同記事では、ダイソン社は、「消費者調査に頼らない」「広告宣伝費より技術開発に投資」「安売りはしない」という3原則を掲げ、「問題解決型の商品開発」の手法によりあくまで「技術力ありきの経営」を貫いてきた、としている。

     

    https://forbesjapan.com/articles/detail/30587

    本記事によれば、「ここ数年、宇宙分野への投資は活発化しており、今年は既に50億ドル以上の資金が宇宙分野に注がれている。」という背景のもと2019年11月5日にサンフランシスコで開催されたイベントにおいて、宇宙関連の起業家たちに対して、イーロン・マスクが「私は(新たなビジネスを立ち上げる際に-引用者補足)市場調査的なことは、一切やらない」と語ったとしている。
     なおWalker, Sam (2019)「「テスラCEOの無謀な賭け、時代遅れの経営術:ビッグデータ時代に市場調査をないがしろにする愚かさ」」The Wall Street Journal, 2019年12月3日,https://jp.wsj.com/articles/SB10604826591205724510004586054813001991394[原文:Walker, Sam (2019)”Elon Musk and the Dying Art of the Big Bet: In the age of Big Data, Tesla’s stated approach to market research—ignoring it altogether—seems especially reckless”]は、イーロン・マスクの同発言を引用しながら、市場調査を無視するイーロン・マスクの姿勢を批判している。
     
  1. 山内溥(任天堂の3代目社長[1949年-2002年]の発言 — 「市場調査? そんなことしてどうするんですか?」
  2. 市場調査? そんなことしてどうするんですか?――なるほど、その結果に基づいた商品を開発したときは、ユーザーの気持ちは離れているということですね。たしかに、そういったタイムラグという問題もある。でもね、任天堂が市場を創り出すんですよ。調査する必要などどこにもないでしょう。」高橋健ニ(1986)『任天堂商法の秘密――いかにして“子ども心”を掴んだか』祥伝社
     
  3. 井深大(ソニーの創業者)の発言 — 「モノを出すことによって初めて市場調査ができる」
  4. http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/capsule/21/index.html

    「市場調査によって新製品を企画するのが米国の常識になっているが、モノを出すことによって初めて市場調査ができる。それ以来、私は『マーケット・クリエーションを伴うものが新しい製品だ。本当の新製品はマーケット・クリエーションがなければならないのだ』ということを強く考えるようになった」ソニー(2009)「Sony Japan | タイムカプセル vol.21 創業者 井深の初夢、正夢となる」
     
  5. 盛田昭夫(ソニーの創業者)のトランジスタラジオに関する発言 — 「まずモノを作って、それがなぜ必要なのかを喚起していく。これがマーケットクリエーションでしょう」
  6. 「私がトランジスタラジオを作り、アメリカに持って行った時は、放送局がたくさんあるから、ゆったり楽しむために家族ひとりひとりがラジオを持つべきだというコンセプトで売ったわけです。ところがアメリカ人は世界で最初にトランジスタラジオを作ったのに、アメリカではでかくて立派なのが家に1台あればいい、こんなもん売れんと諦めた。まずモノを作って、それがなぜ必要なのかを喚起していく。これがマーケットクリエーションでしょう」(『週刊ダイヤモンド』昭和62年6月6日号)[盛田昭夫(1996)『盛田昭夫語録』ソニ-・マガジンズ,p.264]
     
  7. ソニー『Sony History』第3章「テープレコーダーに惚れた男」の第4話「溝を掘って水を流せ」[テープレコーダーに関するソニーのWeb上の記述]
  8. http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/1-03.html#block10

    『溝を掘って、水を流せ』の言葉通り、こうした普及活動の成果が実を結び、東通工のテープレコーダーは、瞬く間に全国の学校に広まっていった。このことから盛田たちは、本当の市場、最上の市場というのは市場開拓にほかならない。つまり、マーケットクリエーションがいかに企業にとって大事かということを体得していった。」
     
  9. マーケットリサーチに頼って商品企画をすると、最大公約数を狙った平凡な商品になってしまう危険性がある
  10. 「「消費者の心の琴線に触れる商品を作ろう」/この言葉は、井深氏、盛田氏はじめソニーの経営トップ、特に大賀典雄氏が常に口にした言葉だった。/”心の琴線に触れる商品作り”とは何か?/それは、マーケットリサーチでお客さまが何を欲しているかを探ることではない。/商品企画にはマーケットリサーチが重要だという考え方がある。しかし、ソニーでは違っていた。/そもそも、マーケットリサーチでどこまで顧客のニーズをつかめるかは、はなはだ疑問だ。マーケットリサーチに頼って商品企画をすると、最大公約数を狙った平凡な商品になってしまう危険性がある。/あくまで、自分たちが欲しい、満足すると思える商品であるかどうかがものづくりの基準であった。」鵜飼明夫(2003)『ソニー流商品企画』H&I,pp.35-36
     
  11. 顧客を裏切る・・・顧客が「欲しいと思っている」モノは、「顧客が真に望んでいるモノ」とは異なることもある
  12. 「まずは綿密な市場調査から。新商品開発の定石は顧客の声に耳を傾けること。企業は購買履歴やインターネットで必死に情報収集する。しかし、念入りに準備してもヒット商品は生み出せない。顧客の声をなぞるだけでは、驚きや感動は与えられない現実。モノが売れない時代こそ、顧客を「裏切る」決意が必要だ。そこから、消費者が真に望む商品が見えてくる。」戸田顕司;宇賀神宰司;吉野次郎;池田信太朗(2007)「ヒット作りの決意 ホンダ、三菱電機、パイロット… 顧客を裏切る」『日経ビジネス』2007年9月10日号,pp.31
     
  13. ホンダのクロスロードの開発責任者の安木茂宏の発言 — 「開発の出発点となるコンセプト作りの段階で、消費者調査をしないことにした」
  14. 安木茂宏(本田技術研究所四輪開発センター 企画室LPL主任研究員)は、「アコード」「シビック」など、ホンダを代表する自動車の開発に長年にわたり携わってきたが、2007年2月発売のクロスロードという新車種の開発責任者として製品コンセプトを決定する際に、消費者調査をしないことを決めたとして「新車種の開発責任者を務めるに当たって、決めたことが1つある。/それは消費者の声に耳を傾けないこと。開発の出発点となるコンセプト作りの段階で、消費者調査をしないことにしたのである。」と述べている。氏は、「コンセプト作りは、とても重要な作業である。デザインや乗り心地、価格、そのほか細かい仕様を決める原点だ。この段階で、顧客に自動車に対する意識や嗜好、改善してほしい点などを綿密に調査することは一般的である。」としながらも、「消費者の声をあえて排除した」製品コンセプト作りを追求した、語っている。[引用出典]「ヒットのタネは「!」 その3 - ホンダ 東芝」『日経ビジネス』2007年09月10日号,pp.38-39
     

    https://wotopi.jp/archives/32277

    キングジム開発本部長の亀田登信は、ネットもメールもできずメモしか取れないのに、累計で30万台売れた製品であるポメラを例に取りながら、「キングジムでは技術的なことでも、売り方でも、コンセプトでもいいので、何か1つ「この切り口での観点はなかったね」と思えるものを商品化するように心がけています。「独創的な商品を開発し、新たな文化の創造をもって社会に貢献する」という経営理念に沿って、モノマネはしません。」、「我々は使用シーンやユーザーのターゲットを絞っていて、「ニッチな市場」を狙っていますが、実はそれで十分なんです。マスを狙っているわけではありません。」と述べている。
     そしてそうした考え方に基づき製品開発をおこなっているため、商品調査があまり意味がないとして、「商品を出す前に市場調査を行っている会社も多いと思いますが、キングジムの商品のように「今まで世の中になかったもの」は調査をしても、正確な答えが出ないんですよね。たとえば「冷蔵庫の野菜室はどれくらいの大きさがいいですか?」という質問だったら調査をして答えが出ますが、「見たことのないもの」を欲しいかどうかなんて、消費者には分からない。なのでキングジムでは答えのない調査はしないポリシーなんです。」と述べている。
     

     

    https://marketingnative.jp/kingjim/

    話題の商品を次々世に送り出すキングジムですが、実は事前の消費者調査や市場調査はほぼ行っていないことでも知られています。なぜマーケティングを行わずに新商品を出し続けることができるのでしょうか。また、どのようにしてニッチな商品の需要を掘り起こしているのでしょうか。」という問題意識に基づき、キングジム常務取締役開発本部長の亀田登信に対しておこなったインタビュー記事である。
     本記事で亀田登信は、キングジムが新製品開発に際して市場調査をしない理由を下記のように3つ挙げている。

    理由1 開発段階での「良い」「悪い」という判断は、最終的には参考にならないからである。実際、商品化を決める開発会議でたった1人しか商品化に賛成しなかったポメラがヒット商品となったり、逆に売れると思った商品が売れなかったりした。

    理由2 ターゲット層とする顧客が「調査段階で商品の出来上がりを想像するのは難しい」からである。というのも、キングジムは「主に新しい概念の商品を手掛けていますから、実際に商品、もしくはそれに近い形でないと、お客さんに特徴がわかりにくい」ため、商品化の後でないと顧客が実際に購入するかどうかが明確にはわからないためである。

    理由3 「外部の調査会社を使って調査する費用と時間があれば、商品が作れてしまう」からである。キングジムは、「商品を素材から作っているわけではないので、物を作るフットワークが軽く、市場調査を行うよりも実際に商品として出すほうが速い」、「とりあえず商品を出してみて、そこで初めて市場調査をしている」、「商品が当たったら、市場の反応を見て方向を修正していく。「ポメラ」の場合、2号機や3号機などはトライアンドエラーを繰り返して改良し、発売していました。」としている。
     

     

    https://www.news-postseven.com/archives/20170907_610809.html

    「「お客様が喜ぶもの」をどのように見出していらっしゃいますか? マーケティング(市場調査)についてはどうお考えでしょうか。」という質問に対して、高級家電メーカーのバルミューダ(BALMUDA)社長の寺尾玄は、「マーケティングは一切しません。では何を頼りにするかといえば、私独自の考え方があります。「ポップ」とは何かを、追求するんですね。」と答えている。
     

    http://kanzaki.sub.jp/archives/002528.html

    2015年10月に『日本経済新聞』電子版の広告特集「グローバル経営層スタディ、世界をリードする経営者たちの声」に掲載された、高岡浩三・ネスレ日本代表取締役社長兼CEO(当時)に対するインタビュー記事。
     本記事では、市場調査に対する直接の否定的発言はないが、「顧客が既に認識している問題の解決」はリノベーションであり、「顧客がまだ認識していない問題の解決」こそがイノベーションである、としている。「顧客がまだ認識していない問題」は市場調査で解明することができない、という意味で高岡浩三の見解は市場調査から出発する新製品開発に対して否定的なものと捉えることができる。
     なお高岡は、コーヒーをおいしく飲むためのマシンを開発することで顧客がまだ認識していない問題を解決したイノベーションの具体例として、家庭用のドリップ式コーヒーメーカー、自動販売機の保温機能(ホットベンディング)の開発を挙げている。
     

    http://kanzaki.sub.jp/archives/002528.html

     

    https://pearand.com/blog/2015/11/16/apple-research/

 
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Product-Out型製品におけるDemand認識の後行性

「プロダクト・アウト」型製品の場合には、明確な需要(demand)[注1]が存在しないという状況の中で製品の開発・生産が行われる。すなわち、製品(Product)開発がその製品市場(Market)の存在よりも先行しておこなわれる。
 それゆえ「プロダクト・アウト」型製品の販売に際しては製品開発の終了後にその製品の有用性や有用度をいかに顧客にアピールするかが重要になる。すなわち「プロダクト・アウト」型製品を用いることで顧客のどのような必要性(needs)を満たせるのかや、価格を上回るどのような有用性があるのかなどを明確に示して、その製品を欲求(wants)の対象とする必要がある。

プロダクト・アウト型製品の場合には、

①技術者の技術的シーズに基づく製品の先行的開発
    ↓
②製品の一般的有用度に関する社会的認知の獲得
    ↓
③製品開発前には認識されていなかったneedsに対する認識の形成
[個々の顧客に対する必要性(needs)の存在の認識形成、すなわち、顧客における製品利用法(用途)の開拓と提案・教育]
    ↓
④需要の形成(市場の社会的成立)

といった順で進行する。

 このことをテープレコーダー、メインフレーム・コンピュータ(大型計算機)、パーソナル・コンピュータ、テレビゲームなどの事例に即して詳しく説明していくことにしよう。

  1. ソニーの初期テープレコーダーの場合
    1. 顧客に対する教育を通じた製品販売
         日本ではじめてテープレコーダーを開発・生産したソニーであったが、開発した製品はなかな売れなかった。「その利用法をみんながすでに知っているなら、そうした製品は本当に技術革新的なものとはいえない」のであるから、本当に技術革新的な製品であったテープレコーダーの利用法はほとんどの顧客が知らなかった。
         それゆえ、ソニーから50台のテープレコーダーを仕入れた八雲産業常務の倉橋は、三カ月間、懸命に売りこみを重ねたが、売れたのはたったの1台に過ぎなかった。その後、倉橋と盛田は顧客に対して、テープレコーダーのはっきりとした使い道を示すことで製品販売ができることを「発見」して初めて、製品の普及がはじまった。

          「三カ月間、懸命に売りこみを重ねた結果、倉橋はやっと一台売った。買い手は東京駅に近いおでん屋だった。おでん屋でいっぱい機嫌になった客のなかには、歌を歌いだす者もいる。おでん屋の主人は、そうした歌声を録音し、再生して聞かせた。客は友人や知人を何人もつれてまた店にやってきたし、友人に話して聞かせもするので、おでん屋の主人はこれほどよい客のもてなしはあるまいと考えた。
           その後、倉橋は二台めのセットを名古屋地方裁判所に売った。法廷で使用するためである。責任者は、「主な地方の裁判所はこれをそなえるべきだ。訴訟手続きにかけがえのない働きをしてくれるはずだ」と彼にいった。
           そこで彼は早速、法務省に出かけた。そして、テープ・レコーダーの販売をはじめてから六カ月後に、なんと六十台の注文を得たのであった。これで前途に曙光が見えた。
           法務省から法廷で用いるためにこんなに多くの台数の注文をもらってみると、おでん屋での使われ方が酔狂なものに思われた。倉橋はテープ・レコーダーのはっきりとした使い道をわかっている人でなければ買ってはくれないということをさとった。もしも見込み客にその人にあった利用法を理解してもらえれば、相手はテープ・レコーダーの価値をわかってくれるに違いない。こう考えた彼は、尋問内容を保存するためということで、警察に何台かを売りこんだ。
           一般の消費者を対象とした販売にますますかかわり合うようになっていた盛田は、ある日、たまたまふらりと入った骨茎屋で同じことに気づいた。骨董品、花ぴん、もろそうな磁器、小さな装飾品などさまざまな陶器を見ると、どれもみな、とくによいできだとは思えぬのに、ひどく高い値段がついていた。彼は骨董品にはとりたてて関心もなかったので、別の客が入ってきて、盛田が一文の価値もないと思っていた象牙の小さな彫り物を買い、「すごい掘り出し物だ!」と叫んだのにはびっくりしてしまった。
           あの人はどうして買ったのか? どうしてこんな物に金を出す人がいるのだろう。「日本で最初のテープ・レコーダーを、偉大な技術的な完成品を、貫おうと思えば買えるのに」と盛田は考えた。しかも、その骨董品はテープ・レコーダーより高かったのである。
          「そのときに、販売というものは客が品物に価値を見出さないかぎり成り立たないものだ、と気づいたのです。商品は客の必要の一つを満たさねばならないのです」彼は骨董品を「必要」としなかった。しかし、別の客は明らかに「必要」としていたのだ。では、販売とはなにで成り立っているのか?「売るとは、わたしどもが持っている品物を相手のポケットのなかのお金と交換することだと考えました。しかし、どうやったら客にポケットから金を出させることができるか? スリは金を取り出せる - しかし、わたしどもはスリじゃない」と盛田は語っている。
           東通工の製品の 「科学的な価値」と、それに客が見出す価値は明らかに違う。彼は骨董品の価値を見きわめるための教育は受けていないし、テープ・レコーダ-の価値をほとんどの人は知らない。盛田と倉橋は、利用法について、できるだけ多く学び、そして、大衆に教えていかねばならない、と考えた。教育が必要なのだ。
          「わたしどもは自社の製品の価値を知っていますし、その価値を見込み客に納得させるためには、製品を信頼していなければなりません。わたしどもは、まざれもなく、情報産業にたずさわっているのです」と盛田は語っている。
           この考え方は、その後、根源的な公理として定着した。ソニーは技術革新製品を今後も生産していく。しかし、その利用法をみんながすでに知っているなら、そうした製品は本当に技術革新的なものとはいえない。産業界における独創性は、正しい市場取り引きなくして実を結ばない。販売なくしてはその成果を持続できない。
           東通工は設立当初から、他社のマネをせず、新製品の開拓を社是としていた。いまや東通工は、そうした創造的な技術に常に伴う責任をさらに背負うことを学ばねはならなかった。東通工は、一般大衆に自社の製品より、むしろ自社で開発した新しい考え方を売りこむ必要があった。彼らは大衆に、自らの認識されてもおらず、満たされてもいない要求に日を向けさせる方法を、考え出さねばならなかった。
          [出典]ニック・ライアンズ(中山善之訳,1977)『ソニ-の国際戦略 — ソニ-は市場を“創造”する』講談社,pp.39-41

    2. テープレコーダーの有用性に関する事後的研究
        ソニーは、『テープ式磁気録音 — テープレコーダーとは何か』といったパンフレットを作成するなどテープレコーダーの用途・有用性(needs)を顧客に説明し納得させることから始めた。

          「盛田や倉橋は、これまでの販売方法を省みた。いくら井深や盛田らが技術的興味を持って、新しいものと思って開発しても、お客さまにとって使い方の分からないものは、いくら良いものでも買ってくれないということが分かってきた。そこで、需要を喚起するためにはどうすべきかと、使い方の勉強を始めた。たまたま、アメリカのテープレコーダーに付いてきたパンフレットで『テープレコーダーの999の使い方』という小冊子が手に入った。これは簡単なパンフレットであったため、詳しくは書いてないが、アルファベット順にAなら航空機、Bなら美容院というように、いろいろな使い方が書いてある。盛田と倉橋は、連日これで研究し、テープレコーダーは極めて広い社会層で使えるという確証をつかんでいった」
          [出典]ソニー『Sony History』第3章「テープレコーダーに惚れた男」の第3話「できるまで帰って来るな」
          http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/1-03.html#block8

        1951年3月に発売開始された民生用テープレコーダーの1号機「H型」(重さ13kgで収納ケースは木製でトランク型であった)は、テープレコーダーの使い方の普及・啓蒙活動も一因となり、学校で普及した。
        当時の日本ではアメリカ進駐軍の政策の一環として、「オーディオ・ビジュアル・エデュケーション」すなわち視聴覚教育が推進されていた。そうした教育方法に関するイノベーションの推進手段としてテープレコーダーが使われたのである。
         「テープレコーダーがあれば、それを活用してこのような効果的授業ができる」という事例が積み重ねられていくことで、テープレコーダーは学校の必需品となっていったのである。
         こうしたことは、テープレコーダーという製品(Product)の開発後に、その製品の必要性(needs)=有用性が事後的に発見されたことで製品普及が進んだことを示している。

           その頃、日本では進駐軍の政策の一環として、オーディオ・ビジュアル・エデュケーションということが盛んに言われるようになっていた。オーディオはNHKラジオの教育放送で、ビジュアルのほうは映写機を全国の教育施設に貸し出して、戦前の観念教育から視聴覚教育に切り替えていこうという試みだった。
           その波に東通工も乗ることにした。ラジオの放送は不特定多数の人を対象に、一定の時間流される。これを、音の缶詰にして学校のカリキュラムに合わせれば、本当の学校教育になる。ちょうどタイミングよく、全国で放送教育研究大会が開かれていた。これは文部省とNHKが中心になって、全国の先生方により良い学校放送の指導をしていこうという趣旨で開かれたもので、東通工では、この大会にH型テープレコーダーを貸し出すことにした。東通工は金のない会社だが、井深も盛田もこういうことには理解がある。喜んで何十台も貸し出した。
           一方では、学校放送だけではなしに、もっといろいろな教科にテープレコーダーは使えるのではないか……。倉橋たちは、どうしたら最も有効な使い方ができるかを、文部省や学校の先生方と一緒になって勉強し始めた。そしてしばらく経った頃、倉橋は盛田に呼ばれた。「あなたのやっていることは、大変良いことだ。しかし、ただ勉強しているだけでは惜しい。ひとつ全国を歩いて、今まで勉強してきたことを話してみないか」
           倉橋は、東通工でつくった録音教育研究会の常務理事として、全国の教育の現場で”視聴覚教育のあり方”というテーマで講演をして回ることになった。この会は、財団法人でも何でもない、ただの会だ。実際どの講習会でも、倉橋は東通工のテープレコーダーをお買いくださいとは、ひと言も言わない。単に、視聴覚教育の重要性を説き、その教育上での録音機の使用法を説明し、講演して歩いたに過ぎない。
           この方法が良かったのか、講演の依頼がひっきりなしに続いた。現場から教えられることも結構多い。たとえば、ソロバンの読み上げ算では、均一な授業ができる上、テープレコーダーが読み上げている間、先生は生徒の間を回って指の使い方を指導できる。教室が騒がしく、何度注意しても収まらない時、テープレコーダーにその騷ぎを吹き込んで聴かせたら、一度で静かになったという報告もあった。この後も録音機があれば、これだけ活用できるという事例がたくさん出て、学校の必需品となっていった。H型に続いて、これはもう少し後の時代になるが、7万5,000円のP型が出る頃になると、学校への東通工テープレコーダーの普及は一層の拡大を見せた。
          [出典]ソニー『Sony History』第3章「テープレコーダーに惚れた男」の第4話「溝を掘って水を流せ」
          http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/1-03.html#block10

