家庭用据置型TVゲーム専用機のシステム性

家庭用据置型TVゲーム専用機のシステム性

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レポート作成に関する注意事項ver1.2

1.基本的考え方(その1) - 「守破離」的発想からしても、先人の知的労作は大いに利用することが必要かつ重要です
 
一定の視点のもとに他人の文章の寄せ集めによるコピペ集(メモ)をきちんと作成することは重要です。しかしそれをレポートとして提出するのは不適切です。教員としては、いわゆる「守破離」といった考え方に基づいて、皆さんが課題レポートを作成していただければと考えています。
 

元となる素材もアイデアも何もない中から、レポートや論文を作成することは困難ですし、効率的でもありません。レポートや論文のもととなる素材やアイデアのすべてを自分で作成・用意することも現実的には不可能なことです。他の人や企業がすでにおこなった調査や研究のデータやレポートを、自分のレポートや論文のためのネタ元(素材)として積極的に使うことは良いレポートを作成するのに有用ですし、必要不可欠なことです。
 逆に、他の人や企業が既におこなっていることをきちんと調べて置かないと、既存のものよりもより良いレポートを作成することはできません。既存資料をきちんと検索し、重要な箇所をコピペしたメモ文書を作成していくことが、より良いレポートを作成するための第一歩です。

 
2.基本的考え方(その2) - レポート作成に際しても、「ポジショニング・アプローチ」的視点と「Resource-Based View」的視点の両方が必要かつ重要です
経営戦略や経営戦術の策定に際してきちんとした現状分析が必要なように、レポート作成に際しては、「レポートに関連する資料としてどのようものがあるのか?」「既存資料においてどのようなことが問題となっており、どこまで議論・分析が進んでいるのか?」、「既存資料において現在、何が重要な問題となっているのか?何が重要な課題とされているのか?」といった「現状分析」をきちんとしておくことが良いレポートを書くための必要条件です。

 

 企業経営の分析においてポジショニング・アプローチ的視点とResource-Based View的視点の両方が必要なように、レポートや論文の作成においても、「どのような問題意識のもとに分析するのか?」ということとともに、「どのようなresourceが利用可能なのか?」ということが重要です。
「きちんとした問題意識を持つ」こととともに、「数多くの良質なresourceを利用する」ことが重要です。問題意識のないレポートは無意味ですし、良質なresourceを利用していないレポートは無内容です。
 また良質なreourceを利用したとしても、それらのresource、すなわち、他者の文章をそのままコピペしてつなぎ合わせて自分のレポート」として提出することは、他者のものを勝手に利用した「知的窃盗行為」であるだけでなく、他者のものを自分のものと偽る一種の「詐欺」行為です。
 現代社会、および、企業間競争・製品間競争においては、他のモノマネではないこと、originalityによるdifferentiationが重要です。レポートのoriginalityとは、文章表現のoriginality、すなわち、「レポートの文章の起源(origin)が自分である」ということです。

 自分の知的能力を高めるためには、適切なresourceを素材として「自分の頭できちんと考える」、「適切で分かりやすいoriginalな文章を自分で創り出す」ということが重要です。他人の文章をそのままコピペするという怠慢な行為をするべきではありません。単なるコピペだけのレポートは、「社会的不正行為」であるだけでなく、「知的自殺行為」です。

 
それゆえ下記の指示を厳守して下さい。指示が守られていない課題レポートは採点の対象としません。場合によってはペナルティや処分の対象となります。
 
 
3.厳守すべき事項(その1)- 複数のoriginal資料を利用すること、それらの出典を明示すること。明治大学生は、「明示」義務を守りましょう。
 
重要な事項・論点に関しては、必ず複数のオリジナル資料を参照し、それらを出典として記載しておくことが絶対に必要です。すなわち、「事項・資料・問題・企業などの解説WEBページ・紹介WEBページ」(あるいは、雑誌等の解説記事・紹介記事)、「まとめサイト」、「教えてサイト」、「業界研究サイト(就活サイト)」、「企業研究サイト」、「日本語版Wikipedia」などの解説サイト(以下、解説WEBページ等)のみに基づいて文章を作成することは絶対にしないでください。繰り返しになりますが、それは「知的自殺行為」であり、AI化の社会で生き抜く知的力を養うことにまったくつながりません。それら解説サイトが参照しているオリジナル資料を必ず参照し、それらオリジナル資料を出典として必ず記載しておいてください。
 
 
  1. 出典が明示されていない解説WEBページや解説サイトは、そのWEBページやサイト自体が大きな問題です。適切な引用や参考資料の明示がなされていないとすれば、「著作権法違反の疑いが強い」という意味で法的に大きな問題であるだけでなく、「コンプライアンス違反を平気で行っている」という意味でビジネス倫理的にも大きな問題です。そうしたWEBページや解説サイトを参考資料として挙げることや利用することそれ自体が適切ではありません。
     
  2. 解説WEBページ等の記述だけを見てレポートを作成するような手抜きは絶対にしないでください。既存のものとして何があるのかを調べるための時間短縮に使うのは適切ですが、その段階で止まっては、自分の頭で考えていないことになりますし、努力せずサボっていることにもなります。
     そうした行為は、レポート作成を課題としてこなすことの教育的意味を損なうものとして教員の教育的意図に反する知的自殺行為です。そうしたことは社会のAI化イノベーションの中でたくましく生き抜くために必要な自分の能力(検索力・表現力・解説力などの情報力)を伸ばすことにつながらず、単なる時間の無駄です。
     課題レポートの作成に際して、解説WEBページ等の記述を参照すること自体はレポート作成時間の短縮のためにも有用ですので構いませんが、そうした場合には、そうした解説WEBページ等が参照している元のWEBページや資料・データも必ず参照しきちんと読んでから課題レポートを作成して下さい

     
  3. 特に断り書きがない限り、課題レポートの作成に際しては、重要な論点に関しては、解説WEBページ等以外に、5つ以上のWEBページまたは資料・データを必ず参照してください。また自分が参照・利用したWEBページまたは資料・データをすべて明示して下さい。
     
  4. 下記WEBページに示されている「レポート・論文の盗用等不正行為への注意」をよく読むとともに、それらに書かれている指示を遵守すること。盗用等不正行為に対しては、「定期試験での不正行為(カンニング)と同様の処分(その科目のみならず当該期の全登録科目の不合格や停学処分等)の対象となることがあります」ので注意してください。
     
 
 
4.厳守すべき事項(その2)- 教員が指定したスタイルで課題レポートを作成してください。佐野ゼミ生は、佐野ゼミのスタイルを厳守しましょう。
 
  1. 引用表記および図表の付け方に関しては、教員の別途指示に原則としてしたがって下さい。すなわち、図・グラフや表のすぐ下に出典を明記することや、佐野ゼミのスタイル・シートの「表番号」・「図番号」を利用してWordの連番機能を活用することが絶対に必要です。
     
  2. 「1頁の行数」、「1行の文字数」、「フォント」、「見出し設定」などの設定に関しては、下記に挙げたテンプレートファイルの設定にしたがって下さい。
     
  3. 表紙は不要です。明治大学経営学部「経営学部論文執筆要項」は論文に関する要項であるため、表紙を付け、そこに「論文タイトル」を記載することとなっていますが、課題レポートでは表紙および論文タイトルは不要です。
     

  4. 参考資料の出典表記に際しては、Who, When, What, Whereという4つの情報をその順に記載してください。具体的には、下記の4つの情報を、その順にきちんと記載しておくことが必要不可欠です。
    1)「誰が著者なのか?」(個人名、集団名、組織名、企業名といった情報)
    2) 「いつ発表(または作成)されたものなのか?」(本や報告書であれば出版年、雑誌記事であれば出版年と巻号、新聞記事・WEBニュース・プレスリリースであれば、発表年月日といった情報)
    3) 「タイトルは何か?」(何についてのものなのか?)
    4) 「どこで発表されたものなのか?」(本であれば出版社名、報告書であれば発行者名、雑誌であれば雑誌名、WEB資料であればURLといった情報)

     

    下記に不適切な表記の例を挙げます。下記事例などを参考に記載をおこなって下さい。

     

    不適切記載例1.平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?」(2013/1/16)
    https://chuplus.jp/blog/article/detail.php?comment_id=746&comment_sub_id=0&category_id=245

    上記は、掲載日が異なる三つの記事を参照していることがわかるような下記のような表記に訂正することが必要です。
    平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?①」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年1月16日
    https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/746/
    平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?②」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年2月8日
    https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/814/
    平野勇治(2013)「デジタル化は映画の革命?③」(平野勇治のミニシアターの映写室から)『中日新聞』2013年3月26日
    https://plus.chunichi.co.jp/blog/hirano/article/245/975/
     