    3. 新製品に対する需要を待つ前に、新製品の有用性を伝えることが絶対に必要である
           新製品を開発するたびに、まず市場を教育せねばならない。彼らは小学校の教員との会合を主催した。盛田は出席者にテープ・レコーダーの仕組みと最も都合のよいときにNHKの番組を活用するた小学校におけるテープ・レコーダーの利用めの録音の仕方について話した。声の録音の仕方と発音の学習に用いる方法、社会科の教育にいかに役立てうるかということなどを盛田は説明した。
           ものおじしない盛田は、こうした販売説明会で持ち前の才能を存分に発揮した。回を重ねるにつれ、彼のよく響く声は、説得力と熱意を帯びていった。彼は教室でのテープ・レコーダーの使い方を何十も見つけた。物理学者であると同時に、テープそのものの製作に実際に手を貸した彼は、あらゆる部品の機能をすみずみまで把握していた。しかも彼は、生まれつき人をひきつける力をもっており、出席した先生たちの想像力をかきたてた。教室や講堂で実地にやって見せることによって、盛田は新製品に対する需要を待つ前に、新製品の有用性を伝えることが絶対に必要であるということを会得した。
           テープ・レコーダーは売れはじめた。
          「教育は伝達ですよ」と彼はいった。「わたしどもは、わたしどもが持っている知識と情報をできるかぎ。多くの人に伝えなくてはなりません」
          [出典]ニック・ライアンズ(中山善之訳,1977)『ソニ-の国際戦略 — ソニ-は市場を“創造”する』講談社,pp.44-45

    4. 市場創造(Market Creation)の重要性
        テープレコーダーの場合には、製品の開発後に、その製品がどのような場面でどのような有用性を持つのか、どのような事業や作業でどのように活用できるのか、といった製品の用途に関する普及活動が、製品市場を結果的に作り出すことになった。

           『溝を掘って、水を流せ』の言葉通り、こうした普及活動の成果が実を結び、東通工のテープレコーダーは、瞬く間に全国の学校に広まっていった。このことから盛田たちは、本当の市場、最上の市場というのは市場開拓にほかならない。つまり、マーケットクリエーションがいかに企業にとって大事かということを体得していった。
          [出典]ソニー『Sony History』第3章「テープレコーダーに惚れた男」の第4話「溝を掘って水を流せ」
          http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/1-03.html#block10

          [関連参考資料]トランジスタラジオにおける市場創造

            「私がトランジスタラジオを作り、アメリカに持って行った時は、放送局がたくさんあるから、ゆったり楽しむために家族ひとりひとりがラジオを持つべきだというコンセプトで売ったわけです。ところがアメリカ人は世界で最初にトランジスタラジオを作ったのに、アメリカではでかくて立派なのが家に1台あればいい、こんなもん売れんと諦めた。まずモノを作って、それがなぜ必要なのかを喚起していく。これがマーケットクリエーションでしょう」(『週刊ダイヤモンド』昭和62年6月6日号)[盛田昭夫(1996)『盛田昭夫語録』ソニ-・マガジンズ,p.264]

    5. ソニーによるテープレコーダー市場創造(Market Creation)の結果
        ソニーは民生用の普及型テープレコーダーを1951年3月に販売開始している。最初はなかなか売れなかったが、顧客に応じたneeds提案により市場開拓に成功した。needs提案により市場開拓という面ではアメリカ企業よりもソニーの方が進んでいた、とソニーは主張している

          「井深の渡米の目的であるテープレコーダーの市場調査のほうであるが、これに関しては、アメリカでも民生用としては日本ほどの普及を見せていないというのが結論であった。つまり、日本では裁判所から放送局といった業務目的から、学校の学習用に使われ、なおかつ一般家庭にも普及しようかという時期に来ているのに対して、アメリカではいまだ講演の速記とか報道機関のメモ用として使われている程度に過ぎなかったのである。
           実際、日本ほど教育におけるテープレコーダー活用の浸透率が高い国は、世界中見回してもどこにもない。これは、学校に販路を開拓していった東通工の大きな功績であった。学校の授業での活用から始まって、各種のけいこ事に使われ、今日のようにテープレコーダーが普及していったことを考えれば、その市民生活に及ぼした影響の大きさは、計り知れないものがある。」
          [出典]ソニー『Sony History』第4章「テープレコーダーに惚れた男」の第3話「町工場なんかでできるものか」
          http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/1-04.html#block6
     
     
  2. 初代ウォークマン「TPS-L2」の場合
    1. 新聞記者向けの新製品発表会に対する新聞社の対応 — ウォークマンの有用性に対する社会的認知度の低さ
      ウォークマン1号機「TPS-L2」の新製品発表会に対する新聞における取り扱いは冷ややかであり、ほとんど無視という状態であった。

         1979年6月22日。ソニーから「新製品の発表がある」という通知を受けた雑誌記者たちは、東京・銀座のソニービルに集まった。ビルの前にはバスが用意され、バスの中で、彼らの手にヘッドホンの付いた小さなカセットテープレコーダーのような「新製品」そのものが渡された。代々木公園に到着すると、ソニー側からの挨拶の後、「お渡しした機械の再生ボタンを押してください」というアナウンスがあった。ヘッドホンからは、音楽とともに新製品「ウォークマン」の商品説明がステレオで流れた。

        ソニーの初代ウォークマン「TPS-L2」の新製品発表会におけるデモンストレーション
         ヘッドホンの音に集中するマスコミの人たちの前では、「ウォークマン」とプリントされたお揃いのTシャツを着た宣伝部のスタッフやアルバイトの男女学生が、ウォークマンを思い思いに楽しむデモンストレーションを続ける。
         ヘッドホンから声が流れる。「ご覧ください。若い2人はタンデム(2人乗り自転車)に乗ってウォークマンを楽しんでいます」。記者の目の前を、ウォークマンを付けた男女の若者がタンデムに乗って楽しそうに走り抜けて行く。

        プレス発表の日、記者たちの前でデモンストレーション
         記者たちは、新製品の概要を知ると同時に、実際にヘッドホンから流れる音を聴き、目でも確かめていた。“ウォークマン”「TPS-L2」。ヘッドホン再生専用、手のひらサイズのステレオカセットプレーヤーで価格は3万3000円。いつでも、どこでも、自分の好きな音楽を、ステレオで好きなだけ楽しめるという。

         ヘッドホンを外してみれば、何のアナウンスも聞こえない静かな発表会だった。記者たちは、この変わった新製品発表会の「意外性」に、驚きの表情を見せていた。

         しかし、マスコミ紙面の反応は冷ややかだった。新聞はほとんど無視、載せても本当に申し訳程度の記事である。7月1日に予定どおり発売したものの、7月が終わってみると、売れたのはたったの3000台程度だった。「やはり、駄目なのか……」
        [出典]
        ソニー株式会社『Sony History』第6章「理屈をこねる前にやってみよう」
        http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/2-06.html#block5


    2. 顧客に実際に体験してもらうことによるウォークマンの有用性に対する社会的認知の形成
      — 「この商品は、まず聴いてもらって良さを分かってもらわないと、話が始まらない」 —

    3. ロジャースのイノベーション普及理論における「イノベーター」or「オピニオンリーダー」としての丸井の購買担当者
         こうなるのを早くから、もしかすると盛田以上に見抜いていたかもしれない人たちがいた。それは、デパートの「丸井」の若い購買担当者たちだ。彼らは、ウォークマンが、秋葉原辺りの量販店、特約店、ひいてはソニーの営業サイドにさえ、半ばそっぽを向かれていた頃、「これは絶対に売れるよ」と言い切り、1万台の注文を出していた。丸井では若い担当者たちに責任と権限が与えられていた。彼らは、若い感性で「絶対いける」と確信を持っていたのである。
        [出典]
        ソニー株式会社『Sony History』第6章「理屈をこねる前にやってみよう」
        http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/SonyHistory/2-06.html#block5
     
     
  3. メインフレーム・コンピュータ(大型計算機)の場合
    1. メインフレーム・コンピュータの革新的有用性に関する社会的認知
        メインフレーム・コンピュータの製品開発に必要とされる技術開発は遅くとも1940年代後半期には基本的には終了していた。製品生産にあたっての主要な問題は、製品生産に必要な資金調達や製品に対する需要の不明確さであった。製品開発作業が基本的には終了したとしても、製品生産に必要な資金がなければ生産開始できないし、当該製品に対する需要がなければ生産を開始しても意味がない。
         メインフレーム・コンピュータのようなプロダクト・アウト型製品で、なおかつ巨額の製造コストがかかるために販売価格も高額な製品の場合には、その製品をとりあえずまず顧客の欲求(wants)の対象とさせることが販売に至るまでの第1歩である。
         この点に関してメインフレーム・コンピュータは、アメリカ大統領選挙における当選者予測に関する下記のようなエピソードで広く社会的認知を得ることに成功し、その後の製品販売につながったとされている。

        1952年のアメリカ大統領選挙の一部投票データに基づく勝利者予測の劇的成功による社会的認知の獲得

          資料1>ワトソン・ジュニア『IBMの息子』新潮社,下巻,pp.10-11

            ユニヴァックがIBMを何年分もリードしていることを、われわれは承知していた。なお始末の悪いことに、レミントン・ランド社は着々と妙手を打っているようだった。アイゼンハワーがアドレイ・スティーヴンソンを破ろうとしていた一九五二年の大統領選挙の投票日、なんとCBSテレビにユニヴァックが登場したのである。CBSは選挙結果の予想にユニヴァックを使用することに同意したのだ。かくしてユニヴァックは、エドワード・R・マロウ、エリック・スプアリード、ウォルター・クロンカイトといったキャスターらによって、数百万の視聴者に紹介されたのだった。クロンカイトはそれを、〝あの驚くべき電子頭脳”と呼んだ。しかも、その〝電子頭脳”は完璧に機能した - あまりにも見事に働いたので、立ち合っているエンジニアですら、それが打ち出した予想を前にして頬をつねったくらいだった。
             選挙前の各種の世論調査では接戦が予想されていたのに対し、ユニヴァックは、ほんの一部のデータのみに基づいてアイゼンハワーの大勝を予言したのである。レミントン・ランドの連中はかえって不安になり、ユニヴァックの記憶装置の一部を外して、世論調査に近い結果がでるように細工した。ところが、結果は最初ユニヴァックが予想した通りだった。その晩、テレビにはユニヴァックのエンジニアが登場し、彼が施した細工を面目なさげに告白したのだった。いずれにせよ、レミントン・ランドのコンピューターがこの選挙を機に満天下に知れわたったことはまちがいない。その結果、我が社の最初のコンピューターが登場したとき、世間ではそれを〝IBMのユニヴァック”と呼んだのだった。
            トーマス・J. ワトソン・ジュニア(高見浩訳1991)『IBMの息子 ; トーマス・J. ワトソン・ジュニア自伝』新潮社,下巻,pp.10-11

           

          資料2>M.ケリー、W.アスプレイ(1999)『コンピュータ200年史』海文堂出版,pp.121-123

            1952年の終わりに,レミントン・ランドは,UNIVACの一大宣伝デモンストレーションを敢行した。UNIVACを使って大統領選の結果予測をすることを,CBSテレビ・ネットに説得したのである。選挙の数カ月前にジョン・モークリーは,ペンシルペニア大学の統計学者の助けを借りて,1944年と1948年の選挙投票パターンをベースに,いくつかの主要州の初期の開票データから最終結果を予測するプログラムを作り上げた。
             投票日の夜,現場レポーター,チャールズ・コリングウッドと共に,何台ものCBSのカメラがフィラデルフィアのUNIVACビルに設置された。CBS本社では,ウォルター・クロンカイトがアンカーマンをつとめ,スタジオには本物らしく見せるためダミーのUNⅣACコンソールまで設置された。コンソールでは無数のランプがチカチカまたたき,まさに効果満点だった。もっとも実をいうと,これはクリスマス・ツリーの飾りランプと同じような仕掛けにすぎなかった。
             UNIVACは,最初の予想を午後8時30分に[以下のように]打ち出した。

            まだいかにも早すぎるが,そこを敢えて
            -3,398,745票をもとに-
            UNIVACが予想すると

            ステイーブンソン アイゼンハワー
            5 43
            選挙人 93 438
            一般 18,986,436 32,915,049

                    となり,現在のところ00対1でアイゼンハワーが有利。

             UNIVACはアイゼンハワーの地滑り的な勝利を予言していた —- 前日のギャラップとローバーの世論調査が競り合いを予想したのとは完全に対照的だった。UNIVACチームの1人は,このときの模様を次のように回想している。
             我々の選挙担当者たちは信じられないといった面持ちをした。コンピューターはアイゼンハワーの地滑り的大勝利を予言したのである。アイゼンハワーの勝率は,コンピューターにプログラムしておいた2桁の数を上回っていた。だからプリントアウトには100:1ではなく,00:1と出たのだ。彼らは額を寄せ合って相談し,それから「こんな数字を発表するわけにはいかない。リスクが大きすぎる」と言った。こんなに少ない票数をもとに,確率が100:1以上だと予想する精度をこの機械が持つことなどは,彼らの理解を超えていた。
             UNIVACのオペレーターは大急ぎでプログラムのパラメーターを修正し,もつと信じられそうな数字を出すようにした。午後9時15分に最初に放送されたUNIVACの予想は,アイゼンハワーが8対7で勝つだろうという穏当なものになった。だが夜が更けるにつれ,まさに地滑り現象が起きているのは明白になった。UNIVACのスポークスマンは後でテレビに出演し,UNIVACが出したオリジナルな予想を隠したことを告白した。選挙人獲得数の最終結果は,アイゼンハワー442対,スティーブンソン89となった。UMVACの最初の予想,438対93に比べて紙一重の違いしかなかった。
             UNIVACのプログラマーやレミントン・ランドのマネージャーたちが最初の予想を抑えたことを大いに悔やんだのはもちろんである。だがコンピューターの無謬性をこれ以上はっきり示すPRはなかった。あるいはむしろUNIVACの,といったほうがいいかもしれない。なぜならUNIVACという名前が急速にコンピューターを指す代名詞になっていったからだ。選挙の夜のUNIVACの出現は,コンピューター史に残る重要な瞬間であった。その日以前は,コンピューターのことを知る人はごく少数だったし,実際に見たことのある人はもっと少なかった。その日以降は,誰もがコンピューターというものを知っていて,少なくともその実物大模型を目にしたことがあった。かくしてコンピューターのことを人々はUNIVACと呼ぶようになった。IBMとは誰も呼ばなかった。」M.ケリー、W.アスプレイ(1999)『コンピュータ200年史』海文堂出版,pp.121-123

    2. メインフレーム・コンピュータの用途を教えることができる人材の新規採用、および、セールスマンと顧客に対する教育
         当然のことながら、上記のように社会的認知に成功しただけで、実際に製品が順調に売れるようになり、当該製品に対応する市場(market)が社会的に成立するようになるわけではない。
         それまで存在しなかったになかった極めてラジカルな製品イノベーションを成し遂げたプロダクト・アウト型製品の場合には、その製品の使用法や利用法をいかに顧客にアピールするかが次の重要なステップである。顧客に「おもしろい」と思わせるだけでなく、「買いたい」と決断させることが次に必要なステップである。
         極めてラジカルな製品イノベーションであるために製品の使用法も用途も一般に知られていない製品の場合には、顧客に対して製品(product)によるneeds充足の仕方を教育して、製品(product)をwantsの対象とさせる必要がある。そのため、販売員だけでなく、顧客への教育も重要な販売促進手段となる。

          「IBMにおいては、・・・はコンピューターの新機種が発表されると同時に、持てる販売力のすべてを動員した。もちろん、最初のうち、セールスマンはコンピューターについて何も知らなかったので、豊富な知識を持っている経営幹部やエンジニアがいつでも彼らの手助けができるような態勢を整えた。また、新機種が引きわたされる数か月前に、数学科や物理学科の大学卒業生を何十人も雇って、顧客たちがコンピューターの用途を決めるさいのアドヴァイザ一にさせた。それだけではない。この新しい分野の知識を広めるために、われわれは顧客とセールスマン双方を対象に、ポーキプシーでセミナーをひらいたのだった。
           IBMの歴史をひもといてみると、われわれを成功に導いたのは、必ずしもテクノロジーの優位性だけではなかったと言える。残念ながら、技術革新の面で他社に先を越されたことは何度もあったのである。だが、結果的に見ると、肝心なのはテクノロジーよりもむしろセールスや流通の方法論だった。ユニヴアックにはじまって、こちらより優秀なテクノロジーを有するライヴァル会社を、販売面においてわれわれが一貫して圧倒してきたのは、いくつかの重要なノウハウをこちらが心得ていたからなのだ。たとえば、新機種の用途を顧客にいかに要領よく説明するか。その新機種をいかに手際よく据えつけるか。そして、一度つかまえた顧客をいかに末永くこちら側に引き留めるか。
           われわれのセールス・アプローチの核心は、かつて父が穿孔カードで成功し得たのと同じ要素、すなわち、システムに関する情報、であった。IBMが何かを独占していたとすれば、まさしくそこにおいてなのである。われわれに匹敵するほどの関心をその点に払ったライヴァル企業は、一つとしてない。レミントン・ランドですら例外ではなかった。ランド社の場合は、我が社と同じく穿孔カード機を扱った経験も長かったのだから、当然、そのへんの機微は心得ていて当然だったと思われるのだが。」
          トーマス・J. ワトソン・ジュニア(高見浩訳1991)『IBMの息子 ; トーマス・J. ワトソン・ジュニア自伝』新潮社,下巻,pp.29-30
     
     
  4. パーソナル・コンピュータの場合
    1. エバンジェリスト(evangelist)の活用
      レミントンランド社やIBMが1950年代初頭にメインフレーム・コンピュータの販売促進のために取った上記のような手法は、パソコン業界においてもよく用いられている。
       たとえば、Apple社がパソコン販売に際して、またマイクロソフト社がソフト販売に際して、エバンジェリスト(evangelist )により自社製品の優秀性を顧客に強力にアピールするとか、教育コストを製造メーカーに代わって負担してくれる教育機関にディスカウント価格で強力に売り込むといった販売手法はよく用いられてきたし、現在でも用いられている。

      関連参考資料>

      1. 古川亨(2005)「ジョブズの右腕として、世界初のエバンジェリストと呼ばれた男」
        http://furukawablog.spaces.live.com/blog/cns!156823E649BD3714!2351.entry?_c=BlogPart

          マイク・ミューレィ(Mike Murray)は、マッキントッシュの魅力を製品発表前に一人でも多くの人に理解してもらおうと、時にはスティーブ・ジョブズと一緒になって、アメリカのセレブたち — マドンナ、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー、その他ジャーナリスト、政治家、テレビの司会者、各種業界の重鎮たち — に対して、試作品のMacを抱えながら「啓蒙」の旅に出た、と言われている[注2]。そうしたマイク・ミューレィの活動を宗教の福音伝道活動になぞらえて、エバンジェリズムと定義し、その伝道師をエバンジェリストと呼ぶようになった、と言われている。

      2. 織田 浩一(2005)「AD:TECH 2005 NY 基調講演「Selling the Digital Dream」—デジタルマーケットのエバンジェリストとなるための10カ条;Garage Technorogy Venture マネージングディレクター Guy Kawasaki氏」2005/11/09
        http://weblogs.nikkeibp.co.jp/adtech2005_ny/2005/11/selling_the_dig_32ae.html

          エバンジェリストの仕事は「ブランド認知をつくることや、マーケットシェアを伸ばすことではない。消費者にとって「意味のあるもの」をつくることである。」というのがGuy Kawasaki氏の主張

      3. マイクロソフト株式会社(2006)「「難解技術を分かりやすく伝道する」マイクロソフトのエバンジェリスト」
        http://www.atmarkit.co.jp/ad/ms/evangelist0607/evangelist01.html
        http://www.atmarkit.co.jp/ad/ms/evangelist0607/evangelist02.html

      4. 日本IBM(2008)「IBM ソフトウェア・エバンジェリスト」
        http://www.ibm.com/developerworks/jp/evangelist/

          「先進技術でもってお客様のビジネスにおけるイノベーションをリードする技術エキスパートとしてのエバンジェリスト

      5. 垣内郁栄(2004)「男女9人IBMエバンジェリスト物語」『アットマーク・アイティ NewsInsight』2004/5/12
        http://www.atmarkit.co.jp/news/200405/12/ibm.html

          「IBMのテクノロジのセールスマンではなく、テクロノロジの預言者、ベストの解を見つけるのが役割」としてのエバンジェリスト

    2. ユーザー教育の場の設定

      1. ユーザー教育の場としてのNECのBit-INN東京(1976年に秋葉原に開設)
         NECは完成品のパソコン販売に先立って、TK-80というキット型ハードウェア製品をトレーニング・キット(Traingin Kitなので、商品名がTKとなっている)として販売しマイコンブームを引き起こした。
         NECが秋葉原に開設したBit-In(ビットイン)には、TK-80がもともとのターゲットとしていたエンジニアだけでなく、学生をはじめとして様々な人たちが続々とつめかけた。パソコン市場の立ち上げに、NECのBit-Inは大きな影響を与えたのである。

        関連参考資料>

        1. NEC「1979年 パーソナルコンピュータ PC-8000シリーズを発売 ~「パソコン」の誕生~」
          http://www.nec.co.jp/profile/empower/history/1979.html

        2. 大河原克行(2000)「大河原克行の「秋葉原百景」— パソコン発祥の地がアキバから消えた」
          http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20011112/akibah02.htm

        3. 毎日コミュニケーションズ(2001)「NEC 旧・Bit-INN東京に「PC発祥の地」プレート設置」『マイコミジャーナル』(毎日コミュニケーションズ)2001/09/28
          http://journal.mycom.co.jp/news/2001/09/28/13.html

     
     
  5. テレビ・ゲームの場合
    1. 株式会社エポック社で「テレビ野球ゲーム」(1978年)から「スーパーカセットビジョン」(1984年/15,000円)までの開発に携われた堀江正幸氏の証言
        エポック社は、1975年に国産初の家庭用ビデオゲーム「テレビテニス」(定価19,500円)を出した会社である。エポック社が出した1980年代前半までのテレビゲーム機は下表の通りである。
       
      商品名 価格 備考1 備考2
      テレビテニス(TVTENNIS) 1975 19,500 1975年に発売された国産初の家庭用ビデオゲーム 白黒ポンテニスゲームの専用機であった。
      システム10 1978 NECとの共同開発製品、ハードウェアはまだLSIが使われておらずワイヤーロジックで作られていた。ピンポン、テニス、光線銃ゲームなど10種類のゲームを内蔵。任天堂のファミコン発売前の製品として、ゲーム機の画面出力に家庭用テレビを使う先駆け的製品であり、同市場におけるパイオニアとしてユーザー教育など「先駆者のコスト」負担が大変であった
      テレビ野球ゲーム 1978 野球盤という玩具で有名なエポック社が出したテレビ野球ゲーム
      デジコム9(LSIゲーム) 1979年頃
      カセットTVゲーム 1979 57,300 アタリのVCS(1977年;Video Computer System 、それ以前のゲーム機はプログラム固定方式であったが、ロムカートリッジを取り替えることによって様々なゲームソフトが遊べるプログラム内蔵方式のゲーム機)をエポック社が輸入して販売したもの。高価であったが、その当時に家庭で本格的インベーダーがプレイできたのはこのマシンだけであった。
      テレビベーダー 1980 16,500 インベーダーゲームを家庭用にコンパクトにまとめたもの。大ヒットした
      カセットビジョン 1981 13,500 ポンテニス、エレベーターパニックなど初期の複数のテレビゲームをこれ一台で楽しむことができる
      スーパーカセットビジョン 1984 15,000 128枚の強力なスプライト機能搭載。ルパン三世やスタースピーダーなどユニークなゲームが多数あった。
       
        エポック社は、1978年にシステム10という製品を発売したが、テレビゲーム機というジャンルの製品そのものに業界も、顧客もほとんどなじみがなかった。そのため最初は顧客への啓蒙活動やサポートが大変であった。
        堀江氏はそのことに関して、「業界も、うちの会社も、お客さんもそうだったんですけど、家庭用テレビゲームをテレビにくっつけるって文化がなかったわけですよ。今はビデオ端子があって、少し前はスイッチボックスってのがあって、あれにつなげればいいってのはみんなわかってますよね。あとチューニングも2chにすれば映るとか。でも、そういう最初の頃は、画面がうつらないという苦情が毎日のようにかかってきたんです。
        だから、うちの果たした役割というのは、任天堂さんのファミコンが出る前だったから、露払いなんですね。すごい啓蒙活動をしたんですよ。その頃私は大阪の営業所にいたんですけど、もう、ダメだったらほとんどお客さんの家までとんで行きましたよ。電話での説明は難しいので。営業所(大阪)から和歌山くらいまで。関西の方は親切な人が多くて、電話の時は「わ、恐いなー」と思っていても、いろいろごちそうしてくださったり。ビールや夕飯までごちそうになってしまって(笑)。
        昔のテレビって画面の範囲がせまいんですね、画面の角が丸くて、だからゲーム画面が全部入ってないとか、そんなことが多かったんです。水平振幅や垂直振幅の調整までやってあげちゃうわけですよ。後ろに回って掃除機かかえてほこり取ってあげたり、曲がってたりしたら直して。」と証言している。

        [出典]寺町電人(1998)「先駆者に聞く創世の時代 Game Frontiers interview01 エポック社 堀江正幸氏に対するインタビュー」『クラシックビデオゲームステーション オデッセィ』
        http://www.ne.jp/asahi/cvs/odyssey/creators/horie/index.html

[注1] 需要(demand)が明確かどうかという問題は、新製品に対する需要(demand)予測が根拠を持ってどの程度まで正確に予測できるのかという問題である。潜在的な需要(potential demand)であれ、すでに存在する顕在的な需要であれ、当該種類の製品に対する需要の存在が社会的に明確に認識されている場合には、ある程度の正確な需要予測が可能な中で新製品開発が行われることになる。
 こうした場合の新製品開発は、テクノロジー・プッシュ(Technology Push)/プロダクト・アウト(Product Out)型ではなく、デマンド・プル(Demand Pull)/マーケット・イン(Market In)型として位置づけられることになる。
 企業が同一の顧客層を対象としてイノベーションをおこなう場合、すなわち、クリステンセン的な意味での持続的イノベーションの場合には、需要予測は比較的正確におこなえる。クリステンセン『イノベーションのジレンマ』第7章「持続的技術と破壊的技術の市場予測」pp.198-201の図7.1などを参照のこと。
[注2] これと同様のことは、ソニーの初代ウォークマンの場合にも行われた。本Webページ内の該当箇所を参照のこと。

[作成者]佐野正博 First draft:May 9, 2009

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放送の公共性

     
    「朝日新聞」記事(1985年1月~2006年9月)、「読売新聞」記事情報(1986年9月~2006年9月)および「毎日新聞」記事(1987年1月~2006年9月)で下記のキーワードを含む記事を検索し、「放送の公共性」ということが新聞記事においてどのように取り扱われているのかを分析した論考。

    1. 放送の公共性
    2. 「放送」AND「公共性」
    3. 「公共放送」
    4. 「公共性」

    本論稿によれば、公共性という単語は下記のようなニュアンスを持つ言葉として新聞記事で使用されている。

    1. 「安全・快適な社会生活を営む上でなくてはならぬもの」=「みんなの役に立つこと」「公衆の利益に役立つこと」(公益性)
    2. 「誰にでも利用機会のあるサービスに関して、市場原理に任せて金儲け・利益追求の対象とするのではなく、安価に提供できるようにすること」(ユニバーサリティ、非商業性)
    3. 「高い質を持ったサービスを提供すること」(視聴率が取れるエンターテインメント中心の番組編成をしないこと、ジャーナリズム精神あふれる番組や文化的な番組を提供すること)(社会における文化の昂揚、文化水準の向上)
    4. 「放送に関するアカウンタビリティ(説明責任)を確保すること」(アカウンタビリティ)
    5. 「特定の主義主張や政治的立場に与しないこと」(不偏不党性)
     
    「公共性」という日本語の単語が英語やドイツ語でどのような単語に対応するかを通じて、「放送の公共性」を考察した論考。
    著者は、「日本語の「公共性」は,この60年余りの間に,まことに正体のハッキリしないものになってしまった」にもかかわらず、「その「公共性」を錦の御旗にして放送事業を掌る人々の自己正当化が行われている」ことが問題だとし、「現在,日本で「公共性」として理解されているすべてをこの一語に包含し続けるよりは,「公共(的)――」というように,もう一つの名詞を添えて,概念の具体化を図ることが望ましい。それらの新しい概念は,人によって理解の食い違いを生まないような,明確なものでなければならない。」と主張している。

    1. public interest
    2. public responsibility
    3. public service
    4. Öffentlichkeit
    5. Grundversorgung と Funktionsauftrag
    6. publicness
     
     
     
     
     
    YouTube、Netflix、Amazon Primeなどのサービスの普及が示唆するように、動画視聴が従来のライブ視聴型(ライブ配信型)からオンデマンド型へと移行しつつある。そうした中で「放送の公共性」の意義も変わりつつある。すなわち、YouTube、Netflix、Amazon Primeなどオンデマンド型動画配信サービスは、「パーソナル化による視聴者の断片化」を進めるものであるとともに、「グローバルなメディアマーケットでの利益追求」を求めるものである。しかしそうしたことの進行は、公共放送がこれまで担ってきた「社会で共有する体験や知識を提供する」という機能の低下をもたらすものでもある。

    OTTは、Over The Topの略語で、「動画・音声などのコンテンツ・サービスを提供する事業者、もしくはそれらコンテンツ・サービスそのもの」を指す。Zoomなどのオンライン会議サービス、YouTube、Netflix、Amazon Primeなどの動画配信サービス、音声通話やメッセンジャー機能を備えたLINE、Skypeなど、「インターネットサービスプロバイダ(ISP)や通信事業者とは関係のない企業が運営し、特に大量のデータ通信が発生するサービス」をOTTと呼ぶことが多い。参考資料:『KDDI用語集』

     

    https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/oversea/036.html
    https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2006_03/060302.pdf

    よく言われることであるが、公共放送の特徴として、「政治・企業(商業主義)からの独立」、「すべての視聴者への奉仕」、「国民生活に関連する基本的情報の伝達」、「番組の質の高さ」、「受信料(支払金額)の適切性」などを挙げている。

    https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/focus/070.html

    https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/domestic/051.html
    「最近、自主放送のコミュニティチャンネルをめぐって、公共性を問われる問題が相次いでいる。都内のケーブルテレビでは、市民が制作しコミニュティチャンネルで放送された番組が政治的公平性に問題があるとして、総務省から行政指導を受けた。」といったことを取り上げている。

    https://www.nhk.or.jp/bunken/book/media/pdf/2016_32.pdf
    ソーシャルメディアの公共性(pp.243-244)など、「放送の公共性」に関わる周辺的問題が論じられている。

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ニーズ概念に関する経営技術論的分析(訂正版)

ニーズ(needs)という単語は、下記に列挙するように、経営学的に区別すべき3つの位相を持っている。
 
位相1.有用性(usefulness) —- 「(製品が持つ××という機能・性能が)役に立つ」
位相2. 欲求(wants) — 「(××という機能・性能を持つ製品を)欲しい」
位相3. 需要(demand) — 「(××という機能・性能を持つ製品を)購入する」
<注>必要性(necessity)と有用性(usefulness)は、概念的には区別すべきである。例えば治療薬は、「病気治療に役立つ」という有用性(usefulness)を客観的にもっているが、「病気ではない人は服薬の必要がない」という意味において健康な人には必要性(necessity)がない。必要性(necessity)は有用性(usefulness)を前提とするが、有用性(usefulness)を持つモノに対する必要性(necessity)の有無は、顧客によって異なる。
 
例えば、水に対する「ニーズ」というのは下記のような3つの位相を持っている。
 
位相1.水分摂取の有用性(usefulness)
ヒトは生きていくために水分を摂取する必要がある。水分摂取は、すべての人にとって必要である。成人の体の60%は水分であり、尿や汗などとして1日当たり約2リットルから2.5リットルの水分が体外に排出される。その排出分を食物や飲料水で補給する必要がある。体外に排出された水分量に対応する分をきちんと摂取すること、すなわち、水分の欠乏を補うことは、スポーツ中の熱中症防止や脳梗塞・心筋梗塞のリスク低下など健康維持に役にたつ。ヒトは生命活動維持のため、水分摂取の有用性を「のどの渇き」といった感覚として認識する能力を本能的に有している。
 
 なお水分摂取の有用性は、個別の具体的な製品そのものではなく、製品が持つ「水分」補給機能に関わるものであるということに注意する必要がある。「製品が役立つのではなく、製品の持つ機能が役立つのである」という意味において、「製品を必要とするのではなく、製品の持つ機能を必要とする」のである。(機能は製品が「どのように役立つか?」ということに関係し、性能は製品の当該機能が「どの程度役立つか?」ということに関係する。)
 
位相2.「水製品」に対する欲求(wants)
水分摂取の必要性・有用性に関する認識(「のどの渇き」などといった感覚的認識、あるいは、体外に排出した水分量に応じた水分摂取が必要であるという理性的認識)に基づき、水製品に対する欲求が生じる。
 必要性・有用性の対象が「製品の持つ機能・性能」であるのに対して、欲求の対象は「必要な機能・役立つ機能を持った製品」である。すなわち人びとが「欲しい」のは、「水分補給」機能ではなく、「家の水道水」、ペットボトル「SUNTORY天然水南アルプス」ペットボトル「クリスタルガイザーミネラルウォーター500ml」室戸海洋深層水を詰めたペットボトル「龍馬の水ぜよ」とかいった個別・具体的な製品(product)である。
 
位相3.水製品に対する需要(demand)
需要の対象は、欲求の対象と同じく、「必要な機能・役立つ機能を持った製品」である。
 「水を飲みたい」という欲求を充足する製品(商品)は数多く存在する。最も低価格なのは水道水である。水道水をおいしくないと感じる人や、水道水に不安を感じる人は、ペットボトル入りのミネラルウォーター、天然水、深層水などの水を購入する清涼飲料水に対する需要は長期的には増加傾向にある。例えば、一人当たりのミネラルウォーターの消費量は、1997年には年間6.3リットルであったが、2014年には25.7リットルと約4倍にもなっている。
 
[関連補足説明]
コトラーは、needs, wants, demandの区別に関して、Kotler, P.(1994) Marketing Management, 8th edition, Prentice Hall International, p.7では”A human need is a state of felt deprivation of some basic satisfacion.”、”Wants are desire for specific satisfiers of these deeper needs.”、”Demands are wants for specific products that are backed by an ability and willingness to buy them”と規定している。
 
[参考資料]

  1. おいしい水研究会(1985)「おいしい水について」『水道協会雑誌』54(5) pp.76-83
  2. https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/05000952/05000952_003_BUP_0.pdf,

    日本ミネラルウォーター協会-2015-ミネラルウォーターの1人当り消費量の推移
 
ニーズ概念に関するコトラー的理解と経営技術論的理解の差異と連関
普通の人々は、水分摂取の必要性(necessity)・有用性(usefulness)といった人間的生命活動の維持に関わる基本的な生理学的必要性・有用性を意識・認識していないことはない。それゆえ水分摂取の場合のような必要性(necessity)・有用性(usefulness)に関しては、「客観的規定としての水分摂取の必要性(necessity)・有用性(usefulness)」と、「客観的規定としての水分摂取の必要性(necessity)・有用性(usefulness)に関する人間の意識・認識」の区別をことさら問題にする必要性・有用性はない。その限りにおいてコトラー的理解でも問題はない。
 しかし脚気などに示されているように、病気治療に関わる必要性(necessity)・有用性(usefulness)に関しては、病気治療に関わる必要性(necessity)・有用性(usefulness)に関する科学者による「科学」的認識(病気発生メカニズムに関する科学的「発見」)、薬学者・新薬メーカーによる治療薬の「発明」および臨床医学者による医療行為(医療の「生産」行為)の要素としての「薬理学」的認識・「臨床医学」的認識と、患者など一般の人々の「日常」的認識の間にはズレがあるのが一般的である。
 そうしたズレの説明のためには、「客観的規定としての必要性(necessity)・有用性(usefulness)」と、「客観的規定としての水分摂取の必要性(necessity)・有用性(usefulness)に関する人間の意識・認識」の区別と連関の把握が必要不可欠である。
 
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任天堂DSに関する製品イノベーション視点からの考察

任天堂がおこなったニンテンドー DS(2004)という製品イノベーション(Product Innovation)に関して下記の3点を論じなさい。
 
1) 任天堂がそれ以前のゲームボーイ・シリーズに代えて、ニンテンドー DS(2004)という製品イノベーションを実行することにした意図・目的は何なのか?

 

2) 任天堂がニンテンドー DS(2004)という製品イノベーションを、どのような形で遂行したのか?あるいは、ニンテンドー DS(2004)は、どのような意味で製品イノベーションであったと言えるのか?

 

3) ニンテンドー DS(2004)という製品イノベーションが成功したことを示す数値データ(例えば、販売台数、販売金額など)を探し出してきて引用しなさい。

 
注意点1>課題レポート作成に際して、任天堂の有価証券報告書における記述、および、ニンテンドー DS(2004)の開発・販売当時の任天堂社長の岩田聡の発言を必ず引用しなさい。
 
注意点2>下記に挙げた参考資料以外で、下記に挙げた参考資料と同じように重要で有意味と思われる参考資料を3点以上探し出してきて挙げなさい。
 
[参考資料]
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佐野ゼミ2020年度2次入室試験

佐野ゼミでは2020年度2次入室試験において、「志望動機」および「課題レポート」の提出を求めています。
なお応募者人数によっては、提出物に基づいてZoomによるオンライン面接を実施します。「志望動機」および「課題レポート」の提出とともに、「Zoomオンライン面接アンケート」への回答を必ずお願いします。Zoomによるオンライン面接を実施する場合には、Oh-o! Meijiの「お知らせ」機能を使って別途個別に連絡をします。
 
下記ファイルに、「Zoomオンライン面接アンケート」への回答、および、「志望動機」(文字数自由)を記載した後、下記に記載した課題に対するレポートを続けて書いてください。
 
- 以下、佐野ゼミ2020年度2次入室試験のための課題 -
 
本WEBサイト内の下記WEBページに記載された問題の内のどれか一つを選択して、レポートを作成しなさい。なお下記のWEBページの中には複数の問題が記載されているものがありますが、レポート作成に際してはどれか一つだけを取り上げて書いて下さい。(字数は自由です)

  1. Amazon.com – ジェフ・ベゾスは、amazon.com起業時にネット販売の対象としてなぜ最初に本を選択したのか?
    https://sanosemi.info/archives/3447

  2. 自動車の自動運転というイノベーション
    https://sanosemi.info/archives/3804

  3. Facebook, Inc.のInnovationおよびFacebook, Inc.関連財務データ
    https://sanosemi.info/archives/4071

  4. 製品イノベーションの構造に関する needs,wants,demand視点からの考察
    https://sanosemi.info/archives/4143

  5. カラーテレビの普及
    https://sanosemi.info/archives/4145

  6. 任天堂DS
    https://sanosemi.info/archives/4281

  7. アナログカメラからデジタルカメラへの製品イノベーションの社会的普及のあり方に関するゼミ課題
    https://sanosemi.info/archives/3243
 
 
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行政の情報化イノベーション

  1. 日本政府によるICT利用による社会的イノベーションの推進論
  2. IoT(Internet of Things)、ロボット、人工知能(AI)、ビッグデータ等の新たな技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れてイノベーションを創出し、一人一人のニーズに合わせる形で社会的課題を解決する新たな社会を「Society 5.0(ソサエテイ 5.0)」と名付けました。この概念は、平成28年1月に策定された第5期科学技術基本計画において初めて提唱され、日本は世界に先駆けて新たな社会の実現を目指していきます。
    特集テーマ「進化するデジタル経済とその先にある Society 5.0」
    第3章「ICT分野の基本データ」第2節「ICTサービスの利用動向」の6「行政情報化の推進」(pp.290-292)の中で、「電子行政の推進:行政手続等の棚卸に基づく電子行政の推進状況」(pp.290-291)と「地方情報化の推進」(オンライン利用状況、業務システムの効率化)(pp.291-292)が取り上げられている。
     
     
  3. ドイツのICT利用による「第4次産業革命」論(Industrie 4.0)関係
  4.  
  5. 行政の情報化(電子行政)
  6. 内閣府「公共サービスイノベーション・ウェブサイト」
    内閣府ホーム  >  内閣府の政策  >  経済財政政策  >  経済財政諮問会議  >  専門調査会情報等  >  経済・財政一体改革推進委員会
    「公共サービスイノベーション」とは、1公共サービスに対する需要・供給構造に関する情報や地域間、保険者間の差異に関する情報等の「見える化」を進めること、2公共サービスに係る業務の簡素化・標準化、先進的な取組の普及・展開を進めること、を目指す考え方です。この考え方は、経済再生と財政健全化の双方を推進する上で、「公的サービスの産業化」、「インセンティブ改革」と並ぶ歳出改革のアプローチの一つとして、「経済財政運営と改革の基本方針2015」(骨太方針2015)で策定された「経済・財政再生計画」において提示されました。
     
  7. 電子政府の総合窓口
  8. https://www.e-gov.go.jp/

    <電子政府>化は、「行政分野へのIT(情報通信技術)の活用とこれに併せた業務や制度の見直しにより、国民の利便性の向上と行政運営の簡素化、効率化、信頼性及び透明性の向上を図ること」を目的としたものです。これにより、「利用者本位で、透明性が高く、効率的で、安全な行政サービスの提供」「行政内部の業務・システムの最適化(効率化・合理化)」を実現しようという計画である。(『電子政府構築計画』の「基本的考え方」https://web.archive.org/web/20031002051318/http://www.e-gov.go.jp/doc/00-2kangaekata.pdf,p.1)