    不適切記載例2.飯田陽一(2013)「航空機素材・製造技術の革新について」(2013/11)
    https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/20131112_03.pdf

    上記は、東京大学生産技術研究所が2013年年11月12日に開催したシンポジウム「航空機製造技術の飛躍的な発展を目指して」(https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/event20131112.html)で飯田陽一(当時、経済産業省 製造産業局 航空機武器宇宙産業課 課長)氏が14:10-14:30におこなわれた講演の資料です。上記の引用表示では、そうした「出典」に関わる情報の記載がまったく不十分です。こうしたシンポジウムでの講演に関する引用表記に関して決まった書き方はありませんが、例えば下記のように書くのも一つの方法です。

    飯田陽一(2013)「航空機素材・製造技術の革新について」東京大学生産技術研究所開催シンポジウム「航空機製造技術の飛躍的な発展を目指して」講演資料、2013年年11月12日
    https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/event20131112.html
    https://www.cmi.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20131112/20131112_03.pdf

    なお上記資料を引用した箇所で、「飯田陽一(当時、経済産業省 製造産業局 航空機武器宇宙産業課 課長)は、飯田陽一(2013)の中で・・・と書いている」といったような形でシンポジウムの報告者の肩書きを記載しておいて下さい。

     

    不適切記載例3.「2019年 日本の広告費」解説―インターネット広告費が6年連続2桁成長、テレビメディアを上回る」ウェブ電通報 (dentsu-ho.com)
    https://dentsu-ho.com/articles/7161

    上記は、WEB記事の執筆者名が明記されていない点で不適切です。また発行主体が不明確な場合には、当該WEBページが掲載されているサイト名(この場合で言えばdentsu-ho.com)を記載するので構わないのですが、上記WEB記事は電通の広報局が発行主体であることが明記されていない点で不充分です。下記のような形で引用表示をするようにして下さい。」
    北原利行(2019)「「2019年 日本の広告費」解説―インターネット広告費が6年連続2桁成長、テレビメディアを上回る」ウェブ電通報(電通広報局)、2020/03/11
    https://dentsu-ho.com/articles/7161
     

    不適切例4.「転換点に来たECプラットフォーマー」in-Pocket、2016年6月9日
    https://www.i3design.jp/in-pocket/3013

    上記も、WEB記事の執筆者名が明記されていない点で不適切です。また発行主体がサイト名にあるi3DESIGN社のサイトであることの記載がない点もあまり適切ではありません。
    例えば下記のように記載しておいて下さい。
    藤元健太郎(2016)「転換点に来たECプラットフォーマー」in-Pocket (i3DESIGN)
    https://www.i3design.jp/in-pocket/3013
    なお上記WEB記事は、同記事の中に記載されているように「アマゾンジャパンが物流代行サービスを強化 大型品や危険物、ワイン定温管理なども対応へ」『週刊 通販新聞』2016年6月2日(https://web.archive.org/web/20160605135753/http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2016/06/post-2527.html)という業界新聞の記事の意味を解説したものですので、そうしたネタ元の記事も必ず合わせて紹介しておいて下さい。
     
  5. 佐野ゼミの課題レポートでは、WEBページへのアクセス日の記載は、新聞記事、プレスリリース、論文、報告書など作成日が明記されているものに関しては上記の記載例に示されているように不要です。(明治大学経営学部「経営学部論文執筆要項」はWEBページが作成された年月日が記載されていない場合を基本的に想定したものです。)
     
 
 
 
5.厳守すべき事項(その3)- イノベーション視点から課題レポートを作成しましょう。
 
  1. イノベーション(Innovation)とは、「既存のもの、古いもの」を革新(innovate)して、「これまでなかったもの、新しいもの」を創り出すことです。そのため「革新(innovate)する前はどうであったのか?」という「既存のもの、古いもの」(革新の対象)に関する記述とともに、「革新(innovate)した後はどうなったのか?」という「これまでなかったもの、新しいもの」(革新の結果)に関する記述が必要不可欠です。
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互換性維持ができなかった製品イノベーションにおける新規参入者の増加

製品イノベーションに際して、技術的理由からどうしても「互換性維持」ができない場合がある。

例えば、ゲーム専用機では16ビットゲーム専用機から32ビットゲーム専用機への製品イノベーションの際にそうしたことが生じた。

これは、ゲームソフトのあり方がそれ以前と大きく異なるようになったため、ゲーム専用機において高度なポリゴン処理能力が必要とされるようになったためである。
ファミコンやスーファミなどのゲーム機のゲーム画面は、スプライト技術を利用した画面表示であり、立体感や遠近感が乏しかった。
これに対して、PSなど32ゲーム機では、ポリゴン技術を利用した画面表示となり、ドラゴンクエストのエンディング画面に関する下記の資料1に示したように立体感や遠近感が豊かに感じられるような画面になっている。

資料1 「CPUのビット数と画面表示文字との連関」
https://www.sanosemi.com/biztech/document/Game-Display-CPU-bit.pdf

こうしたゲームソフトの技術進歩の実現には、ゲームのハードウェアに関してradical innovationが必要であった。

そうした結果として、下記の資料2に示したように、8ビットゲーム機から16ビットゲーム機への製品イノベーションに際しては先発者(first mover)がセガのメガドライブ(1988)の1社だけであったのに対して、16ビットゲーム機から32ビットゲーム機への製品イノベーションに際しては先発者(first mover)がソニー、NEC、パナソニック(松下電器)、三洋電機、日本ビクターなど6社にまで大きく増加した。

資料2 佐野正博(2008,2020)「据え置き型テレビ・ゲーム機のCPU 種別構成の歴史的変化ver.2」2020 年度「技術戦略論」授業用資料
https://www.sanosemi.com/biztech/document/Game-Console-CPU-history-Ver2_1.pdf

このように製品に関する互換性がハードウェア的にもソフトウェア的にも維持されなかった場合には、多数の企業が新規参入することがよく見られる。

なぜそうしたことが起こるのかを具体的事例をもとに分かりやすく説明しなさい。

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卒論「企画」書、あるいは、卒論本体に関する注意

卒論「企画」書、あるいは、卒論そのものに関して
 
下記の指示を守れていない方が何人もいらっしゃいます。そうした方の場合、1週間の間に卒業論文完成に向けて実際に何をされたのかが教員にはわかりません。
 そうした方は「1週間の間に卒業論文完成に向けて何もされなかった」ものとして、すなわち、課題未提出として扱うしかありません。
 この点はきちんとご注意下さい。1週間の間に1カ所しか追加・訂正がないというのもまったくの努力不足と言わざるを得ませんが、それと同じかそれ以上に「1週間の間に卒業論文完成に向けて実際に何をされたのかが教員にはわからない方」は困ったものと言わざるを得ません。
 
(1)新しく追加・修正した部分がわかるようにするためには、卒論の追加・修正作業を始める前にWordで下記のような手順を必ず実行してください。
 
a.WORDソフトの「検閲」タブ→「承諾」→「すべての変更を反映(L)」を選択してその時点までの修正をすべて本文に反映して下さい。
 
Macの場合は下記を参照してください。
wanichan.com(2015)「一度にすべての変更を反映するには」ワニchanのあっぷるわーるど
https://www.wanichan.com/office365/mac/word/2016/10/26.html
 
b.WORDソフトの「検閲」タブの部分をクリックし、「変更履歴の記録」と書かれた部分の背景がグレーになっており、変更履歴が記録される状態になっていることをきちんと確認してください。
 
Macの場合は下記を参照してください。
wanichan.com(2015)「変更履歴の記録をオンまたはオフにするには」ワニchanのあっぷるわーるど
https://www.wanichan.com/office365/mac/word/2016/10/31.html
 
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家庭用据置型テレビ・ゲーム機の製品イノベーション

家庭用の据置型テレビゲーム専用機(以下、TVゲーム専用機と略記)の製品イノベーションの歴史的展開に関して、ゲーム機のCPU視点[注1]から先発者(pioneer, first mover)と後発者(follower, late comer)を区分すると下記の表1のようになる。
CPUのビット数から見ると、TVゲーム専用機は8ビット機→16ビット機→32ビット機→64ビット機というように、技術進化を遂げてきている。
 
[注1]ここでは、CPUのビット数、すなわち、「CPUが一度に処理できる情報量」に関する性能基準をもとに、ゲーム機の世代区分をおこなっている。
 
表1 家庭用据置型テレビゲーム機のCPU視点から見た製品イノベーションの構造[注2]
 
[注2]GAMECUBEのCPU(Gekko), WiiのCPU(Broadway)はともに、浮動小数点演算処理およびデータバスは64bitであるが整数演算処理およびアドレスバスが32bitであるため、32bitCPUという位置づけとしている。
ただしTVゲーム専用機としての中心的性能としての画像処理に注目すると、整数演算処理よりも浮動小数点演算処理の方がより重要であるため、GAMECUBEとWiiを64ビット機と位置づけるような考え方もあり得る。
 