     
  9. 電子自治体関連資料
  10.  
  11. 関連サイト
    1. 電子行政ニュースインタビュー記事電子行政関連キーワード、地方自治体の情報化統括責任者(CIO)のフォーラム関連記事[都道府県CIOフォーラム政令市・中核市・特別区CIOフォーラム]を読むことができる。
      自治体ICTに関するトピック、法改正の影響、地域の課題解決への取り組みなどを紹介しているサイト。
      下記のような興味深い記事がある。
       
      また以前には下記のような「スペシャルインタビュー 」などが掲載されていた。
      2004年7月に発表された「e-Japan戦略II」では、ITの利活用拡大が大きな目標となった。その推進役である電子政府、電子自治体分野も法整備・インフラ整備が進む中で第二ステップを迎え、より利用者本位の安全で使い勝手のよい行政サービスや、行政内部の最適化が求められています。
      本特集は、そうした電子政府、電子自治体の現状と今後の計画を整理するとともに、日立の最新の取り組みを紹介している。

      「Pick up 自治体」「イベントレポート」「電子行政用語集」などのコーナーが有用である。

  12. 電子行政関連用語
  13. IT国家、ミレニアム・プロジェクト 、IT国民運動 、情報通信技術(IT)戦略本部IT戦略会議IT基本戦略(IT戦略会議が2000年年11月27日に決定)、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)e-Japan戦略(高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)の第1回会合[2001年1月22日]において国家戦略として決定されたもの)、構造改革
    個人情報保護法、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)、
    公的個人認証サービス
    「電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律」(2002年12月6日に可決成立)に基づく公的サービス
    <関連リンク>
    自治体情報政策研究所「電子自治体情報」
    公的個人認証サービスポータルサイト
     
     
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衣料イノベーション

ユニクロの「ヒートテック」
 
ユニクロの「エアリズム」
 
東洋紡の「衣服内気候」
東洋紡「衣服内気候」
https://www.toyobo.co.jp/seihin/ifukunai/

東洋紡が、「健康」「快適」「安全」「衛生」をテーマに新しい衣料素材の第一号が「衣服内気候」である。
本WEBページのタイトルの「衣服内気候」は、東洋紡のブランド名であると同時に、学術用語でもある。衣服内気候とは、衣服と皮膚の間で形成される空間における「気候」、すなわち、同空間の温度・湿度・気流のことであり、衣服の着用時の快適性を左右する重要な要素である。
東洋紡はそうした衣料内気候について生理学的視点から分析し、衣服内気候からみて優れた衣服と悪い衣服とは何かを考察することで、新しい素材を開発したのである。

[関連参考WEBページ]
ウェザーニュース(2017)「少しの工夫で快適さUP!意識すべき衣服内気候」2017/08/19
https://weathernews.jp/s/topics/201708/180085/
「史上最強の猛暑!「衣服内気候」と浴衣の知恵」『月刊 SORA』2016年8月号
https://weathernews.jp/soramagazine/201608/01/
株式会社WORLD「素材の知識」
http://corp.world.co.jp/fashion/material/

 
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製品イノベーションの構造に関する needs,wants,demand視点からの考察

1.ニーズ(needs)概念の3分類
ニーズ(needs)という単語は経営学的には区別すべき3つの意味を持っている。
(1) 必要性(necessity)、有用性(usefulness) —- (製品が持つ××という機能を)「必要とする」、(製品が持つ××という機能が)「役に立つ」
(2) 欲求(wants) — (製品を)「欲しい」
(3) 需要(demand) — (製品を)「購入する」
 
例えば、水に対する「ニーズ」というのは下記のような3つの意味を持っている。
 
(1) 水分摂取の必要性(necessity)・有用性(usefulness) - 製品の「水分補給」機能を「必要とする」、製品の「水分補給」機能が「役に立つ」
ヒトは生きていくために水分を摂取する必要がある。成人の体の60%は水分であり、尿や汗などとして1日当たり約2リットルから2.5リットルの水分が体外に排出される。その排出分を食物や飲料水で補給する必要がある。排出に対応する量をきちんと摂取することは、スポーツ中の熱中症防止や脳梗塞・心筋梗塞のリスク低下など健康維持に役にたつ
なお水分摂取の必要性・有用性は、「のどの渇き」といった形で感覚的に認識される。また水分摂取の必要性・有用性のレベルでは、個別の具体的な製品ではなく、それぞれの製品が持つ「水分」補給機能が問題となる。「製品が役立つのではなく、製品の持つ機能が役立つのである」という意味において、「製品を必要とするのではなく、製品の持つ機能を必要とする」のである。(機能は製品が「どのように役立つか?」ということに関係し、性能は製品の当該機能が「どの程度役立つか?」ということに関係する。)
 
(2) 水製品に対する欲求(wants) - ××という個別の具体的製品(product)が「欲しい」
水分摂取の必要性・有用性に関する認識(「のどの渇き」などといった感覚的認識、あるいは、体外に排出した水分量に応じた水分摂取が必要であるという理性的認識)に基づき、水製品に対する欲求が生じる。
 必要性・有用性の対象が「製品の持つ機能・性能」であったのに対して、欲求の対象は「必要な機能・役立つ機能を持った製品」である。すなわち人びとが「欲しい」のは、「水分補給」機能ではなく、「家の水道水」、ペットボトル「SUNTORY天然水南アルプス」ペットボトル「クリスタルガイザーミネラルウォーター500ml」室戸海洋深層水を詰めたペットボトル「龍馬の水ぜよ」とかいった個別・具体的な製品(product)である。
 
(3) 水製品に対する需要(demand)- ××という個別の具体的製品(product)を「購入する」
需要の対象は、欲求の対象と同じく、「必要な機能・役立つ機能を持った製品」である。
 水を飲みたいという欲求を充足する製品(商品)は数多く存在する。最も低価格なのは水道水である。水道水をおいしくないと感じる人や、水道水に不安を感じる人は、ペットボトル入りの「天然水」、「ミネラルウォーター」、「深層水」などの水製品を購入する(「天然水」・「深層水」は宣伝のためのブランド名称であり、一般的にはミネラルウォーターに分類される)。清涼飲料水製品に対する需要は長期的には増加傾向にある。例えば、一人当たりのミネラルウォーターの消費量は、1997年には年間6.3リットルであったが、2014年には25.7リットルと約4倍にもなっている。
 
[参考資料]
 
[考察してみよう]
問1 「必要性(necessity)、有用性(usefulness)」、「欲求(wants) 」、「需要(demand)」の3種類の区別が明確に分かるような具体的事例を一つ挙げなさい。そして上記の水の例を参考にしながら、わかりやすく説明しなさい。
問2 Apple社のApple Watchという製品に関して、「必要性(necessity)、有用性(usefulness)」、「欲求(wants) 」、「需要(demand)」という3つの視点からわかりやすく論じなさい。
なお、水のようにヒトの生命維持に必要不可欠なモノに対しては対応する生理的欲求が存在することが多い。しかしApple Watchのような製品は、水の場合とは異なり、製品に対する欲求を人為的に生み出す必要がある。
問3 コトラーのマーケティング論でもneeds, wants, demandsの3要素が区別されている。下記資料などを参考にして「コトラーのマーケティング論においてneeds, wants, demandsの規定がどのようになっているのか?」「コトラーのマーケティング論における規定と上記における「必要性(necessity)、有用性(usefulness)」、「欲求(wants) 」、「需要(demand)」の規定とはどのように違っているのか?」をわかりやすく説明しなさい。
Kotler, P.(1994) Marketing Management, 8th edition, Prentice Hall International, p.7では”A human need is a state of felt deprivation of some basic satisfacion.”、”Wants are desire for specific satisfiers of these deeper needs.”、”Demands are wants for specific products that are backed by an ability and willingness to buy them”と規定されている。
 
製品イノベーションに際しては、製品に対するニーズを、「必要性(necessity)、有用性(usefulness)」、「欲求(wants) 」、「需要(demand)」という3つの視点から分析する必要がある。そしてまた製品イノベーションの歴史的展開プロセスもそうした3つの視点から説明することができる。
 
[考察してみよう]
問4 炭素繊維という素材に関する製品イノベーションの起源・遂行・普及のプロセスに関して「必要性(necessity)、有用性(usefulness)」、「欲求(wants) 」、「需要(demand)」という3つの視点からわかりやすく分析・説明しなさい。
問5 ソニーのカセットウォークマンという携帯音楽機器製品に関する製品イノベーションの起源・遂行・普及のプロセスに関して「必要性(necessity)、有用性(usefulness)」、「欲求(wants) 」、「需要(demand)」という3つの視点からわかりやすく分析・説明しなさい。
問6 アップルのiPhoneというスマホ製品に関する製品イノベーションの起源・遂行・普及のプロセスに関して「必要性(necessity)、有用性(usefulness)」、「欲求(wants) 」、「需要(demand)」という3つの視点からわかりやすく分析・説明しなさい。
 
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カラーテレビの普及に関するイノベーション視点からの考察

政府統計の総合窓口で、カラーテレビの世帯普及率に関するエクセル・データを探し出して、下記の課題に答えなさい。
 
課題1 内閣府のエクセル・データの中にあるカラーテレビの世帯普及率のデータを用いて、下記の指示1~4に従ったミニー・レポートを作成しなさい。
 
指示1 政府統計の総合窓口で「普及率 テレビ」と入力し、カラーテレビの世帯普及率を含むエクセル・データだけ探し出して、新しいエクセル・ファイルに図1のような形で貼り付けなさい。
 なお図1では2015年までになっていますが、可能な限りの最新データが入るようにしてください。例えば2021年5月28日時点では、2021年3月現在の数値も入手できますので、最終年は2021年にしてください。

 

指示2 エクセルに貼り付けたカラーテレビの世帯普及率データを利用して、下記のようなグラフを作成しなさい。なお下記の図では2015年までになっていますが、可能な限りの最新データを反映した図にしてください。例えば2021年5月28日時点では、2021年3月現在の数値も入手できますので、最終年は2021年にしてください。

 

Color-TV
 
指示3 先に作成した「カラーテレビの世帯普及率の数値データ」、「カラーテレビの世帯普及率の歴史的推移のグラフ」をワード文書に貼り付けなさい。またそのワード文書に、データの出典を入れなさい。
 
 
指示4 カラーテレビの世帯普及率が1966年から1977年にかけて一年間にどの程度増加したかを示すグラフを作成し、イノベーションの普及プロセスに関する下記のロジャースの議論に基づく考察を加えなさい。
Rogersのイノベーションの社会学的普及モデル
ロジャース(Everett M. Rogers)は、product innovationの社会的普及を説明する理論的モデルとして、下記のような5分類をおこなっている。
1.Innovators (市場全体の2.27%)
2.Early Adopters (市場全体の13.59%, ロジャースはこの層をオピニオンリーダー層と規定している)
3.Early Majority(市場全体の34.13%)
4.Late Majority(市場全体の34.13%)
5.Laggards(市場全体の15.87%)
 
上記はイノベーションの採用時期が正規分布曲線(ベルカーブ)を描くという理論的仮定に基づいて、5分類をおこなったものと考えられる。単純化して「イノベーション」偏差値で考えると、偏差値70以上がInnovators、偏差値60-70がEarly Adopters、偏差値50-60がEarly Majority、偏差値40-50がLate Majority、偏差値40以下がLaggardsということになる。
Rogers-Innovation-diffusion
 
実際、カラーテレビの世帯別普及率増加は下記のように、上記の正規分布曲線(ベルカーブ)とかなり近い。
カラーテレビの普及率増加の歴史的推移1966-1977
課題2 ブラウン管TVと薄型TV(液晶TVおよびプラズマディスプレイ型TV)の世帯普及率の推移に関する下記データを基にグラフを作成した上で、ブラウン管TVから薄型TVデータへの製品イノベーションに関する考察をおこないなさい。
ブラウン管と薄型TVの世帯普及率の推移2005-2013

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
ブラウン管TV 97.4% 96.2% 92.9% 88.3% 83.5% 71.6% 47.3% 24.5% 19.0%
薄型TV 11.5% 19.8% 29.4% 43.9% 54.9% 69.2% 87.9% 95.2% 96.4%
 
課題3 下記文献の第12章「テレビ」の中に記述されているアメリカでのカラーテレビの普及プロセスに関する議論pp.175-180を自分の言葉に置き換えて、すなわち、著作権違反とならないように自分の表現としてわかりやすく説明しなさい。なお「引用」する際にも、著作権違反とならないように注意しなさい。また自分なりの考察も加えなさい。
ロルフス1, J. H. (佐々木勉訳, 2005)『バンドワゴンに乗る — ハイテク産業 成功の理論』NTT出版
 
 
注>本課題は、「佐野ゼミ3年次 2015.10.28授業記録および追加課題」を一部修正したものである。
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任天堂 vs SONY

配布資料一覧
 
参照資料一覧
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佐野ゼミにおける合宿レポートや卒論のための「企画書」サンプル

佐野ゼミ-レポート・卒論概要サンプル2020-01-17-出版のデジタルイノベーション

(1) Innovationの「構造」的分析 – 自分が取り上げているイノベーションの構造はどのようなものなのか?
a. イノベーションの方向性に関する「基本」的・「抽象」的構造
b. イノベーションの方向性に関する「具体」的構造
c. イノベーションによる出版物Segmentationの変化
d. イノベーションによる業界構造の変化:
(2) 「量」的分析 – 取り上げたイノベーションに関わる統計データ・数量データにはどのようなものがあるのか?
a. 日本の電子出版の現状に関する最新データ-電子出版は出版市場全体の約18%
b. 日本の電子出版市場(雑誌・書籍)の市場規模推移2002-2008および予測に関する数値データ
c. 学術雑誌のデジタル化 – 大学図書館で購入される書籍・雑誌のデジタル化
d. 電子書籍の利用率に関する調査データ
e. 図書館のデジタル化に関する調査データ
(3) Innovator – イノベーションの担い手は?イノベーションによる「新規」stakeholderは?イノベーションによって「排除」されるstakeholderは?
a. ECプラットフォーマー - デジタル・ブック+デジタル・ビューアー
b. 出版社
c. 著者
(4) innovationの対象顧客 – どのような顧客を対象として、イノベーションを推進するのか?
a. 個人消費者
b. 図書館
(5) innovationのneeds – 顧客あるいは社会のどのようなneedsを対象として、イノベーションを推進する(推進した)のか?
a. 既存顧客層のneeds-現在の顧客層に関して、どのようなneedsをどのように、どの程度まで充足できているのか?また、現在の顧客層に関して、どのようなneedsを充足できていないのか?
b. 非既存顧客層のneeds-まだ顧客とはなっていないが、顧客として取り込みたいと考えているターゲット顧客層が抱えている問題点=needsの内で、どのようなneedsを充足しようとしているのか? そのneedsはターゲット顧客層が「認識し充足したいと欲している」既存needsなのか?あるいは、「認識していない」「充足したいと欲してはいない」新規needsなのか?
(6) innovationのseeds – どのようなseedsを利用して、イノベーションを推進する(推進した)のか?現にすぐに利用可能な既存seedsは何か?新規研究開発投資が必要な新規seedsは何か?
(7) 競合他社・競合他業界とのinnovation競争において競争優位を持続可能とする要因は何か?
a. デジタル出版のプラットフォーム間競争

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Facebook, Inc.のInnovationおよびFacebook, Inc.関連財務データ

出版分野で進行しつつあるInnovationは、「紙の書籍」から「電子書籍」(デジタルブック)へ、「紙の雑誌」から「電子ジャーナル」へ、「紙のコミック」から「電子コミック」へというイノベーション、すなわち、「出版物のデジタル化」というイノベーションである。

「Facebook, Inc.は、何をinnovationしたのか?」という問いについても、こうした出版分野で進行しつつあるInnovationと同じくデジタル化という視点から論じることができる。

Facebook, Inc.の論じ方
問1 「Facebook, Inc.は、何をinnovationしたのか?」という問いについて、デジタル化という視点から答えなさい。すなわち、Facebook, Inc.は、何をデジタル化したのかを答えなさい。

問2 Facebook, Inc.が展開したfacebook事業は、最初はかなりclosedな形で展開された。「それはそれはどういうことなのか?またなぜなのか?」を分かりやすく説明しなさい。なお説明に際しては、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)における実名主義vs匿名主義という視点からの議論も行いなさい。

問3 Facebook, Inc.は最初期は事業展開のスピードをあまり上げなかった。「それはそれはどういうことなのか?またなぜなのか?」をわかりやすく説明しなさい。

問4 Facebook, Inc.は、何をmissionとして掲げているのか? Facebook, Inc.はそうしたmissionに従ってどのような事業展開をしているのか?あるいはどのような事業展開をしようとしているのか?Facebook, Inc.が展開している事業の競合相手は何か?Facebook, Inc.はそうした競合相手に対して競争優位にあるのか?どのような仕方で競争優位を持続させようとしているのか?

 
Facebook, Inc.のAnnual Reportにおけるmission定義と事業
Facebook(2019) Annual Report 2018, p.5

Our mission is to give people the power to build community and bring the world closer together.

Our top priority is to build useful and engaging products that enable people to connect and share with friends and family through mobile devices, personal computers, and other surfaces. We also help people discover and learn about what is going on in the world around them, enable people to share their opinions, ideas, photos and videos, and other activities with audiences ranging from their closest friends to the public at large, and stay connected everywhere by accessing our products,

 
Facebook, Inc.の売上高・営業利益・営業利益率推移2008-2018

 
Facebook, Inc.の研究開発費・研究開発費率推移2010-2018

 
Facebook, Inc.のセグメント別収入2010-2018
  2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018
広告 94.6% 85.0% 84.1% 88.7% 92.2% 95.3% 97.3% 98.3% 98.5%
その他 5.4% 15.0% 15.9% 11.3% 7.8% 4.7% 2.7% 1.7% 1.5%
 

[数値データ]Facebook公開用データ

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Google(Alphabet)関連データ

Googleの研究開発費の推移2000-2018[単位:100万ドル]

Googleの研究開発費の推移2000-2018[単位:100万ドル]

Googleの売上高、営業利益の推移2000-2018[単位:100万ドル]

[数値データ]Google-2000-2018.xlsx
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amazon関連データ

https://ir.aboutamazon.com/sec-filings/にアクセスして、GroupでAnnual Filingsを選択すると、ネットからダウンロード可能な10-K(Annual report which provides a comprehensive overview of the company for the past year)ファイルの一覧が表示される
 

 

 

 

Amazonの論じ方2019-12-14

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保護中: 音楽産業におけるイノベーション(ゼミ用暫定版)

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教育分野におけるイノベーション - 教育の情報化

1.オンライン教育(教育の情報化) 一般
 
 
下記のようなことが取り上げられている。
GoogleClassRoomやGoogleMeetを利用した聖学院中学校・高等学校の取り組み
武蔵野大学附属中学校・高等学校校長の日野田直彦氏によるZoomなどでの「リアルタイム配信型授業(生授業)」批判
 
 
シリコンバレーにおけるIT授業に関して、「オンライン授業といっても、そもそも家にパソコンやネット環境がない家庭はどうするの!?と思った人も多いのではないでしょうか?シリコンバレー(ベイエリアの一部の学区)では、まずはGoogle社がそういう家庭に支援協力を行い、今は市も支援する体制になったそうです。また、親同士でパソコンを貸し合う動きもあったそう。」と紹介されている。
 
 
「文部科学省の調査(4月21日)によると、公立小中高校などを休校にしている自治体のうち、双方向のオンライン授業ができている自治体はわずか5%だという。」
 
 
2.Mooc利用のオンライン教育(教育の情報化)
オンライン教育は、数年前にはMoocが大きなブームを呼んだ。現在では明治大学での取り組みはあまり積極的にはされてはいないが、日本全体としてはその取り組みが継続されている。

 
 
 
大学におけるオンライン授業活用に関わる下記のような「大学経営」視点からの問題点の指摘が興味深い。
もし、万能型(One Size Fits All)の講座が当たり前になれば、大学に二つの階層ができるのではないかと懸念する。一方には、恵まれた学生が教授から直に講義を受ける裕福な大学があり、他方には、財政の逼迫した大学で、学生が大量の講義ビデオを見ている(そのような二分された光景だ)。
オンライン講座の購入は、教授法についての関心から(始まった動き)ではなく、米国の大学制度の構造改革、特にカリフォルニア州立大学システムの構造改革の一環だ。
「ムークを、既存の教育機関でどのように活用するかというテーマになると、話は複雑になる。既存の教育機関で働く教員の教育方法や雇用形態にも影響を及ぼすと懸念されるからだ。・・・少なくとも現時点で確かなのは、高騰する教育費が社会問題になっている米国では、「他の教育機関から提供されるムーク講座をどのように教室で有効活用できるのか」という試行錯誤が切れ目なく続いているということだ。」
 
 
 
 
3.オンライン教育コンテンツの事例
 
「Schooは365日、無料のオンライン生放送授業を開催。「未来に向けて今あなたが学んでおくべきこと」をテーマに、働き方・お金・健康・テクノロジー・ビジネス・ITスキルなどの最先端を皆で一緒に学んでいきます。」とするサイト。
Schooの会員登録および生放送授業への参加は無料。ただし録画アーカイブ、すなわち、過去に「放送」された授業を見るためには、月額980円を支払う必要がある。
 
 
 
また2020年4月12日に「まもなく開校です」とし、「現在、スタジオでの収録を開始しております。」アナウンスしているが、2020年5月24日現在で同WEBページ上から見ることのできる授業は見つけ出せない。ただし下記の FREE UNIVERSITY の YouTube チャンネル にはいくつかのビデオが紹介されている。

 
[関連資料]
「無料で、小中高大の授業、スポーツや書道、茶道などの文化教育や、語学に資格講座、職業体験に至るまで、幅広い教育動画を配信し、開発途上国用のプログラムも実装するなど、世界の教育動画シェアトップを狙う。」
「FREE UNIVERSITY 株式会社(代表取締役 CEO 兼学長 長谷川幸世、東京都中央区)は、誰でも無料で学べるオンライン教育プラットフォーム、「FREE UNIVERSITY」を、2018 年 10 月 12 日に開講致します。配信する科目は、小中高大の授業のほか、スポーツや文化、職業体験から生涯学習、語学や資格試験など、ほぼ全ての教育のジャンルを、2030 年までに網羅し、且つ日本の教育を多言語化して、主に開発途上国に向けて授業を配信することにより、平等な教育機会を全世界に向けて提供します。」
FREE UNIVERSITY 株式会社が2018年8月8日(水)より 2018年9月27日(木)まで実施したクラウドファンディングの結果- 10名 32,900円
 
 
4.明治大学における情報財
明治大学図書館では、明治大学の学生および教職員であれば、誰でも自宅からでも無料で利用可能な「電子ジャーナル」サービスや「eブック」サービスを上記WEBページで提供している。
同サービスは、学内であれば明治大学の12号館のPCや学内のMIND接続で、自宅など学外からであっても明治大学のVPN接続サービス経由で利用できる。
日経BP社が発行している『日経ビジネス』『日経TRENDY』『日経BPガバメントテクノロジー』などの雑誌記事も、pdfデータおよびテキストデータを「無料」で利用できる。

[考察してみよう]

明治大学図書館が提供している「電子ジャーナル」サービスは、授業で論じた情報財に関する公共経済学的分類のどのタイプに該当するのか?すなわち、private goods, common goods, club goods,public goodsという4類型の内のどれに該当するのか?