「CPUが一度に処理できる情報量」視点から見たTVゲーム専用機のイノベーションにおいて、先行者で相対的に大きな成功を収めたのは、8ビットゲーム機世代のファミコンと、32ビットゲーム機世代のプレイステーションの2機種である。16ビットゲーム機世代の先発者であるメガドライブおよび64ビットゲーム機世代の先発者であるN64(正式名称:NINTENDO64)は、一定の成功を収めたとはいえ、「大きな成功」を収めたとは言い難い。
 後発者で相対的に大きな成功を収めたのは、16ビットゲーム機世代のスーパーファミコンと、32ビットゲーム機世代のWii、64ビットゲーム機世代のプレイステーション2の3機種である。SwitchもWiiと同じような大きな成功を収めつつある。
 
表2 任天堂のGAMECUBE以降の家庭用据置型テレビゲーム機の製品本体の世界販売数量の推移
 
表3 任天堂のGAMECUBE以降の家庭用据置型テレビゲーム機用ソフトウェアの製品種類別世界販売数量の推移
 
表4 会社別ゲーム機の国内出荷台数シェア推移1983-2002
 
1997年以前のデータの出典は、柳川範之,桑山上(2000)「家庭用ビデオゲーム産業の経済分析――新しい企業結合の視点」ITME ディスカッションペーパー、No.452,http://www.e.u-tokyo.ac.jp/itme/dp/dp45.pdfである。
また1998年~2002年のデータの出典は、山田英夫(2004)『デファクト・スタンダードの競争戦略』白桃書房,p.164である。
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レポート作成に関する注意事項ver1.1

教員としては、いわゆる「守破離」といった考え方に基づいて、皆さんが課題レポートを作成していただければと考えています。

 すなわち、元となる素材もアイデアも何もない中から、レポートや論文を作成することは困難ですし、効率的でもありません。レポートや論文のもととなる素材やアイデアのすべてを自分で作成・用意することも現実的には不可能なことです。他の人や企業がすでにおこなった調査や研究のデータやレポートを、自分のレポートや論文のためのネタ元(素材)として積極的に使うことは良いレポートを作成するのに有用ですし、必要不可欠なことです。
 企業経営の分析においてポジショニング・アプローチ的視点とResource-Based View的視点の両方が必要なように、レポートや論文の作成においても、「どのような問題意識のもとに分析するのか?」ということとともに、「どのようなresourceが利用可能なのか?」ということが重要です。

 ただし自分の知的能力を高めるためには「レポートの文章のoriginが自分である」という表現のoriginalityが重要です。他人の文章をコピペするということは、いわば「知的窃盗行為」であると同時に「知的自殺行為」です。

 
それゆえ下記の指示を厳守して下さい。指示が守られていない課題レポートは採点の対象としません。場合によってはペナルティや処分の対象となります。
 
  1. 日本語版Wikipediaのみを参考資料としてレポートを作成することや、まとめサイトの記述だけを見てレポートを作成するような手抜きは絶対にしないでください。それは、レポート作成を課題としてこなすことの教育的意味を損なうものとして教員の教育的意図に反する知的自殺行為です。そうしたことは社会のAI化イノベーションの中でたくましく生き抜くために必要な自分の能力を伸ばすことにつながらず、単なる時間の無駄です。
    課題レポートの作成に際して、まとめサイトやウィキペディアなどに類いするWEBサイトの記述を参照すること自体はレポート作成時間の短縮のためにも有用ですので構いませんが、そうした場合には、そうしたWEBサイトの記述が参照している元のWEBページや文献資料も必ず読んでから課題レポートを作成して下さい

  2. 特に断り書きがない限り、課題レポートの作成に際しては、日本語版Wikipediaやまとめサイト以外に、3つ以上のWEBページまたは文献資料を必ず参照してください
    また課題レポートの中に自分が利用したWEBページまたは文献資料をすべて明示して下さい。