 
 
 
 
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炭素繊維に関する市場データ

「PAN系炭素繊維複合材料CFRP/CFRTPの世界市場を調査-2030年CFRP/CFRTP世界市場-
2016年比3.4倍の4兆3,864億円、自動車用途が6.9倍、航空機用途が3.2倍に伸長」
https://www.fuji-keizai.co.jp/market/18011.html

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コーヒー

コーヒーに関わる革新(Neuerung)の歴史
コーヒー・ブームの歴史
「日本の「コーヒーイノベーション」が止まらない レジェンド菅野眞博がその理由を語る」『BUSINESS TIMELINE』 Vol.40では、菅野眞博(ドトールコーヒー常務取締役、日本スペシャルティコーヒー協会理事)氏がコーヒーの歴史的ブームを次の4つに分けている。(引用に際して、一部表現を変更してある)

1.ファーストウェーブ:19世紀後半〜 コーヒーの大衆化による大量消費の開始
2.セカンドウェーブ:1960年~ アメリカのシアトル系チェーン店の広がり
3.サードウェーブ:1990年〜 スペシャルティコーヒーの台頭
4.フォースウェーブ:2018年〜 高品質なコーヒーを自宅で飲む?
https://businesstimeline.jp/contents/tieup/244

 
コーヒーの販売形態に関するイノベーションの歴史
世界最初の缶コーヒー 1969年UCC
 
コーヒー豆の焙煎技術に関するイノベーションの歴史
UCC「アロマフリージング製法」(特許3617906号)[焙煎直後の炒り豆をマイナス2℃の冷気で急速冷却し、焙煎したての香気成分を封じ込める焙煎システム]
 
コーヒー豆の焙煎技術に関するイノベーションの歴史
缶コーヒーにも香り高くキレのよい味わいを実現した「TTND製法(特許3057026号)」
「単品焙煎」

[参考WEBページ]
「メーカー各社が独自のこだわり、缶コーヒーの製法」Livedoor News, 2012年3月20日
http://news.livedoor.com/article/detail/6385259/

 
缶コーヒーの製造技術・製造方法(製法)に関するイノベーションの歴史
UCC「スーパーアロマ製法」(1996)

 
コーヒー豆販売時の包装技術に関するイノベーションの歴史
真空パック(世界××年、日本UCC 1970年)
 
コーヒー関係の統計資料
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洗剤のイノベーション

洗剤に関する技術的イノベーションの歴史
中曽根弓夫(2007)「石鹸・合成洗剤の技術発展の系統化調査」『国立科学博物館技術の系統化調査報告』Vol.9、57pp.
http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/033.pdf

衣料用洗剤の技術的イノベーションの展開に関して、日本における最初の民間の石鹸製造所の開業(1873年)から、現在のコンパクト洗剤が普及し、成熟期を迎えた1996年頃までの約120年間を取り扱った報告書。
本報告書では下記のように5つに時期区分をしている。

第Ⅰ期(1873~1937年)石鹸時代
第Ⅱ期(1937~1951年)合成洗剤の黎明期
第Ⅲ期(1951~1966年)合成洗剤の普及期
第Ⅳ期(1966~1987年)合成洗剤の環境対応期
第Ⅴ期(1987~1996年)合成洗剤のコンパクト化・成熟期
 
P&Gのジェルボール
週刊ダイヤモンド編集部(2015)「第3の洗剤ジェルボールがシェアを急拡大させたワケ」DIAMOND Online、2015.8.26
https://diamond.jp/articles/-/77216

「粉末でもなく、液体でもない第3の洗剤」と位置付けられている。
P&Gによれば、市場投入から1年で、市場シェア8%に達する「予測を大きく上回る大ヒット」となった製品である。
P&Gによれば、そのようにヒットした理由は「水溶性のフィルムに洗濯1回分のジェル状洗剤を密封することで計量の手間を省いた手軽さ」と「高い洗浄力」にある。

ただし花王やライオンも以前にジェルボールと類似の製品開発コンセプトに基づく水溶性のシート型やタブレット型の製品を市場投入したが、結局のところ失敗した。
そうした失敗の経験から、「洗濯物の量で、洗剤の量も節約しがちな日本の主婦の間で、分量の調整ができないジェルボール型が主流になるとは考えにくい。今の勢いは一時の流行で、そろそろ頭打ち」であるとする見方も強い。

 

福島久美子、池原照雄(2015)「欧米発のジェル状洗剤 ー 難題は日本の洗濯環境」WEDGE Infinity>ヒットメーカーの舞台裏、2015年5月5日
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4937

福島久美子さん (プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン 研究開発本部)
池原照雄 (ジャーナリスト)

P&Gで日本およびアジア向け製品の開発責任者を務める研究開発本部シニアサイエンティストの福島久美子氏によると、「日本の洗濯は欧米に比べ、水温の低さや洗濯時間の短さなど、洗剤にとっての条件は厳しい」とのことである。すなわち、ヨーロッパでは温水を使うのが一般的で平均水温は約40℃、洗う時間は平均60分であるのに対して、日本では水温の低い水道水を使うのが普通で、洗う時間も平均8分と短い。
こうした欧米と日本による洗濯の条件の違いのため、製品化で先行した欧米のジェルボール製品を日本にそのまま投入することはできなかった。低水温で洗濯時間が短い日本では、洗剤を包むフィルムが十分に溶けないといったような不具合の克服が必要となった。P&Gはそのために4年にわたる試行錯誤を続けてようやく日本での製品化にこぎつけた。

「1億個売れた新型洗剤 「精神的な時短」がヒットの鍵」(特集 人気「時短」商品 ヒットへのアプローチ 中編)『日経トレンディネット』2017/11/12
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO22783870X21C17A0000000/

井上佐保子8(2017)「業務を曜日で分別管理!「アリエールパワージェルボール」開発者の手帳拝見」『PRESIDENT』2015年2月2日号、President online, 2015.7.24
https://president.jp/articles/-/15727

ヨーロッパではジェルボール型製品は、2001年頃から発売されていた。しかし、ヨーロッパと日本では洗濯条件や習慣が異なるため、日本でそのまま販売できなかった。ヨーロッパでは水温40度で1時間以上の洗い時間が確保されているが、日本では低水温で10分以内である。また日本では湿度が高いため、汗臭さや染みへの対応や、選択終了後の生乾きの臭いへの対応も必要であったからである。
 
アタック
洗剤に関わる業界団体
洗剤の販売推移などの統計資料をダウンロードできる。
 
洗剤に関わる参考リンク
 
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清涼飲料水に関するデータ - イノベーションを論じるための基本的素材

 
清涼飲料水の定義・分類・製品特性などの視点が参考になる。また、清涼飲料水の市場成長 ( ‘8 6 – ‘0 8 )、近年のミネラルウォーター生産量の推移に関するデータをさらに最近のものにまで拡張して調べることも有意義である。
 
「1. 清涼飲料って何?」のような視点が参考になる。
 

小川長(2011)「清涼飲料市場にみるコモディティ化とマーケティング戦略」『尾道大学経済情報論集』11(2),pp.111-151
http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/onomichi-u/metadata/10012

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インターネット関連の技術革新にともなう広告市場におけるイノベーション(2018)

下記課題のpdfファイルは下記からダウンロードできる。
http://www.sanosemi.com/sanosemi/2014-06-11-3nen.pdf

参考となる統計データは下記から入手できる。
https://sanosemi.info/archives/category/統計データ

innovationに関する事例研究は、「個別製品」レベルだけでなく、「製品セグメント」・「市場セグメント」レベルで考察することもできる。ここでは、技術的イノベーション(技術革新)を契機とした広告市場のイノベーション問題を取り扱う。
 
インターネット関連の技術革新にともなう広告市場におけるイノベーション
 
問1 下記文章は2014年6月11日のゼミ課題である。下記文章を現時点にあうように書き変えなさい。
問2 インターネット関連の技術革新にともなう広告市場におけるイノベーションに関して、下記で挙げられている以外の問題文を考え出しなさい。
問3 問1、問2で求められた変更をおこなった後の文章に基づいて、レポートを作成しなさい。


———— 以下 2014年6月11日のゼミ課題 ————-
 1990年代後半期以降の日本におけるWWW、ネット検索エンジン、ADSL、光ケーブル、PCサーバーなどインターネット関連技術のイノベーションの進展を受けて、広告という製品セグメントにおける内部構成は下記の図1「日本の広告市場の歴史的推移1996-2013」に示したように大きく変化した。

CM01
[データの出典]

電通(2014) 「2013年 日本の広告費」は5兆9,762億円、前年比101.4%― 総広告費は2年連続で増加、成長軌道へ」電通2014年2月20日付けニュースリリース
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2014014-0220.pdf
テレビ広告費:全国民間放送の電波料および番組制作費とテレビCM制作費
インターネット広告費:インターネットサイトやアプリ上の広告掲載費および広告制作費(バナー広告等の制作費および企業ホームページの内、商品/サービス・キャンペーン関連の制作費)
新聞広告費:全国日刊紙、業界紙の広告料および新聞広告制作費
 

 インターネットの社会的普及にともない、インターネット広告が20世紀末から急激に伸びた。20世紀末の2000年には590億円という市場規模であったものが、2009年には2000年の約12倍の7,069億円となって新聞広告を抜き、2013年には2000年の約16倍の9,381億円となり新聞広告市場の約1.5倍の規模となったのである。
 こうしたインターネット広告市場の成長は、以前から存在する「広告」製品サブセグメントである新聞広告やテレビ広告に打撃を与えた。

 新聞広告市場は1990年代後半期には約1兆2千億円であったのが、最近は約1/2にまで落ち込んだ。またテレビ広告市場は新聞広告市場ほどではないにしろ、1990年代後半期には約2兆円であったのが最近は1兆7千億円台と約2千億円の落ち込みを記録している。
 新聞広告とテレビ広告という二つの製品サブセグメントを合わせた減少分は約8千億円を超える大きさとなっている。

こうした広告市場セグメントの内部構成の変化に関して、下記に挙げた問いの一つまたはいくつかを取り上げてミニレポートを作成して下さい。

(1) インターネットの1990年代以降における社会的普及はデータ的にどのようなものであったか? インターネットの社会的普及が進んだ技術的理由や技術的要因、あるいは、社会的理由や社会的要因としてはどのようなものがあるのかを考察しなさい。

(2) 1990年代以降におけるテレビの視聴時間の変化はデータ的にどのようなものであったのか? できれば、年代別、性別、年収別のデータも調べなさい。さらにまた、そうした変化が起きた理由にはどのようなものがあるのかを考察しなさい。

(3) 1990年代以降における新聞の購読時間の変化はデータ的にどのようなものであったのか? できれば、年代別、性別、年収別のデータも調べなさい。さらにまた、そうした変化が起きた理由にはどのようなものがあるのかを考察しなさい。

(4) 1990年代以降におけるインターネットの利用時間の変化はデータ的にどのようなものであったのか? できれば、年代別、性別、年収別のデータも調べなさい。さらにまた、そうした変化が起きた理由にはどのようなものがあるのかを考察しなさい。

(5) 新聞広告の市場規模が約1/2になったことに関して、「新聞社はその事態についてどのようなことを述べているのか?」「新聞社はその事態に対応してどのように対処しようとしているのか?」「新聞社の収益構造との関係で、広告収入の減少の持つ影響・意味はどのようなものなのか?」を調べなさい。
 なおレポートに際しては新聞業界全体を対象として論じても構わないし、特定の企業(例えば、朝日新聞社、読売新聞社など)だけを取り上げて論じても構わない。

(6) インターネット広告市場の拡大という現在の状態に対して、新聞社はどのように対応するのが最も適切と考えられるのかを論じなさい。

(7)  テレビ広告市場は新聞広告市場ほどではないにしろ、1990年代後半期には約2兆円であったのが最近は1兆7千億円台と2千~3千億円の落ち込みを記録していることに関して、「テレビ局はその事態についてどのようなことを述べているのか?」「テレビ局はその事態に対応してどのように対処しようとしているのか?」「テレビ局の収益構造との関係で、広告収入の減少の持つ影響・意味はどのようなものなのか?」を調べなさい。
 なおレポートに際してはテレビ局業界全体を対象として論じても構わないし、特定の企業(例えば、日本テレビ、フジテレビなど)だけを取り上げて論じても構わない。

(8) インターネット広告市場の拡大という現在の状態に対して、テレビ局はどのように対応するのが最も適切と考えられるのかを論じなさい。なおその際には、自分の推測の根拠を分かりやすく説明しなさい。

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洗濯機のイノベーション

大西正幸(2011)「洗濯機技術発展の系統化調査」『国立科学博物館 技術の系統化調査 第16集』pp.147-226
http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/068.pdf

岩下繁昭(2018)「洗濯機100年のイノベーション史」
http://www.monotsukuri.net/washing.pdf

東芝「東芝電気洗濯機75年の歩み」東芝ライフスタイル > 家電製品 Toshiba Living Doors > 東芝家電75周年記念商品について
https://www.toshiba-lifestyle.co.jp/living/exhibition/history/laundry.htm

「家電の昭和史 洗濯機編 昭和20年~60年代」家電月報『ALLE』2007年1月・3月号掲載
http://www.kdb.or.jp/syouwasisentakuki.html
[家電月報『ALLE』2006年5月号~2010年2月号に「家電の昭和史」シリーズが掲載されている。本稿はその中の一つである。]

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自動車の自動運転というイノベーション(2019.10.28、2020.10.12追記)

自動車の自動運転というイノベーションに関わる問題
  1. 自動運転車の定義は何か?(レベル1~レベル5)
  2. 自動運転車のneedsは何か?(自動運転車はどのような必要性[necessity]に応えようとするものなのか?自動運転車の有用性[usefulness]は何か?自動運転車に対するwantsを持つ顧客はどのような顧客なのか?自動運転車を購入する顧客はどのような顧客なのか?)
  3. 自動運転車のseedsは何か?(自動運転車の実現に必要な技術的seedsは何か?)
  4. 自動運転車の社会的普及を妨げている法的規制は何か?を促進する法的規制は何か?(レベル1~レベル5というレベル区分との関連で論じること)
  5. 自動運転車の実現に向けて各国政府はどのような対応をしているのか?(たとえば日本政府は何をしているのか?)
 
自動車の自動運転技術に関するランキング調査
 
自動車の自動運転に関わる文書
 
自動車の自動運転というイノベーションを促進するための背景的要素
日本政府ほかの政策的対応
2013年3月 世界最先端IT国家創造宣言
2013年10月 「運転支援システム高度化計画」(省庁連絡会議)
2014年6月 「官民 ITS 構想・ロードマップ」
2015年6月 「官民 ITS 構想・ロードマップ2015」
2016年5月 「官民 ITS 構想・ロードマップ2016」
2017年5月 「官民 ITS 構想・ロードマップ2017」
2018年6月 「官民 ITS 構想・ロードマップ2018」

関連研究会

国土交通省自動運転戦略本部(2019)「自動運転の実現に向けた今後の国土交通省の取組」2019年11月
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk7_000018.html
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001318104.pdf

 
[参考資料]
日本における自動運転レベル3に関する法的制限:低速走行時のみ

富岡恒憲(2020)「日本で自動運転レベル3が解禁、いざ高速道路へ」日経クロステック/日経Automotive、2020.05.11
富岡恒憲(2020)「自動運転中も運転者に安全義務、過渡期を意識した“妥協策”」日経クロステック/日経Automotive、2020.05.12

 
自動車の自動運転に関するneeds-seeds視点からの考察
1.自動車の自動運転に関する顧客視点から見たneeds(自動運転の必要性・有用性、自動運転車に対する市場ニーズ)
  1. 運転手のヒューマンエラー[人間の判断ミス・反応ミスによる運転ミス、酒酔い運転、脇見運転、居眠り、突然死、認知症]による交通事故の防止
  2. 運転経路や運転操作のシステム的最適化による渋滞の緩和・温暖化ガス排出量の削減
  3. バス・鉄道などの公共交通システムの維持が困難な過疎地における交通システムとしての自動運転
  4. 営業マン等の運転操作からの解放による労働生産性の向上
 
2.自動車の自動運転に関するseedsー自動運転車メーカー視点から見た自動運転を可能にするための技術的needs
  1. 位置特定技術:車両の現在位置を正確に特定するための技術(ex.GPS精度の向上、高精度地図を用いた自車位置の推定)
  2. 認識技術(1):走行車両(対向車、自転車等を含む)、障害物・歩行者・並木の認識およびその動きを検知する技術(ex.カメラ、LIDAR[光をつかった検出技術・測距技術]、レーダーなどのセンサー技術)
  3. 認識技術(2):標識や信号の認識技術(ex.速度標識・一方通行標識などを認識する技術、赤信号・青信号・黄信号などを認識する技術)
  4. 人口知能技術:衝突等の危険を予測しての停車・回避行動などの決定判断に関わる判断技術
  5. 予測技術:他車の動きの予測、事故リスクや危険可能性を算出する技術
  6. プランニング技術:状況に応じた最適走行ルートの決定技術
  7. ドライバーモニタリング技術:乗客・運転手の状況を監視・把握する技術
  8. V2X通信技術:自動車=自動車間(V2V:vehicle to vehicle)、自動車=道路間(V2I:vehicle to infrastructure)、自動車=歩行者間(V2P:vehicle to pedestrian)、自動車=ネットワーク間(V2N:vehicle to network)での相互的通信
  9. 機器制御技術:車両の運転操作・車輪の回転・ブレーキ制御などのためのアクチュエータ技術
 

上記の技術を基に、下記のような機能が実現される。

  1. 自動停止機能
  2. 走行レーンに添っての自動走行機能
  3. アダプティブクルーズコントロール(Adaptive Cruise Control,ACC, 定速走行・車間距離制御装置)機能
  4. 自動追い越し機能
  5. 駐車場や自宅ガレージでの自動駐車機能
  6. 自動配車機能
 
[参考資料]
 
 
自動運転車イノベーションに関する既存自動車メーカーの戦略的対応 vs 新規参入メーカーの戦略的対応
[佐野ゼミミニレポート用課題]
上記記事などを参考にしながら、自動運転車のイノベーションによって自動車業界の構造がどのように変化すると予想されているのかをまとめなさい。
 
自動運転に対する既存自動車メーカーの対応
  1. j-cast.com(2014)「自動運転車の開発を競う日米欧メーカー トヨタは実験施設を14年秋に米で建設」J Castニュース、2014/7/14
  2. トヨタ(2017)「トヨタの自動運転への取り組み-ビジョン、戦略、開発(自動運転白書)」2017年9月27日
  3. 富岡恒憲(2020)「自動運転レベル3対応車、20年代初頭のダイムラー、21年のBMW」日経クロステック/日経Automotive、2020.05.13
  4. 富岡恒憲(2020)「ホンダは20年内に自動運転レベル3対応技術、レベル未公表のトヨタも有力」日経クロステック/日経Automotive、2020.05.14
  5. Reuters (2015)「鮮烈!これがベンツの自動運転車だ」東洋経済オンライン、2015年01月07日
  6. Audi(2017)「Piloted Driving – Audi がリードする自動運転の世界」
  7. 蛯谷敏(2017)「アウディの自動運転、何ができ、何ができない?フル機能の利用は「法制度次第」」日経ビジネスオンライン、2017年07月21日
  8. 大谷達也(2017)「アウディが実用化した自動運転「レベル3」、レベル2との決定的な違いとは」2017年8月11日
  9. 「アウディ、自動運転の先駆者へ 「レベル3」実現の中身」日本経済新聞WEB、2017/9/21 6:30[有料会員限定]
  10. 岸本桂司(2018)「アウディ新型A8上陸でも「自動運転」実現せず:技術が先行、国際合意難航で法整備置き去り」東洋経済オンライン、2018/09/09
  11. ヤナセ(2020)「アウディの自動運転がレベル3(条件付き自動運転)を実現!」2020.04.09
  12. 「BMW×ハフポスト調査で判明、ドライバーの心配事とは? テクノロジーは、本当に私たちをサポートしてくれるのか。」ハフポスト日本版 Partner Studio、2018年04月19日
[佐野ゼミミニレポート用課題]
上記記事などを参考にしながら、既存自動車メーカーにおける自動運転車への取り組みについて、企業別にまとめなさい。
 
自動運転に対する新興電気自動車メーカー・テスラの対応
[佐野ゼミミニレポート用課題]
上記記事などを参考にしながら、電気自動車メーカー・テスラにおける自動運転車への取り組みについて、企業別にまとめなさい。
 
自動運転車に関するグーグルの取り組み
 
 
自動運転車のイノベーションに対する日本政府の取り組み
 
自動運転車の補完財としてのデジタル地図
 
完全自動運転化の実現に関わる諸問題
 
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Google map

河合敬一(2014)「「世界を少し近づけた」 Googleマップ、10年間の進化の過程を振り返る」(Softbank World > Softbank World 2014 > 河合敬一・Google Maps for Business)logmi HOME>ビジネス
https://logmi.jp/26391

河合敬一(2014)「流されてしまった思い出を残したい–Googleマップの「タイムマシン機能」は震災後の日本で始まった」(Softbank World > Softbank World 2014 > 河合敬一・Google Maps for Business)logmi HOME>ビジネス
https://logmi.jp/26491

河合敬一:Google Inc. プロダクトマネージャー(当時)

小山未来(2017)「「図解で見る」Googleマップの歴史」Wrapニュース ホーム > 特集・連載 > VR ビジネス > 「図解で見る」Googleマップの歴史2017.02.01
https://wrap-vr.com/archives/2831

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就職活動(就活)に関わる「イノベーション」- AI技術の活用

河鐘基(2018)「迫る就活解禁日 世界で進む「AI面接」の進化」Forbes Japan,2018/05/17 12:30

https://forbesjapan.com/articles/detail/21064

SHain
https://www.taleasse.co.jp/shain/
Strategic Hiring AI Navigatorの略語としての、SHainという会社名

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NFCの論じ方 – 要素技術的イノベーションと事業ドメイン

モバイル決済事業における二つの技術的方式


 NFC利用型決済 vs アプリ利用型決済

野村総合研究所金融ITナビゲーション推進部(2016)「モバイルペイメントの実現方式をめぐる動向」『金融ITフォーカス』2016年8月号, pp.16-17
https://www.nri.com/~/media/PDF/jp/opinion/teiki/kinyu_itf/2016/itf_201608_8.pdf

「NFC」の規格は大きく分けると「NFC Type A」、「NFC Type B」、「NFC Type F(FeliCaチップ対応)の3つの規格に分類されます。

https://www.nri.com/jp/opinion/it_solution/2010/pdf/ITSF101004.pdf
NFCは、ソニーとNXP. Semiconductors社によって開発された、IC. タグなども含む汎用的な無線通信規格
ISO 18092として標準化

野村総合研究所 金融ITナビゲーション推進部(2012)「金融機関におけるNFC活用の方向性」『金融ITフォーカス』2016年8月号, pp.16-17
https://www.nri.com/jp/opinion/kinyu_itf/2012/pdf/itf_201205_6.pdf

凸版印刷(2012)「NFC市場動向と広告への展開」AFRA技術開発委員会情報交換会資料
https://www.j-jafra.jp/new/pdf/theme2.pdf

p.3のようなNFCの用途別分類、p.4のようなNFCとFelica他との技術的関係、p.5のようなNFCとおサイフケータイとの比較などを自分で考える
pp.8-9,p.21のデータを最新版に更新すること
p.8のように、Apple Payのような全世界的な展開だけでなく、ローカルな試みの最近の展開も取り上げることができればしたほうが良い(こちらはできればで構わない)
p.9のように、NFC関連諸規格についてタイプ別普及度合いに関して最新のデータを調べておくこと(こちらは必須)
p、12のように、スマホへのNFC搭載比率の推移データを調べること(NFCモバイル端末は011年末に商用化された)
野村総合研究所 金融ITナビゲーション推進部「NFCで実現する新ビジネスの可能性」

https://www.nri.com/jp/event/mediaforum/2012/pdf/forum183_2.pdf

2013/10/03 – ITロードマップセミナー AUTUMN 2012. NFCで実現する新ビジネスの可能性. オンラインとオフラインの融合を加速する新技術への期待. ~オンラインとオフラインの融合を加速する新技術への期待~. 2012年11月27日. 野村総合研究所 情報技術本部.

「モバイル決済におけるIT活用動向」2014年5月27日

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発見(discovery)と発明(invention) - イノベーション(innovation)遂行に必要な諸要素

Innovation 遂行に必要な諸要素
 
1.Innovation 遂行に必要な諸要素として、発見と発明を取り上げる理由
科学、技術、ビジネスの区別 ー「科学」活動、「技術」活動、「ビジネス」活動の区別のために必要な概念としての、発見と発明
「アイデア」と「アイデアに基づいて創られたもの」の区別を前提として、Innovationプロセスの構造的諸要素を理解することが必要
 
2.innovation 遂行に必要な構造的諸要素
1) 発見
2) 技術的アイデア(特許etc)
3) 発明品
4) 製品(実用品)

上記の諸要素は、Innovationに関するリニア・モデルのように時間的に直線的に進行する場合もあれば、Innovationに関する3 Klein=Rosenbergによる連鎖モデルのように時間的な前後関係にはなく複雑に絡み合いながら進行する場合もある。

<参考>
リニア・モデルを主張した最初の文献と一般にされている文献:Bush, V. (1945) Science: The endless frontier, United States Government Printing Office, Reprinted July 1960, National Science Foundation
Klein=Rosenbergによる連鎖モデル:Klein,S.J. and Nathan Rosenberg(1986) “An Overview of Innovation” in Landau,R., Rosenberg,N.(eds.) The Positive Sum Strategy:Harnessing Technology for Economic Growth, National Academy Press, p.290.

 
3.よりよく理解するための問題
問1 授業中になされた「発見」と「発明」の区別に関する説明をわかりやすい文章にしなさい。(2点)
 
問2 イノベーションを最初に技術革新と等値したのは、経済企画庁編(1956)『昭和31年度経済白書:日本経済の成長と近代化』至誠堂である。そこでは、「原子力の平和的利用とオートメイションによって代表される技術革新(イノベーション)」というような表現がある。
 原子力発電所が、「原子力の平和的利用」の代表的なproductであり、その当時は原子力のそうした利用により産業革命が引き起こされるとされ、「技術革新のための新投資の対象」である、と考えられていた。
 原子力発電所というproduct innovationと関連する「発見」を1個以上挙げなさい。ただし最大で5個までのみ採点対象とする。 (各発見ごとに1点)
 
問3 授業では、英語のinventionという単語が、「新しい技術的アイデアの創造」という意味と、「新しい技術的発明品の創造」という二つの意味を持っていることを指摘した。「新しい技術的アイデアの創造」と「新しい技術的発明品の創造」を区別することが有用な例を一つあげ、下記のような形で論じなさい。
 
 1932年のチャドウィック(James Chadwick, 1891-1974)による中性子発見を契機として、原子の質量をエネルギーに人為的に転換するための技術的手段およびメカニズムが徐々に明確になっていた。
 まず最初にシラード(Leo Szilard,1898–1964)が1933年に「連鎖的核分裂反応」(nuclear chain reaction)概念という技術的アイデアを提唱するとともに、1934年には連鎖的核分裂反応という技術的アイデアの用途に関する特許を出願している。すなわちシラードは同特許の1934年6月28日出願時のProvisional Specification No.19157の7行目から13行目において「この発明の対象は、放射性物質を生産すること、放射性物質の生産によってエネルギーを貯蔵すること、動力生産(power production)や他の目的のために原子核変換(nuclear transmutation)によって核エネルギーを解放させることである」と記すとともに、中性子による原子核変換の連鎖反応(chain reaction)によってエネルギーを取り出す装置の可能性を提示している。なお1934年7月4日修正のProvisional Specification No.19721では発明内容の順番が変更され、動力生産が最初に挙げられている。
 このようにシラードは「原子核に中性子を衝突させることで連鎖的核分裂反応を引き起こして動力を生み出すこと」に関する英国への出願特許という技術的アイデアを1934年6月には提示しているが、実際に「原子核に中性子を衝突させることで連鎖的核分裂反応を引き起こして動力を生み出すこと」ができる技術的可能性の実験的確認でさえ、1942年12月2日のフェルミらによるシカゴ・パイル1号原子炉による臨界の実現と8年後である。
 次に1951年には実験炉EBR-Iという実験炉(発電が実際に可能であるかどうかを実験的に調べるための原子炉)が発電容量も1kWと極めて小さいが、原子力発電を実際におこなった。世界最初の実用的な原子力発電所は、1954年6月に運転を開始したソビエト連邦のオブニンスク原子力発電所と言われている。これ以後、アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ノルウェーなどで原子炉が続々とつくられた。
 このようにシラードによる連鎖的核分裂反応を利用した動力生産という「技術的アイデア」)の提示(1934年年6月)から、実際に連鎖的核分裂反応を利用した動力生産をおこなう実用的な原子力発電所という「発明品」・「製品」であるソビエト連邦のオブニンスク原子力発電所の出現(1954年6月)までは20年もの期間がかかっている。

 こうしたウランの核分裂現象を利用した発明品に基づいて製造されたProductが、原子爆弾や原子力発電所である。

参考資料
「シラードによる原子核分裂の連鎖反応に関するイギリスでの特許630,726号(1934年6月28日出願) ”Improvements in or relating to the transmutation of chemical elements”」
http://worldwide.espacenet.com/publicationDetails/biblio?CC=GB&NR=630726

 
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保険業界のイノベーション

保険業界におけるイノベーションに関する参考記事
     

    https://www.sonposoken.or.jp/media/reports/sonposokenreport124_1.pdf

     

    https://www.sonposoken.or.jp/media/reports/sonposokenreport125_2.pdf

     

    https://www.sonposoken.or.jp/media/reports/sonposokenreport116_2.pdf

     

    https://www.sonposoken.or.jp/media/reports/sonposokenreport117_1.pdf

     

    https://www.sonposoken.or.jp/media/reports/sonposokenreport117_2.pdf

     

    https://www.sonposoken.or.jp/media/reports/sonposokenreport115_2.pdf

     

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsis/2017/639/2017_639_85/_article/-char/ja

     

    https://www.wantedly.com/companies/justincase/post_articles/137017

     
     
    https://www.accenture.com/jp-ja/insight-are-you-ready-be-an-insurer-things
    「モノのインターネット(Internet of Things)」が台頭する経済環境において、保険会社はビジネスモデルへの大胆な再構築が求められとしている。
     
    https://www.accenture.com/jp-ja/insight-insurance-technology-vision-2017
    アクセンチュアは、「世界31カ国の563名の保険の経営層およびIT部門責任者」を対象に、「テクノロジーが自社にいかなるインパクトを与えるか、直近数年のテクノロジー投資における優先度」などに関する調査を2016年11月から2017年1月にかけて実施した。「日本の保険の経営層およびIT部門責任者は31名が含まれ」ている。
    関連ニュースリリース:アクセンチュア(2017)「保険会社の経営幹部は、AIによって変革が進むと予想。一方で、既存IT基盤との互換性への懸念も浮き彫りに――アクセンチュア調査レポート「テクノロジービジョン2017 保険業界向け」」2017年7月26日付けニュースリリース
     
  1. 大久保草敬、大喜多雄志(2016)「テクノロジーの進化が迫る保険デジタルイノベーション」『週刊東洋経済臨時増刊  生保・損保特集2016年版』pp.52-59
  2.  
    http://www.sjnk-ri.co.jp/issue/quarterly/data/qt67-2.pdf
    従来の業務等の効率化にくわえ、先進的なデジタル技術の活用によって、既存のビジネスモデルにイノベーションや変革をもたらすことで、より顧客ニーズに沿った価値の提供を実現し、新たな収益を生み出すことを目指した動き」としてのDigital Transformation(デジタル化による変革)を、業務のデジタル化としてのDigitaizationと区別すべきとしている。
    具体例として、AXA グループにおけるDigital Transformationの取り組みを紹介している。
     
    https://www.sapjp.com/blog/archives/11207
    労働人口の減少による保険の保有契約高の減少という傾向のもと、日本の保険会社の未来はどこにあるのかを、日本の保険会社と保険業界のイノベーターとの差異の分析などを通じて論じている。
     
    https://www.sapjp.com/blog/archives/11082
    ボストンコンサルティンググループ(BCG)は、保険業界は成長産業であると考えている。ただし、成長実現のためには「イノベーションが必要で、そのブレークスルーになるのがテクノロジーである」としている。
    そして、保険業界のブレークスルーを加速化させるキーワードとして、(1)通信・端末、(2)顧客、(3)ソフトウェア、(4)情報という4つを挙げて説明している。
     
 
 
保険イノベーションに関するフォーラム開催記事
     
 
 
三井住友海上におけるイノベーションに関する参考記事・資料
    1979年に住友海上の社長に就任した徳増は、「「イノベーション」の名の下に、社員の意識改革を図り、業界BIG3を目指した」とされている。本書の第2部のタイトルは「イノベーションこそ企業の命」と書かれている。
     
    http://college.nikkei.co.jp/article/61595914.html
    本WEBページにおいて「保険は技術革新を支えるインフラ」であるとか、「これまで人間が行ってきた保険業務の一部が人工知能(AI)に置き換えられる」という発言が紹介されている。
     
    三井住友海上火災保険 公務開発部 開発室の北河康弘氏の講演「外食・中食産業イノベーションに向けたロボットの活用事例と実用化のヒント」における発言が紹介されている。本WEBページで同氏は下記のように、「ロボットの普及は新たな保険ビジネスを生み出す」としている。
    「自動運転技術の開発が進み、自動車の事故はこれから減っていくでしょう。それ自体はいいことです。しかし、安全性が高まれば保険という商品の魅力は低下します。逆にこれから保険が求められるのはどこかといえば、それはロボットが導入される職場です。ロボットの普及は、新たな保険ビジネスを生み出すと考えているのです」(北河氏)
     
第一生命におけるInsurance Technologyによるイノベーションに関する参考記事・資料

    http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/instech/index.html

     

    拝田恭一、齋藤俊輔、菊田靖子(2017)「日本初! 第一生命のInsTech戦略[後編]――保険の未来はオープンイノベーションで」2017.04.19

    第一生命保険株式会社 事務企画部長 拝田 恭一
    第一生命保険株式会社 営業企画部 課長 齋藤 俊輔
    ネオファースト生命保険株式会社 企画総務部 企画・調査・広報グループ 課長補佐 菊田 靖子
 
 
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POSシステムのイノベーション

POSシステムの構成
POS=Point Of Sales system(販売時点売上情報管理システム)
「物品の販売データ(物品名、売上数、売上金額、販売日時など)の管理・集計システム

1.サーバー
2.POSターミナル(端末)
3.POSソフトウェア
4.バーコード読取装置などその他周辺機器

 
POSシステムを利用した販売プロセスのイノベーション
amazon GO
 
参考資料

ビジネス機械・情報システム産業協会 流通情報システム機器部会(2004) 『小売業を支えたレジスタ・POSの125年』
https://www.jbmia.or.jp/.ckparts/documents/report_buturyu.pdf

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カメラのイノベーション関連資料案内

デジタルカメラのイノベーションの形成・展開に関する年表的紹介
デジタルカメラのイノベーションの形成・展開に関する資料および分析
     
     
     
     
     
     
     
     
デジタルカメラのイノベーションに対するフィルムメーカーとしての対応

  1. 外薗祐里子「急速なデジタル化で「特約店体制」崩れ、直販に移行 富士写を襲う“成功の復讐” 」『日経ビジネス』2004年11月1日号,pp.
  2.  
  3. 田中太郎(1996)「爆発的に成長するデジタルカメラ市場−デジタル革命、次の担い手“技術者”否定が成功導く」『日経ビジネス』 1996/07/08号, pp.90-95
  4.  
  5. 日経ビジネス編集部(2015)「富士フイルム 異分野攻略の決め手 革新生み出すフィルム進化論」『日経ビジネス』2015/07/20号, pp.34〜37
  6.  
     
     
     
     
     
     
 
カメラメーカーにおける製品開発物語
 
クリステンセン的視点から見たデジタルカメラのイノベーション
デジタルカメラ市場セグメントの衰退に対する各企業の対応およびエピソード
 
カメラに関する新しい技術革新
 
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任天堂3DS - 事例研究data[2018年1月版]

1.任天堂3DSの販売数量関連
日本における任天堂3DSの販売開始は2011年2月26日、EUが2011年3月25日、アメリカが2011年3月27日である。グラフは、各年度ごとの販売量を示したものである。
2017年の3月までで、任天堂3DSの販売台数は国内2,331万台、世界6,612万台である。また任天堂の3DS用ソフトの販売台数は、国内 12,343万本、世界販売台数32,925万本である。
任天堂3DS販売台数の推移2011-2016(単位:万台、会計年度別)
 
Nintendo_3DS_soft-sales
 
課題1-1 任天堂(2017)「連結販売実績数量推移表」に基づいて自分で上記のグラフを作成し、考察を加えなさい。
 
2.任天堂3DSのGPU関連
(1)グラフィックス性能
a.グラフィックス性能に関する記事1—「頂点性能1,530万ポリゴン毎秒、ピクセル性能8億ピクセル毎秒」
b.グラフィックス性能に関する記事2 —「頂点性能4,000万ポリゴン毎秒、ピクセル性能8億ピクセル毎秒」
任天堂3DSのGPUは、ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)のPICA200をカスタマイズしたものである。そのDMPのPICA200のカスタマイズ前の基本性能は、であり、PSPのGPU性能「頂点性能3,300万ポリゴン毎秒、ピクセル性能6億6400万ピクセル毎秒」を少し上回る程度の性能であるとされているが、ディジタルメディアプロフェッショナル社のWEBページなどの記載にあるように、頂点性能の数値は1530万ポリゴン毎秒の方が正しいと思われる。

「DMPのサイトに公開されている、V4×P4の基本デザインを200MHz駆動させたPICA200のパフォーマンスは頂点性能4,000万ポリゴン毎秒、ピクセル性能8億となっており、このパイプライン数やこのパフォーマンス値で過去をあたると、大体、NVIDIAでいうところのGeForce2~GeForce3くらいのパフォーマンスになるだろうか。
 PSPのGPU性能である頂点性能3,300万ポリゴン毎秒、ピクセル性能6億6400万ピクセル毎秒とよく比較され、「思ったほどハイスペックではない」という意見も聞かれるようだが、むしろコスト重視の任天堂にしては、十分過ぎるほどのスペックを持ってきたという印象すらある。」

[出典]
西川善司(2010)「西川善司の3Dゲームファンのための「PICA200」講座(後編) 「MAESTRO-2G」からニンテンドー3DSの表現力を考察する!」Game Watch, 2010.10.07
http://game.watch.impress.co.jp/docs/series/3dcg/20100716_381357.html

c.ディジタルメディアプロフェッショナル社のプレスリリース —- 任天堂3DS他への採用関連記事
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2017卒論の注意点

下記の注意事項すべてを絶対に守ること。下記の注意事項に関して、たとえそれが一部でも守られていない卒論は、そのことが判明した時点で不可扱いとします。
  1. 「他の人が作成した文章を出典を明示せずにそのまま無断で使わないこと」「出典を明示せずに前後関係や語句を若干変更した程度で利用することも不可」「見出し1が、ページの冒頭に来るようにすること。すなわち、見出し1のところで改ページをおこなうこと」など、「佐野ゼミでのレポート・卒論作成に関する注意事項(1) —基本編」2013年11月20日の注意事項を必ず守ること
  2. 複数の事例研究や理論研究を取り扱っている場合には、参考文献リストをそれぞれ該当の章の終わりのところに移動すること
  3. 卒論のテンプレートに書かれているように、参考文献リストは、「アルファベット順→アイウエオ順かつ年代順で書いていくこと。外国文献で日本語訳があるものは日本語訳も書いておくこと。」「Who, When, What, Whereという4つの情報、すなわち「著者・執筆者は誰か?あるいはどの企業・組織か?」、「いつ発表(または作成)されたのか?雑誌の発行年月日(または巻号数)はいつになのか?」、「タイトルは何か?」、「どこの出版社なのか?どの雑誌なのか?URLは何か?」といった情報をきちんと書いておくこと
  4. データは可能な限り新しいデータを用いること。例えば、事例研究として取り上げている企業の業界内での現在の位置を論じる際に、2015年度の卒論であるにも関わらず、2010年度までの売上高で論じ、2011年度、2012年度、2013年度、2014年度の売上高を取り扱わないようなことはしないこと
  5. 卒論の本文に密接に関連するデータを参考資料として掲載する場合には、そのデータ数値を右寄せにしておくこと。
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2017年11月15日ゼミ 自主学習課題

AppleのAnnual Reportに記載された財務データのエクセル・ファイル(Apple-revnue1999-2016.xlsx)を基に指定のグラフを作成するとともに、下記の問いに答えなさい。なおグラフの軸目盛り、および、その単位・数値表示形式は図の通りになるようにしなさい。
また考察に際しては、Appleの決算は9月締めとなっていることを考慮しなさい。