  3. 下記WEBページに示されている「レポート・論文の盗用等不正行為への注意」をよく読むとともに、それらに書かれている指示を遵守すること。盗用等不正行為に対しては、「定期試験での不正行為(カンニング)と同様の処分(その科目のみならず当該期の全登録科目の不合格や停学処分等)の対象となることがあります」ので注意してください。
  4. 引用表記および図表の付け方に関しては、上記WEBページにある「経営学部論文執筆要項」の指示に原則としてしたがって下さい。ただし「1頁の行数」、「1行の文字数」、「フォント」、「見出し設定」などの設定に関しては、「経営学部論文執筆要項」の指示ではなく、下記に挙げたテンプレートファイルの設定にしたがって下さい。
    課題レポート用テンプレートファイル
    またWEBページへのアクセス日の記載は、WEBページが書かれた年月日に関する情報があった場合には記載する必要はありません。「経営学部論文執筆要項」はWEBページが書かれた年月日が記載されていない場合を想定したものですので、論文や報告書など作成日が明記されているものに関しては、アクセス日の記載は不要です。

  5. 表紙は不要です。「経営学部論文執筆要項」は論文に関する要項であるため、表紙を付け、そこに「論文タイトル」を記載することとなっていますが、課題レポートでは表紙および論文タイトルは不要です。
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マーケティング近視眼問題:Product vs Needs

セオドア・レビット(Theodore Levitt)によれば、企業は、Productよりも、Needsの方をより重要視すべきである。すなわち、企業は、自らが顧客に現に提供している<製品>それ自体よりも、製品が充足している<顧客ニーズ>の方をより重要視すべきである。
 言い換えれば、「顧客に現にどのような製品(あるいはサービス)を提供するのか?」や「将来的にどのような製品(あるいはサービス)を提供するのか?」という企業活動のドメイン(対象領域)設定に際して、<製品>レベルに留まって定義することは適切ではない。製品(あるいはサービス)が充足する<顧客ニーズ>レベルにまで降りてドメインを設定すべきである。

 企業活動のドメイン(対象領域)を 「製品」(あるいはサービス)レベルで定義することは、ドメインの物理的定義と呼ばれている。これに対して、企業活動のドメイン(対象領域)を 「製品」(あるいはサービス)が充足する<顧客ニーズ>レベルで定義することは、ドメインの機能的定義と呼ばれている。
 レビットは、機能的定義を問題にせず、物理的定義のレベルでのみドメイン設定を考えることを、「マーケティング近視眼」(Marketing Myopia)と呼んだ。
 マーケティング近視眼の問題については、1年次学部必修科目「経営学」の教科書『経営学への扉』第5版、白桃書房、pp.54-55で説明されている。そこでは19世紀後半~20世紀前半期のアメリカの鉄道企業は自社の事業ドメインを鉄道事業と捉えるという「マーケティング近視眼」に陥っていたために衰退したという事例を取り上げながら、ドメインに関する物理的定義と機能的定義の問題が論じられている。

 
問1 19世紀後半~20世紀前半期のアメリカの鉄道企業における「マーケティング近視眼」の問題について、『経営学への扉』第5版、白桃書房、pp.54-55および下記引用文を利用しながら、分かりやすく説明しなさい。(5点)
 
”railroad executives seen themselves as being in the transportation business rather than the railroad business, they would have continued to grow. ”
“The railroads did not stop growing because the need for passenger and freight transportation declined. That grew. The railroads are in trouble today not because that need was filled by others (cars, trucks, airplanes, and even telephones) but because it was not filled by the railroads themselves. They let others take customers away from them because they assumed themselves to be in the railroad business rather than in the transportation business. The reason they defined their industry incorrectly was that they were railroad oriented instead of transportation oriented; they were product oriented instead of customer oriented.”
[出典]Levitt, T.(1960) “Marketing Myopia,” Harvard Business Review, July-Aug 2004.,p.138
 
問2 レビットは、Levitt, T.(1960) “Marketing Myopia,” Harvard Business Review, July-Aug 2004,pp.138-139において、” Hollywood barely escaped being totally ravished by television. Actually, all the established film companies went through drastic reorganizations. Some simply disappeared. All of them got into trouble not because of TV’s inroads but because of their own myopia. As with the railroads, Hollywood defined its business incorrectly. It thought it was in the movie business when it was actually in the entertainment business.”と述べて、20世紀中頃のアメリカのハリウッドの映画企業も「マーケティング近視眼」に陥っていた、としている。
 これはどういうことなのかを、動画ニーズの充足という視点から分かりやすく説明しなさい。(15点)
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資金決済に関するイノベーション

金融庁 金融審議会(2015)「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ報告~ 決済高度化に向けた戦略的取組み ~ 」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20151222-2.html