問1 Appleの売上高、営業利益に関して図1および図2のグラフを作成しなさい。
問2 Appleの売上高、営業利益の歴史的変化の特徴を述べるとともに、そうした変化を引き起こした要因は何かを考察しなさい。なおその際に社名変更にも触れなさい。(本文500字以上、参考文献3個以上)
問3 Appleの研究開発費、対売上高研究開発費率に関して図3のグラフを作成しなさい。
問4 Appleの研究開発費、対売上高研究開発費率のあり方(あるい、歴史的変化)の特徴の考察に役立つ参考資料を3個以上探し出しなさい。




—— 以上の問1から問4までを2017年11月22日のゼミ授業時までに提出すること ———

問5 Appleの研究開発費、対売上高研究開発費率のあり方(あるい、歴史的変化)の特徴を述べるとともに、そうしたあり方(あるいは歴史的変化)は何を意味しているのかを考察しなさい。(本文500字以上)

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自動運転の定義

SAE(Society of Automotive Engineers)における自動運転のレベル定義

Table 1 – Summary of levels of driving automation

[出典]SAE International(2014,2016) Taxonomy and Definitions for Terms Related to Driving Automation Systems for On-Road Motor Vehicles, SURFACE VEHICLE RECOMMENDED PRACTICE J3016, Issued 2014-01, Revised 2016-09
http://standards.sae.org/j3016_201609/

上記の表の内閣官房IT総合戦略室(2016)による仮訳

[出典]内閣官房IT総合戦略室(2016)「自動運転レベルの定義を巡る動きと今後の対応(案)」2016年12月7日, p.5
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/senmon_bunka/detakatsuyokiban/dorokotsu_dai1/siryou3.pdf

内閣官房IT総合戦略室(2017)「官民ITS構想・ロードマップ2017(案)<経緯とポイント>」2017年5月30日p.3およびp.17に、SAE J3016の上記定義に沿った形で自動運転自動車のイノベーションに関する日本政府のロードマップとして、下記が記載されている。

1.レベル2(準自動パイロット)の市場化を2020年までに実現する
2.レベル3(自動パイロット)の市場化を2021-2024年度に実現
3.レベル4(高速道路での完全自動運転システム)を2025年度に実現

p.17の図
日本政府の目標は上記の通りであるが、ドイツの自動車メーカーのアウディは、レベル3の自動運転自動車を開発を終了し、2017年7月11日に市販車として世界初のレベル3自動運転を実現する新型「A8」を発表している。下記記事によれば、「2017年晩秋よりドイツで販売が開始され、価格は「A8」が9万
600ユーロ(約1178万円)、「A8 L」が9万4100ユーロ(約1223万円)からとなっている」とのことである。
谷川潔(2017)「レベル3自動運転を実現した新型アウディ「A8」について自動運転開発責任者 アレハンドロ・ヴコティヒ氏に聞く:「アウディ AI トラフィックジャムパイロット」とは」Car Watch, 2017年7月28日

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自動車の自動運転というイノベーション(2017.10.18)

自動車の自動運転というイノベーションに関わる問題
  1. 自動運転車の定義は何か?(レベル1~レベル5)
  2. 自動運転車のneedsは何か?(自動運転車はどのような必要性[necessity]に応えようとするものなのか?自動運転車の有用性[usefulness]は何か?自動運転車に対するwantsを持つ顧客はどのような顧客なのか?自動運転車を購入する顧客はどのような顧客なのか?)
  3. 自動運転車のseedsは何か?(自動運転車の実現に必要な技術的seedsは何か?)
  4. 自動運転車の社会的普及を妨げている法的規制は何か?を促進する法的規制は何か?(レベル1~レベル5というレベル区分との関連で論じること)
  5. 自動運転車の実現に向けて各国政府はどのような対応をしているのか?(たとえば日本政府は何をしているのか?)
 
自動車の自動運転に関わる文書
 
自動車の自動運転というイノベーションを促進するための背景的要素
 
自動車の自動運転に関するneeds-seeds視点からの考察
1.自動車の自動運転に関するneeds(必要性、有用性、市場)
  1. 運転手のヒューマンエラー[人間の判断ミス・反応ミスによる運転ミス、酒酔い運転、脇見運転、居眠り、突然死、認知症]による交通事故の防止
  2. 運転経路や運転操作のシステム的最適化による渋滞の緩和・温暖化ガス排出量の削減
  3. バス・鉄道などの公共交通システムの維持が困難な過疎地における交通システムとしての自動運転
  4. 営業マン等の運転操作からの解放による労働生産性の向上
 
2.自動車の自動運転に関するseeds
  1. GPS精度の向上
 
自動運転車イノベーションに関する既存自動車メーカーの戦略的対応 vs 新規参入メーカーの戦略的対応
想定している顧客ニーズに関する差異性と同一性の問題(どこが共通でどこに違いがあるのか?)
何で持続的競争優位性を確保しようとしているのか?(当該企業が強みとする技術的シーズは何か?当該企業の弱みはどこにあるのか?)

  1. 日本経済新聞 電子版(2015)「「自動運転」は破壊者か 攻めるグーグル、悩むトヨタ」日本経済新聞 電子版、2013/3/28 7:00
  2. liberty.com(2015)「自動運転でトヨタがグーグルの”下請け”に? 「思わぬライバル」にご注意」ザ・リバティWeb、2015.11.02
  3. Davies, A.(2015)「2040年、クルマの未来:運転は完全自動化され、人は幸福になる」2015.04.24
[佐野ゼミミニレポート用課題]
上記記事などを参考にしながら、自動運転車のイノベーションによって自動車業界の構造がどのように変化すると予想されているのかをまとめなさい。
 
自動運転に対する既存自動車メーカーの対応
[佐野ゼミミニレポート用課題]
上記記事などを参考にしながら、既存自動車メーカーにおける自動運転車への取り組みについて、企業別にまとめなさい。
 
自動運転に対する新興電気自動車メーカー・テスラの対応
[佐野ゼミミニレポート用課題]
上記記事などを参考にしながら、電気自動車メーカー・テスラにおける自動運転車への取り組みについて、企業別にまとめなさい。
 
自動運転車に関するグーグルの取り組み
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佐野ゼミ3年次-2017年7月度ゼミ課題レポート

下記のサンプル文章を基に、自分で必要な箇所を補ってきちんとした文章とさせて、3000字以上のレポートを完成させなさい。(下記のサンプル文章の中の赤字部分の指示に従って、文章を追加してください。)

—— 以下、サンプル文章 ——-

1.製品イノベーションを論じるための視点 — 高性能化・新機能実現・多機能化およびバンドワゴン効果
  新世代製品は、前世代製品と比較して、「より高性能である」「より多機能である」「前世代製品になし新機能を実現している」といった差異化により製品競争力を高めている。
  そうしたことが、前世代製品から新世代製品へと製品の世代交代が起きる主要な理由の一つである。

 高性能化・新機能実現・多機能化などによる製品イノベーションが社会的に普及するのかどうかは、顧客がそうした方向での製品イノベーションによって直接的にどのような便益を得ることができるのか(あるいは、直接的にどのような便益が得られると考えるのか)ということとともに、前世代製品から新世代製品への移行に際して製品のシステム性(製品本体や製品ユーザーが構成するネットワークのあり方、および、製品本体とその補完財が構成するシステムのあり方)がどのように変化するのかによっても左右される。
 後者の問題は、ロルフスがバンドワゴン効果論で論じた問題である。
 

2.ケータイに関するイノベーション論的考察
(1) ケータイに関する基本的イノベーション(1) — アナログからデジタルへへ
1G   アナログ
      ↓
    イノベーション
      ↓
2G,3G,4G デジタル
[上記の内容をわかりやすく自分の文章で記述すること]
 
 
(2) ケータイに関する基本的イノベーション(2) — 日本独自規格から世界統一規格へ
    日本    北米・ヨーロッパ・中国ほか
2G  PDC       GSM
           ↓
3G   世界統一規格

[上記の内容をわかりやすく自分の文章で記述すること]
[以下、このことに関連するエピソードを自分で記述すること]
 
 
3.FAXに関するイノベーション論的考察
(1) FAXに関する基本的イノベーション(1) — デジタルからアナログへ
G1, G2  アナログ
      ↓
G3, G4  デジタル
[上記の内容をわかりやすく自分の文章で記述すること]
 
 
(2) FAXに関する基本的イノベーション(2) — 性能向上
相対通信速度 解像度
G1 FAX    1       100dpi
G2 FAX    2       100dpi
G3 FAX    6       200dpi
G4 FAX   36 400dpi
[上記の内容をわかりやすく自分の文章で記述すること]
 
 
(3) G3 FAXに関するノベーション
なぜG3FAXは、キャズムを乗り越えることができたのか?-バンドワゴン効果論との関係での考察

[以下、自分で理由を考察すること]
 
 
(4) G4 FAXに関するノベーション
G4FAXは、G3 FAXの6倍の通信速度、2倍の解像度というかなり高性能な製品であった。( G3 FAXはG2 FAXの3倍の通信速度、2倍の解像度であったから、G2 FAXからG3 FAXへの製品イノベーションよりも、G3 FAXからG4 FAXへの製品イノベーションの方が技術的にはより大きな向上度である。)

そうであるにもかかわらず、なぜG4FAXは、G3FAXを超える社会的普及を実現できなかったのか?

[以下、自分で理由を考察すること]
 
 

—— 以上、サンプル文章 ——-

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Amazon.com – 長期的視点からの経営

Reuters(2014)「Amazonのジェフ・ベゾス氏「長期的視点で見守ってほしい」赤字で投資家は苛立ち」2014年07月28日
http://www.huffingtonpost.jp/2014/07/28/amazon-bezos_n_5625720.html

バートン, D., マニーカ, J.「マッキンゼーのデータが立証する、長期志向経営の経済的メリット」HBR.ORG翻訳マネジメント記事、2017年04月19日
ドミニク・バートン,ジェームズ・マニーカ

Seetharaman, D.(2014)「焦点:多額投資で赤字の米アマゾン、投資家は苛立ち」Reuters, Technology | 2014年 07月 28日eu

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SONYの音楽再生機器に関する製品イノベーション

問1 初代「カセット・ウォークマン」TPS-L2(1979)と初代「DATウォークマン」TCD-D3 (1990)の機能・性能を比較すると、下記のようになっている。初代DATウォークマンは初代カセット・ウォークマンにない機能を持った製品、カセット・ウォークマンよりも高性能な製品である。
それにも関わらず、DAT型製品は、据置型と携帯型を合わせて累計約30万台にとどまるなど、社会的普及に失敗した。その理由は何かを推測しなさい。
(なおDAT型ウォークマンで最も売れた製品は、で累計出荷台数15万台とされる。) 
 
 
問2 20世紀中は、「CDウォークマン」の累計出荷台数は、「カセット・ウォークマン」の累計出荷台数よりもかなり低い。このようになっている理由に関して、下記の順で考察しなさい。
 
(1) ソニーは、カセット・ウォークマンに関して、初代の「TPS-L2」(1979)に引き続き、「WM-2」(1981)、「WM-20」(1983)、「WM-101」(1985)、「WM-109」(1986)、「WM-501」(1987)、「WM-505」(1988)、「WM-805」(1990)、15周年モデル「WM-EX1」,「WM-EX1HG」(1994)、「WM-EX5」(1996)、「WM-EX9」(1998)というように、絶えざるincremental innovationを執拗に追求した。
こうしたincremental innovationに関して、製品への新機能付加や、製品の高性能化という視点から具体的に説明しなさい。「WM-EX9(1998)では100時間連続再生を可能にした」などというように、できるだけ具体的数値を挙げてincremental innovationのあり方を考察しなさい。
 
(2)  CDウォークマンの累計出荷台数がカセット・ウォークマンの累計出荷台数よりもかなり低い理由に関して、補完財の視点から考察しなさい。
 
 
問3 初代「CDウォークマン」D-50(1984)は、その当時停滞していたCD市場を活性化し、CDの社会的普及を大きく促進したと、言われる
 
(1) なぜ初代「CDウォークマン」D-50(1984)がそのように言われるのかを具体的に考察しなさい。なおその際には、販売開始時の初代CDウォークマン D-50(1984)の原価率の数値を必ず入れなさい。
 
(2)  初代CDウォークマン」D-50(1984)がCD市場を活性化した結果と思われる数値を調べ、グラフ化しなさい。例えば、日本レコード協会の統計情報http://www.riaj.or.jp/f/data/index.htmlなどを基にしてCDに関する数値データの変化をグラフ化しなさい。
 
 
問4 ソニーでウォークマンの開発に携わった古賀宣行が下記雑誌記事の中で述べているように、21世紀になり、携帯音楽機器市場で主役となったのは、Appleである。なぜAppleが携帯音楽機器市場に新規参入して先行最有力企業のソニーを逆転できたのかを、製品のスペックおよび補完財の視点から考察しなさい。
 
西雄大(2013)「エクレア社長 古賀 宣行 ウォークマン開発者の魂」『日経ビジネス』2013年12月09日号、p.114
「古賀が担当する製品はウォークマン、DATウォークマン、ICレコーダーと変わっていったが、世界新記録を塗り替える役割に変わりはなかった。/順風満帆だった古賀の会社人生に変化が起き始めたのは2001年。インターネットから曲をダウンロードできるネットワークウォークマンの開発に携わった頃だ。本体にアルミ製を採用し、古賀は世界で最も格好いい音楽プレーヤーを開発した自負があった。/だが市場を席巻したのはソニーではなく、米アップルのiPodだった。」
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SONYにおけるテープレコーダー製品セグメントvs プレイヤー製品セグメント

SONYが1979年に発売開始したカセット・ウォークマンTPS-L2は、「録音できない」という意味では先行製品よりも機能的に劣った製品ではあったが、ステレオ再生と小型軽量化を両立させた製品であるという意味において画期的なproduct innovationであった。SONYは同製品によって携帯型音楽プレイヤー製品という新しい製品セグメントを生み出した。
そうしたMarket Creation(市場創造)に成功したSONYは、その後も技術的改良を続け、「カセット・ウォークマン」製品シリーズの累計販売台数で約2億2千万台という輝かしい成功を収めた。
 
[注1]「AC電源ではなく電池駆動である」という点では、カセット・ウォークマンに先行する既存Productとして肩掛け型レコーダー「デンスケ」シリーズの「TC-D5」(1978年5月発売開始)というproductがあった。
 ソニー名誉会長(当時)の井深大氏は、海外出張時に飛行機の中でヘッドホンを使ってステレオ音楽を聴くのを趣味にしていたが、「TC-D5」は先行製品よりは小型化・軽量化されているとはいえ、重量1.7kgもあったため、「やはり重くてかなわないと嘆いていた」と言われている。
[注2]「肩掛け型ではなく、小型軽量の携帯型である」という点では、カセット・ウォークマンに先行する既存Productとしてモノラル・レコーダー「プレスマン」シリーズの「TCM-100」(1978年5月発売開始)というproductがあった。
ウォークマン「TPS-L2」(1979.7)の金型は、プレスマン「TCM-100」(1978.5)の金型を流用したものであったので、両製品の大きさや形状はほぼ同一であった。

[プレスマンとウォークマンの比較に関する有用なサイト]
「ウォークマンの原型となったプレスマンとは?」Apple/Macテクノロジー研究所、2014/8/22
https://appletechlab.jp/blog-entry-1353.html
 

 
問1 下記の「テープレコーダーからプレーヤーへ」というファイルを参考に、デンスケ「TC-D5」(1978.5)、プレスマン「TCM-100」(1978.5)、ウォークマン「TPS-L2」(1979.7)という3製品の製品コンセプト(対応ニーズ)の文章を完成させなさい。(3点満点)
 
 
なお下記の表で、△△、□□、◇◇にはそれぞれ漢字二文字の単語が入ります。
 
製品名 製品コンセプト(対応ニーズ)
デンスケ「TC-D5」(1978.5) 外で△△、蒸気機関車の音、野鳥の声を本格的に□□する
プレスマン「TCM-100」(1978.5) 外で◇◇を手軽に□□する
ウォークマン「TPS-L2」(1979.7) 外で△△を気軽に聞く
 
「外で△△を気軽に聞く」という製品コンセプト(対応ニーズ)に対して、カセット・ウォークマン「TPS-L2」(1979.7)以前の製品が対応できなかったのは、下記のような理由からである。すなわち、「外で△△を気軽に聞く」という製品コンセプト(対応ニーズ)の視点から考えると、先行製品は下記のような理由でカセット・ウォークマン「TPS-L2」(1979.7)よりも劣った製品であった。
 
1.既存先行製品のプレスマンTCM-100(1978年5月)は、カセット・ウォークマンTPS-L2とほぼ同じ大きさ・重量で小型軽量であったが、ステレオ再生はできなかった。(カセット・ウォークマンTPS-L2の金型は、プレスマンの金型を流用したものであった。)
 
2.既存先行製品のデンスケ「TC-D5」(1978年5月)は、カセット・ウォークマンTPS-L2と同じくステレオ再生はできたが、重量は1.7kgと重かったし、大きさは4.8cm×23.7cm×16.8cmと大きかった。(デンスケの重量はウォークマンの4.5倍、大きさは体積比で6.3倍であった。)
 
問2 前述の「テープレコーダーからプレーヤーへ」というファイルを参考に、デンスケ「TC-D5」(1978.5)、プレスマン「TCM-100」(1978.5)、ウォークマン「TPS-L2」(1979.7)という3製品が「既存製品に対して、どのような意味でproduct innovationであったのか?」「それぞれの製品は、どのような意味で製品コンセプト(対応ニーズ)に適合した製品であったのか?」を説明しなさい。(5点満点)
 
 
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自動運転自動車 – Google

自動運転車に関するグーグルの取り組み(1)
  1. Thrun, S. (青木靖 訳, 2011)「Googleの自動運転車で目指していること(TEDTalks)」 TED2011

  2. NHK(2013)「クローズアップ現代:ドキュメント グーグルカー 自動運転自動車 1 」

  3. NHK(2015)「ここまできた自動運転 社会はどう変わるのか」

  4. 岩間宏毅(2016)「NHKビジネス特集: 自動運転革命 グーグルの脅威」2016/10/3
  5. 日本経済新聞 電子版(2013)「「自動運転」は破壊者か 攻めるグーグル、悩むトヨタ」日本経済新聞 電子版、2013/3/28 7:00
  6. 宮本和明(2015)「街に溶け込めるか グーグル自動運転最新版、ITの聖地へ」日本経済新聞 電子版、2015/7/27
  7. liberty.com(2015)「自動運転でトヨタがグーグルの”下請け”に? 「思わぬライバル」にご注意」ザ・リバティWeb、2015.11.02
  8. 近棟稔(2015)「あなたの知らない自動運転技術の歴史とGoogle Carの自動運転に使用するセンサーの基礎知識」[Google Carの自動運転技術大解剖(1)]2015年05月29日
  9. 近棟稔(2015)「自動車を制御するロボットの思考と行動の仕組み――Google Carが現実世界を認識する際の3つのアルゴリズムと実用化への課題」[Google Carの自動運転技術大解剖(2)]2015年07月03日
  10. 近棟稔(2015)「人工知能の歴史と、グーグルの自動運転車が事故を起こさないためにしていること」[Google Carの自動運転技術大解剖(終)]2015年12月09日
  11. 「自動車メーカーは置き去りGoogleが目指す完全自動運転」WEDGE REPORT、2016年5月31日
 
自動運転車に関するグーグルとの連携
 
 
Googleだけでなく、同じくネット・ビジネス系企業として日本のDeNAも自動運転自動車ビジネスに参入している。
 
 
自動運転車に関するグーグルの取り組み(旧データ)
 
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エジソンによる電球の発明(1879) というProduct Innovationに関するneeds視点からの説明

エジソンによる電球の発明(1879) というProduct Innovationを、いわゆるneeds視点から分析すると下記のように位置づけることができる。
 
1.産業革命の進展・普及にともなう、19世紀における大工場制度の普及
     ↓
2.夜間労働の出現・増大
     ↓
3.「夜間労働に対応する照明」=「明るくて安全でクリーンで手間のかからない夜間照明」に対するニーズの出現
needs1.照度のより高い照明(作業のしやすさや安全の確保、必要な照明装置の数を減少させることなどが可能な照明)
needs2.火事の危険度がより低い照明(ろうそくやランプなど燃焼プロセスを利用した照明よりも火事の危険度がより少ない照明)
needs3.ススなどで製品が汚れない照明(ろうそくやランプなど燃焼プロセスを利用した照明ではススの発生が不可避であるが、燃焼プロセスを利用しないことでススを発生することが原理的にない照明)
needs4.取り替えの手間が低い照明(ろうそくやランプよりも、「故障」率が低く、取り替え期間がより長い照明)
     ↓
4.上記のneedsを充足する照明装置としての白熱電球の発明
 
 
Innovationを経営技術論的視点から分析する際には、needsという用語を、下記の3要素に分けて論じる必要がある。
要素1.necessity・usefulness(必要であること、有用であること)
要素2.wants(欲求)
要素3.demand(需要)
 
問題 エジソンによる電球の発明(1879) というProduct Innovationに関わる上述のneeds1~needs4は、要素1、要素2,要素3のいずれに該当するのかを、下記資料を参考にわかりやすく説明しなさい。

http://www.sanosemi.com/document/sano-biztech-chap4.pdf

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ビール類の市場シェア推移

データ-ビール類-市場シェア変化

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ビール類に関する製品イノベーションと酒税法

製品の需要は、製品の購入者が支払うべき金額によって変動する。
製品の購入者が支払うべき金額は、product life cycle論視点から見ると、下記のような諸要素によって規定されている。
 
product life cycle視点から見たトータル・コスト
1.初期コスト
1.1 製品本体購入コスト(製品本体の購入価格)
1.2 補完財購入コスト(周辺機器等の購入価格)
1.3 導入コスト
1.3.1 新規学習コスト(初期学習費用)
1.3.2 運搬・設置コスト(送料・運搬費、設置費用)
 
2・維持コスト
 
3.廃棄コスト
3.1 製品本体廃棄コスト(製品本体の廃棄費用、廃棄作業コスト)
3.2 補完財廃棄コスト(周辺機器等の廃棄費用、廃棄作業コスト)
 
ビールのような消費財においては、1.1と1.3.1と3.1などが問題となる。
 
問1 ビールの場合の販売価格の規定要因を、下記の分類に応じて具体的に考察しなさい。
1) コスト
2) 利益
3) 税金
ビールに関わる製品イノベーションの規定要因としての酒税法
 
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product life cycle視点から見たtotal cost

product life cycle視点から見たtotal costは、下記のような要素から構成されている。

product life cycle視点から見たトータル・コスト

1.初期コスト
1.1 製品本体購入コスト(製品本体の購入価格)
1.2 補完財購入コスト(周辺機器等の購入価格)
1.3 導入コスト
1.3.1 新規学習コスト(初期学習費用)
1.3.2 運搬・設置コスト(送料・運搬費、設置費用)

2・維持コスト

3.廃棄コスト
3.1 製品本体廃棄コスト(製品本体の廃棄費用、廃棄作業コスト)
3.2 補完財廃棄コスト(周辺機器等の廃棄費用、廃棄作業コスト)

上記の視点から見ると、イノベーションに関わるスイッチング・コストは、旧世代製品および旧世代製品対応補完財製品に関わる廃棄コストと、1.3の導入コスト(新規学習コスト)から構成されていることになる。

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Amazon.com – ジェフ・ベゾスは、amazon.com起業時にネット販売の対象としてなぜ最初に本を選択したのか?