酒巻哲朗(2018)「デジタル経済の進展と支払手段の多様化」
財務省財務総合政策研究所(2018)『「デジタル時代のイノベーションに関する研究会」報告書』第1章
https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy2018/digital2018_report01.pdf

淵田康之(2018)「キャッシュレス化と決済サービスの変化」財務省財務総合政策研究所(2018)『「デジタル時代のイノベーションに関する研究会」報告書』第2章
https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy2018/digital2018_report02.pdf

淵田康之(2016)「送金・決済のイノベーションに向けた英米の取組み」野村資本市場研究所
http://www.nicmr.com/nicmr/report/repo/2016/2016sum02.pdf

黒田東彦(2016)「決済イノベーションとFinTech-中央銀行の視点―」(日本銀行総裁・黒田東彦氏による第17回決済システムフォーラムにおける挨拶)
https://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2016/data/ko160317a.pdf

笠井彰吾(2017)「金融サービスのオープン・イノベーションに向けた環境整備― 銀行法等改正案をめぐる議論を中心に ―」『立法と調査』No.391, pp.59-72
https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2017pdf/20170801059.pdf

中田真佐男(2017)「我が国における小額決済手段のイノベーションの現状と課題」『社会イノベーション研究』12(1)

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国営放送 vs 公共放送

NHKは、下記WEBページにあるように、自らを「国営放送」ではなく、「公共放送」と規定している。

NHK「公共放送とは何か」NHK質問集トップ>NHKについて>組織・理念・経営
https://web.archive.org/web/20170706104204/https://www.nhk.or.jp/faq-corner/1nhk/01/01-01-02.html
なお本WEBページでNHKは、「国家の強い管理下で行う放送」を国営放送と規定するとともに、「営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送」を「公共放送」と規定している。
 

NHKは、そうした「営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送」としての「公共放送」が可能となっている制度的理由として放送法および受信料制度がある、としている。
例えばNHKは、下記WEBページにおいて、放送法は「NHKがその使命を他者、特に政府から干渉を受けることなく自主的に達成できるよう、基本事項を定め」ているとするとともに、「NHKが自主性を保っていくためには、財政の自立を必要」とするが、そうした財政的自立は受信料制度に実現されている、としている。
なお下記WEBページでは興味深いことに、NHKの予算の承認や経営委員の任命等に関する国会による規制は、「NHKの事業運営に視聴者のみなさまの意向が的確に反映されるようにとの考え方から定められている」としながらも、そうした国会による規制の現実的結果としてNHKが「半官半民」あるいは「国営放送」と誤解されることになっている、とも記述している。

 
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NHK受信料の社会的存在性格および社会的意義

  1. WOWOWやスターチャンネルなどが提供している有料放送番組サービス、Netflixなどが提供している有料ネット動画配信サービスは、「多数の人々が同時に利用可能(non-rivalrous)である」にも関わらず、公共経済学的意味でのpublic goodsではない。
     というのは、それらのサービスで提供されている動画コンテンツは、「視聴料」を支払わないと視聴することができない、すなわち、excludableだからである。
    WOWOW、スターチャンネル、Netflixなどの民間営利企業は、視聴者から「視聴料」を徴収することによって自らの事業継続に必要な費用をまかなっている。

  2. 一方、NHKも放送法第64条(受信契約及び受信料)の第1項の規定、すなわち、NHKの「放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」という規定に基づいて、テレビを設置している人や企業から受信料を取ることによって自らの事業継続に必要な費用をまかなっている。
     NHKは、NHKの受信料支払いを拒否している人や企業に対しては裁判に訴えてでも受信料を強制的に徴収している。

  3.  しかしながらそうしたNHKの受信料制度の存在にも関わらず、NHKのテレビ放送番組は、民放のテレビ放送番組と同じく公共経済学的意味でのpublic goodsとして位置づけることができる。その理由の一つは、NHKの「受信料」は、WOWOWやスターチャンネルなどが提供している有料放送番組サービス、Netflixなどが提供している有料ネット動画配信サービスにおける「視聴料」とはその性格がまったく異なるからである。

  4. 「視聴料」は動画コンテンツの視聴の対価であるから、WOWOWやスターチャンネルなどが提供している有料放送番組、Netflixなどが提供している有料ネット動画などの動画コンテンツを視聴したい人は「視聴料」を支払う必要がある。
     その一方、当然のことながら、当該事業者が提供している動画コンテンツをまったく「視聴」しない人は「視聴料」を払う必要はない

  5.  ところがNHK受信料は「視聴料」ではないので、NHKが地上波デジタル放送やBS放送などで提供しているテレビ番組を「視聴」している人だけでなく、まったく「視聴」しない人であっても、放送法の規定に基づき受信料を支払う必要がある。(電気・ガス・水道といった公共サービスに関わる公共料金は、そうしたサービスの利用に対する対価(利用料金)であるから、電気・ガス・水道の設備があっても契約をせず利用しなければ料金を支払う必要はない。)

  6.  またその一方で、NHK受信料は「視聴料」ではないので、受信料を支払ってはいない人もNHKの番組を視聴することができる。
     実際、下記WEBページにあるようにNHK受信料支払拒否者に対する裁判などの結果として、2019年度にはNHK受信料の世帯契約率がついに80%を超えるまでに増加した。とはいえ20%近くの人はまだNHK受信料を支払ってはいない。5世帯に1世帯の割で、NHK受信料を支払ずにNHKのテレビ番組を視聴しているのである。

     

     地デジ化以前のアナログ放送ではfree riderの排除は技術的に困難であったが、日本における地デジ化の際に導入されたB-CASカードによるスクランブル技術により、free riderの排除が技術的に可能となった。
    現在ではスクランブル技術を利用すれば、NHK受信料を支払ってはいない場合に、NHKが地上波デジタル放送やBS放送などで提供しているテレビ番組を視聴できないようにすることができる。そうであるにも関わらず、NHKはそうした形でfree riderを排除することはしていない。
    NHKは、受信料を支払わない人に対して、NHK放送受信料の契約・収納業務を担うNHK訪問員による説得や、NHK受信料の支払拒否者に対する裁判により、NHK受信料の納入率の向上を図っている。NHKは2019年度に7,230億円の受信料収入を得ているが、NHK放送受信料の契約・収納業務に関して契約収納費として約630億円も支出している。NHKは、テレビ東京が2019年度に番組制作に費やした金額370億円を大きく超える金額を、NHK放送受信料の契約・収納業務に費やしているのである。これは正常な事態であるとはあまり言えないであろう。)

問1 このようにNHKが地上波デジタル放送やBS放送などで提供している動画コンテンツは、「NHKのテレビ番組を実際に見ているか否か?」とはまったく無関係に、テレビを設置していること、すなわち、テレビを所有していることを根拠に受信料は毎年取られる。
 税金の中には、NHK受信料と同じく、それを「実際に利用しているか否か?」とはまったく無関係に、それを持っていること(所有)を根拠に毎年取られる税金がある。
 例えば、土地や住宅を所有している人は、「その土地や住宅を実際に利用しているか否か?」とはまったく無関係に、土地や住宅に対する固定資産税を毎年取られる。空き地、空き家であっても固定資産税を支払う必要がある。
 「それを実際に利用しているか否か?」とはまったく無関係に、「それを持っていること」(所有)を根拠に毎年取られる税金は、固定資産税以外にもある。「それはどのような税金であるのか?」、「なぜ、利用とはまったく無関係に所有を根拠としてそうした税金が課されているのか?」、「まったく利用していないにも関わらず、そうした税金を支払うべき正当な社会的理由は何か?」を考察しなさい。

問2 NHK受信料に関して、「放送法に基づく契約締結義務として受信料を取るのではなく、税金の一種として受信料を法的に強制的に取るようにすれば、受信料を支払う世帯と支払わない世帯での社会的不公平がなくせて良いのではないか?」という主張がある。
 第二次大戦後に成立した放送法制定時に、「受信料を税金とはしなかった社会的理由は何か?」、「なぜ税金でNHK放送を支えるような社会的制度設計とはしなかったのか?」ということを考察しなさい。


問3 21世紀の現在では、インターネット技術の発展の結果として、数多くの動画コンテンツを有し、地上波デジタル番組でもその投稿動画が取り上げられることも多いYoutubeや、「全部で25チャンネルものチャンネル数を持ち、ニュース番組、ドラマ番組、アニメ番組などを無料でネット配信している」ABEMA TVなどのように、多種多様な無料動画コンテンツを数多く見ることができる。
 このように営利事業者も含め、多種多様な無料動画コンテンツを数多く見ることができるようになった現在でもなお、NHKの受信料制度を存在させる社会的意義および社会的正当性はどこにあるのかを考察しなさい。

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