問題 現在のamazon.comは多種多様な商品を取り扱っているが、最初は書籍のみを対象としてビジネスを始めた。すなわち、ジェフ・ベゾスは、Amazon.comの起業時にオンライン販売の対象商品として、本WEBページの末尾に挙げた参考資料に記載されているように書籍(books)を選択した。

「ベゾスは、なぜ書籍を対象としたのか?」に関して、下記の要件を満たすレポートを作成しなさい。
  1. 書籍を選択した理由・要因をなるべく数多く列挙しなさい。
  2. 書籍を選択した理由・要因それぞれについて、ジェフ・ベゾスの意図がわかるようにその内容をわかりやすく説明しなさい。
  3. 自分が利用した資料の出典を上記のような形式で必ず明示しなさい。用いた根拠資料の出典の明示がない場合には、採点の対象とはしないので注意すること。
 
資料1 Telegraphに掲載されているジェフ・ベゾスへのインタビュー記事
The company started out as a business plan, written by Bezos while still at D. E. Shaw, the Wall Street hedge fund. On the back of the plan he raised $300,000 (£191,747) and headed west with MacKenzie to start their new adventure.
The original Amazon plan was focused exclusively on books, and I expected the company to grow slowly over a large number of years. But it actually grew very quickly right from the beginning.”
 
Bezos then researched the top twenty mail order businesses to figure out which goods might sell well in an Internet marketplace. Software, music, videos, and clothing were all possibilities, but Bezos methodically whittled the list down to one choice – books.
 
When Amazon first opened its “virtual” doors in 1994, the company was on the cutting edge of the e-commerce revolution as one of the first in the world to offer goods over the Internet. Focused exclusively on book sales, Amazon founder Jeff Bezos saw e-commerce’s potential to offer a far wider range of book tides than was possible in the traditional brick-and-mortar bookstore. His business model inspired the company’s name change to Amazon, in reference to the world’s most voluminous river.
 
Amazon.com, Inc. (“Amazon.com” or the “Company”) is the leading online retailer of books. Since opening for business as “Earth’s Biggest Bookstore” in July 1995, Amazon.com has become one of the most widely known, used and cited commerce sites on the World Wide Web (the “Web”). Amazon.com strives to offer its customers compelling value through innovative use of technology, broad selection, high-quality content, a high level of customer service, competitive pricing and personalized services.
 
“Our timing was good, our choice of product categories — books — was a very good choice. And we did a lot of analysis on that to pick that category as the first best category for e-commerce online, but there were no guarantees that that was a good category.”
[出典]https://achievement.org/achiever/jeffrey-p-bezos/#interview

“He saw an opportunity for a new sphere of business, and immediately began considering the possibilities. In typically methodical fashion, Bezos reviewed the top 20 mail order businesses, and asked himself which could be conducted more efficiently over the Internet than by traditional means. Books were the commodity for which no comprehensive mail order catalogue existed, because any such catalogue would be too big to mail — perfect for the Internet, which could share a vast database with a virtually limitless number of people.
[出典]https://achievement.org/achiever/jeffrey-p-bezos/#biography

 
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Amazon.com – Net SalesおよびOperation Incomeの推移2014-2016

Amazon.com の2016Anual reportによれば、最近3年間のNet SalesおよびOperating Incomeは下記の通りである。
 
表1 Net Sales(売上高)の推移2014-2016
 
表2 Operation Income(営業利益)の推移2014-2016[単位:100万ドル]
 
 
Amazon.com(2017) 2016 Annual Report, 2017/04/12, p.23では、Net Salesに関して下記のような説明がある。
Net sales include product and service sales. Product sales represent revenue from the sale of products and related shipping fees and digital media content where we record revenue gross. Service sales represent third-party seller fees earned (including commissions) and related shipping fees, AWS sales, certain digital content subscriptions, certain advertising services, and our co-branded credit card agreements. Amazon Prime membership fees are allocated between product sales and service sales and amortized over the life of the membership according to the estimated delivery of services.
 
問1 上記のAWSとは何かをわかりやすく説明しなさい。
 
問2 上記の二つの資料に基づく下記エクセルファイルの2015年、2016年の空欄部分を埋めてファイルを完成させ、AMAZON.comの特徴を示すグラフを一つ作成しなさい。
 
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Amazon.com – なぜCadabra.comからAmazon.comに改名したのか?

ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)は1994年12月にCadabra.comという名称で法人格を取得した。しかしすぐにCadabra.comという名称の利用を取りやめて、Amazon.com に改名している。Amazon.com に改名した理由は、日本語版ウィキペディア「Amazon.com」(http://ja.wikipedia.org/wiki/Amazon.com)によれば、下記のようなものである。
 
「WWW草創期の1994年7月にジェフ・ベゾスによってCadabra.com(カタブラ)としてワシントン州で法人格を取得し、インターネット書店が開業される。この cadabra はアブラカダブラから採られたものだが、ベンチャー計画を弁護士に電話で話した際 “cadaver(「死体」の意)?” と聞き返されたため、のちに世界で最大規模の流域面積を持つ南アメリカのアマゾン川にちなみAmazon.comと改名された。」
 
問1 「弁護士が電話で”cadaver”と聞き返したのでCadabra.comという名称の利用を取りやめた」という上記の記述の典拠として用いるのにふさわしいWikipedia以外の資料を探し出して、該当箇所を引用するとともに、下記注意事項に留意しながら、きちんとした引用表記を行いなさい。
 なおcadaver以外の理由で取りやめたという説があれば、それも紹介しなさい。
 
問2 「世界で最大規模の流域面積を持つ南アメリカのアマゾン川」にちなんでAmazon.comという名称の利用を採用したという上記の記述の典拠として用いるのにふさわしいWikipedia以外の資料を探し出して、該当箇所を引用するとともに、下記注意事項に留意しながら、きちんとした引用表記を行いなさい。
 
問3 Amazon.comという名称に辿り着いた理由に関して、問2以外の要因を探しなさい。なお記述の典拠として用いるのにふさわしいWikipedia以外の資料を探し出して、該当箇所を引用するとともに、下記注意事項に留意しながら、きちんとした引用表記を行いなさい。
 
注意事項1. 2chやmatome.naver.jpは引用典拠としてはふさわしくないのでそれ以外の資料を探し出すこと。
注意事項2. 明治大学経営学部の下記資料の指示に従って、引用表記をおこなうこと。
 
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2017.04.12 佐野ゼミ3年次

本日は、「春合宿の課題レポートを佐野ゼミで要求されている形式に変更する」という作業を、五十嵐さんと神垣さんのレポートを素材として行いました。

具体的な作業内容
1・五十嵐さんと神垣さんの春合宿の課題レポートのデータすべてを、佐野ゼミの下記テンプレートファイルに上書きコピーする。

欠席者用課題

キリンの経営計画説明会資料(下記WEBページ)の「長期経営構想」「中期経営計画」「単年度事業方針」を読み、キリンのビール事業に関する経営戦略をイノベーション的視点から論じなさい。(データなしの場合は、総文字数が1,000字以上になるようにすること。データを含む場合は、データ以外の文章で500字以上、文章とデータの合計で1,500字以上を書くこと)
http://www.kirinholdings.co.jp/irinfo/library/plan/

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EPSONの液晶プロジェクターにおけるUSBケーブル経由入力

EPSONの液晶プロジェクターは、USBケーブル経由での画面出力に対応している。

明治大学山中セミナーハウス備え付けのEPSON EH-TW400の場合には
下記URLからWindows OS用およびMac OS用の
ディスプレイ・ドライバーをダウンロードできる。

http://www.epson.jp/support/portal/download/eh-tw400.htm

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卒業論文の不正行為に関する最近の社会的対応の変化に関する紹介

「たかが卒論におけるコピペ問題で何を騒いでいるのか?」「卒論でのコピペは誰もがやっていることではないか?」と感じられているゼミ生もまだ少なからずいると思われるので、最近の社会的状況の変化に関する記事を下記に紹介します。
 
2015年6月にお茶の水女子大では、「2013年3月に同大学を卒業した学生1人の卒業論文で、内容の3分の2が盗用だった」ことを理由として、その卒業生の指導教授を厳重注意処分にしています。
 
 
またゼミの下記WEBページでも紹介しておいたのですが、2004年に慶應大学環境情報学部では卒論の剽窃行為に対し、当該学期の取得単位取り消しおよび卒業取消などの処分はしなかったものの、剽窃をおこなった人物の実名をWEB上で公開するという措置をおこなっています。
 
 
さらに愛知県立大学では剽窃行為のある卒業論文を大学の研究所の年報に掲載したため、下記のように朝日新聞デジタルおよび名古屋地方版ですが、朝日新聞にも取り上げられました。また卒業論文におけるコピペが「一般化」している可能性が高いと思われる現状でそこまでするのはかなり行き過ぎた社会的制裁ではないかと個人的には思うのですが、WEB上ではその実名が公開されています。
 
 
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事例研究レポート - 液晶に関するイノベーション

下記参考ファイルをもとに、トータルで約6,000字(最低5,000字以上)の事例研究レポートをまとめて下さい。
  2016卒論-追加課題1-液晶に関するイノベーション

目安としては、(1) 約300字、(2) 約500字、(3)のa 300字、(3)のb 300字、(4)の各事例 各500字といったところかと思います。
文字数は多少前後してもまったく構いません。

参考ファイルの文章は最初から1,023字ありますので、そのような分量でレポートをまとめると、約6,000字になるはずです。

液晶に関するイノベーション

(1) 液晶とは何か - 液相と固相の中間相としての液晶相

(2) 液晶の歴史的発見 ― F.ライニッツァー,O・レーマン,C.モーガン, G・フリーデル

(3) 液晶という素材に関わる技術開発の歴史
  a. 最初に製品に利用しようとした企業 - RCAのG. H. Heilmeirらのグループ
  b. シャープにおける液晶の技術開発への最初の取り組み

(4) 液晶の製品的利用
  a. 液晶を利用した製品イノベーションに関する事例的研究 - 電卓の場合
  b. 液晶を利用した製品イノベーションに関する事例的研究 - 腕時計の場合
  c. 液晶を利用した製品イノベーションに関する事例的研究 - 携帯電話の場合
  d. 液晶を利用した製品イノベーションに関する事例的研究 - ノート・パソコンの場合
  e. 液晶を利用した製品イノベーションに関する事例的研究 - デスクトップ・パソコン用液晶ディスプレイの場合
  f. 液晶を利用した製品イノベーションに関する事例的研究 - テレビの場合
  g. 液晶を利用した製品イノベーションに関する事例的研究 - デジタルカメラ、カーナビ他の自動車用車載ディスプレイ、液晶プロジェクターほかの製品での利用

参考資料一覧

なお事例研究レポート作成に際しては、著作権法に注意しながら、資料として下記ほかを用いてください。

武宏(2015)「液晶ディスプレイ発展の系統化調査」『技術の系統化調査報告共同研究編』Vol.8
http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/092.pdf
和田富夫(2006)「電卓用液晶ディスプレイの開発~液晶ディスプレイとともに30年間を歩んで~」『映像メディア学会誌』60(3),pp.321-325.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/60/3/60_3_321/_pdf/-char/ja
和田富夫(2007)「「液晶ディスプレイ」に魅せられて」『シャープ技報』第96号,2007年11月,pp.46-47
http://www.sharp.co.jp/corporate/rd/31/pdf/96-p46.pdf
正本順三(2007)「日本発の技術と経営…液晶ディスプレイ (LCD) 事業に見る」『生産管理』(日本生産管理学会)14 巻 1 号 p. 79-84
DOI https://doi.org/10.14846/seisankanri1995.14.79

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自動車関連資料(暫定)

経済産業省(2015)「自動車産業に関する検討」
http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/GB/04.pdf

日本自動車工業会のデータベース
http://jamaserv.jama.or.jp/newdb/index.html

日本自動車工業会「クルマと世界」
http://www.jama.or.jp/world/

統計データサイト
自動車産業ポータル 情報ぷラットフォーム
https://www.marklines.com/ja/vehicle_production/
http://www.globalnote.jp/category/9/42/

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2016年度卒業論文追加のためのテーマ

下記ファイルをもとに、3,000字レポートを作成すること

1.ラーメンに関する事例研究
 インスタントラーメン

生産数量および輸出数量のデータ
日本即席食品工業会「生産量で見るインスタントラーメン」

2.VTRに関する事例研究

3.

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サンダル関係米国特許

https://www.google.com/patents/USRE42483

引用特許 出願日 公開日 特許出願人 特許名
US736194 1902年8月28日 1903年8月11日 Pliny E Bassett Sandal.
US1068382 1912年7月19日 1913年7月22日 Fred M Blanchard Footwear and insole therefor.
US1407992 1920年10月22日 1922年2月28日 Howard Doody William Sidney Sandal or slipper
US1484178 1922年8月9日 1924年2月19日 Cummings Martin L Antislipping means for shoes
US1964705 1934年3月9日 1934年6月26日 Joseph Pellkofer Sandal
US2402227 1944年11月17日 1946年6月18日 Orden E Ihle Molded plastic shoe
US2947095 1957年10月21日 1960年8月2日 Kiyoichi Miyachi Sandal
US3290802 1964年3月20日 1966年12月13日 Sadao Fukuoka Sandals
US3336683 1965年2月3日 1967年8月22日 Schellkopf Arthur J Strap construction for footwear
US3739501 1972年6月23日 1973年6月19日 Barrett J Footwear article and method for facilitating walking
US3928927 1974年11月25日 1975年12月30日 Brown Dwight Collin Sandals and method for making same
US3978596 1975年11月24日 1976年9月7日 Brown Dwight C Sandals and method of making same
US4051610 1976年5月4日 1977年10月4日 Yoshihiro Shigeji Sandal
US4471539 1982年10月26日 1984年9月18日 Mann William C Footwear having an auxiliary pocket
US4530171 1983年12月16日 1985年7月23日 Zabala Bert M Sandal
US4584782 1983年12月12日 1986年4月29日 Mark Thatcher Sport sandal construction
US5794360 1997年3月7日 1998年8月18日 Michael Bell Non-slip sandal for use on other footwear and having strapping means for enabling tightness adjustment and rapid disconnection
US6237250 1999年7月28日 2001年5月29日 South Cone, Inc. Sandal having active self-adjusting harness and method
US6508016 2000年10月17日 2003年1月21日 R & S Trading Company, Inc. Water-resistant and floatable footwear and method of manufacture therefor
US6516538 2001年2月26日 2003年2月11日 Spencer Kraft Beach sandal
USD64213 1923年12月8日 1924年3月11日 Design for a sandal
USD70317 1925年12月23日 1926年6月8日 Design eor a lady s slipper or similar article
USD86393 1931年12月29日 1932年3月1日 Charles miller
USD92000 1934年1月18日 1934年4月17日 Design for a sandal
USD92201 1934年3月19日 1934年5月8日 Design fob a shoe
USD97788 1935年11月4日 1935年12月10日 Design for a shoe
USD137764 1944年2月25日 1944年4月25日 Design for a shoe or similar article
USD147308 1946年10月5日 1947年8月12日 Design for a sandal or similar article
USD149179 1946年8月2日 1948年4月6日 Design fob a slipper ob similar abticle
USD166025 1951年11月23日 1952年2月26日 Sandal or similar article
USD166122 1951年11月24日 1952年3月11日 r j pastine d
USD166123 1951年11月24日 1952年3月11日 Pastine sandal
USD169015 1952年10月24日 1953年3月10日 Sbicca sandal
USD170768 1953年3月3日 1953年11月3日 Shoe ob similar article
USD181542 1956年1月27日 1957年11月26日 Slipper or similar article
USD187781 1957年2月8日 1960年5月3日 Sandal
USD195163 1962年10月24日 1963年5月7日 特許名が不明です
USD200697 1964年4月3日 1965年3月30日 Clog or similar article
USD210064 1966年12月6日 1968年2月6日 Slipper
USD215401 1967年7月18日 1969年9月30日 Molded sandal
USD254521 1977年7月11日 1980年3月25日 Marcella M. Katz Sandal
USD279326 1984年10月31日 1985年6月25日 Fun Footwear, Co. Shoe and the like
USD293963 1986年12月23日 1988年2月2日 Grendene S.A. Sandal
USD338320 1991年10月1日 1993年8月17日 Sandal
USD352382 1993年3月22日 1994年11月15日 Che Shang Enterprise, Co., Ltd. Slipper
USD354843 1993年2月16日 1995年1月31日 Pedicure slipper
USD404894 1998年2月27日 1999年2月2日 Sanuk Usa, Llc Sandal covered with indoor/outdoor carpet
USD417942 1999年6月28日 1999年12月28日 South Cone, Inc. Sandal
USD418280 1999年5月28日 2000年1月4日 Sandal
USD419283 1998年12月24日 2000年1月25日 Pedicure sandal
USD437475 1999年12月13日 2001年2月13日 Sandal
USD448146 2001年1月3日 2001年9月25日 Louis Vuitton Malletier, S.A. Pair of sandals
USD448542 2001年2月5日 2001年10月2日 Kawolomoto Bryant Sandal with carpet insole
USD449918 2000年8月7日 2001年11月6日 Mary K. Boncutter Shoe
USD456123 2001年6月27日 2002年4月30日 Claire Powell Pty Ltd. Footwear
USD470648 2001年1月3日 2003年2月25日 Louis Vuitton Malletier, S.A. Pair of sandals
USD487183 2003年5月13日 2004年3月2日 Bernardo Footwear, Llc Sandal
USD489517 2003年11月6日 2004年5月11日 Bernardo Footwear, Llc Sandal
USD495855 2003年12月29日 2004年9月14日 Bernardo Footwear, Llc Pair of sandals
USD496147 2003年12月29日 2004年9月21日 Bernardo Footwear, Llc Pair of sandals
EP0367565A2 1989年10月31日 1990年5月9日 Colgate-Palmolive Company Longitudinal support sling
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2016.12.20 2年次ゼミ授業メモ

トヨタの燃料電池自動車「Mirai」を具体的事例とするイノベーション論的分析(その1)— needsに関する分析
 
 
その他の話題
著作物として法的保護を受けるための要件としてのoriginality(独創性)
originalityとは、origin(起源)が自分にあることである。originalityの日本語訳が独創性、すなわち、「独りで創ったこと」となっているのは意訳である。
なおoriginalityとcreativityは異なる単語であるから、originalityの中に「creativeであること」、すなわち、creativity(創造性)は求められない。creativeではない著作物に経済的価値はない(あるいは低い)が、何もcopy(模倣)せずに自分独りで創ったのであれば著作物であることになる。

河尻亨一(2015)「五輪エンブレム、盗用疑惑にかき消されたデザインの真意」現代ビジネス、2015.08.06
「デザイナーの僕が感じる、五輪エンブレム盗用疑惑について」グラフィックデザイナー独立奮闘記
「五輪エンブレム使用中止で幕引きへ。盗作問題でデザイナー佐野研二郎氏が在日認定&誹謗中傷された件を真相究明」2015/07/31
「佐野研二郎の今現在を調査!オリンピックのパクリ疑惑のその後は?」

 
教育における「模倣」作業の重要性 — 習字、模写、模刻
 
守破離
 

http://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2016pdf/whitepaper2016pdf_1_3.pdf
http://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2016pdf/whitepaper2016pdf_2_2.pdf

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