佐野ゼミでのレポート・卒論作成に関する注意事項(1) —基本編[絶対的遵守事項]

  1. 明治大学経営学部(2015)「レポート・論文の盗用等不正行為への注意」明治大学(2012)「レポート・論文の剽窃(盗用)行為へ注意」に書かれているように、本であれ論文であれWebページであれ、他の人が作成した文章をそのまま無断で使うことは、社会的に許されない犯罪行為です。PDF文書やWEBページの中の文書をコピペしてそのまま使うことはもちろん、「前後関係や語句を若干変更した程度でレポート・論文作成すること」も許されてはいません。

    他人の文章をそのまま引用する際には、かぎ括弧(「」)などを使用して直接引用であることがはっきりとわかるようにしておいてください。
    また他人の文章表現をそのまま使わなかった場合でも、参考にした場合には、参考文献として明示することが必要です。

    教員としては、いわゆる「守破離」といった考え方に基づいて、皆さんがレポート・論文を作成していただければと考えています。自分の能力を高めるためにも「レポートや論文の文章のoriginが自分である」という表現のoriginalityが重要であることは言うまでもありませんが、もととなる素材もアイデアも何もない無から、レポートや論文を作成することは困難ですし、効率的でもありません。レポートや論文のもととなる素材やアイデアのすべてを自分で作成・用意することも現実的には不可能なことです。他の人や企業がすでにおこなった調査や研究のデータやレポートを、自分のレポートや論文のためのネタ元(素材)として積極的に使うことは良いレポートを作成するのに有用ですし、必要不可欠なことです。
     企業経営の分析においてポジショニング・アプローチ的視点とResource-Based View的視点の両方が必要なように、レポートや論文の作成においても、「どのような問題意識のもとに分析するのか?」ということとともに、「どのようなresourceが利用可能なのか?」ということが重要です。、

  2. WEBページの著者名が明記されていない場合には、そのWEBページを作成した団体名・企業名を著者名として挙げておくこと。またなお作成年が不明な場合には、著者名の後に作成年を入れる必要はないがアクセス日は必ず入れておくこと。
  3. たとえば、https://www.nintendo.co.jp/wii/features/virtual_console.htmlhttp://www.hitachi-solutions-west.co.jp/mail_magazine/cloud/cloud01.htmlといったWEBページには、そのWEBページの著者名および作成年が明記されてはいない。
     そうした場合には下記のように、WEBページを開設しているサイトの企業名を著者名として取り扱い、下記のように引用表示をすること。

    任天堂「Wii バーチャルコンソール」
    https://www.nintendo.co.jp/wii/features/virtual_console.html、2015年11月20日アクセス
    日立ソリューションズ西日本「いま知る見知る クラウド道場 其の一:「クラウド」までの歴史」
    http://www.hitachi-solutions-west.co.jp/mail_magazine/cloud/cloud01.html、2013年11月20日アクセス

    アクセス日を入れる理由は、アクセス日がわかれば、WEB Archive(http://archive.org/web/)などを利用して、過去のWEBページを見ることができるからである。

  4. 引用文献や参考文献は可能な限りネタ元を探して、ネタ元に基づいて記述を行うこと
  5. 自分が利用使用している文献やWEBページが他の文献やWEBページに基づいた記述である場合には、可能な限り、オリジナルの文献やWEBページを探し出して、それに基づく記述にすること。

    伝言ゲームなどがそうであるが、他者の引用や孫引きを利用して文章を書くと、内容が不正確になる。また自分が知りたいことや内容記述に際して必要不可欠な事項が書かれていないことも多いので、必ずオリジナルに当たること。

  6. 製品イノベーションのプロセスなど歴史的変化を取り扱う際には関連する複数年のデータを取り扱うこと、また現状分析や未来予測を取り扱う際には可能な限り最新のデータを探し出して用いること
  7. 例えばファミコンを取り扱う際には、http://sanosemi.info/archives/2400に挙げられているような複数年のデータを取り扱うことが必要である。
     また現状分析に際しては、2015年度の卒論で朝日新聞社(2009)「ファストファッションとは」という古い記事に基づいて「ファストファッション業界における世界の大手3社は、米国のGAP、ZARAなどを傘下に持つスペインのインディテックス、スウェーデンのH&Mである。これら3社は、各社とも年間約1兆3000億円から1兆4000億円前後の売り上げがある。日本のユニクロの売上高はこれら3社の半分以下である。」といった記載をすることはまったく不適切である。
     
  8. 卒業論文やレポートで参考にしているデータ(あるいは、参考にしようとしているデータ)は必ず自分のPCやネット上に保存しておくこと
  9. 論文やレポートの訂正を求められた時や、文字数が不足しているため書き足そうとする時には、参考データがすぐに参照できないと時間のムダになるので、すぐに利用できるPCやネット上に必ずコピーを保存しておいてください。

    なおWEB上のデータで現時点で参照できなくなっていた場合には、、WEB Archive(http://archive.org/web/)などを利用することでアクセスできる場合もある。

    たとえば、キリンのデータブック2011は2013年11月20日時点では見ることができない。しかしそのアドレスがわかっていれば下記のようにWEB Archiveを利用して2012年8月13日の掲載データを探し出すこともできる。

    http://web.archive.org/web/20120813155759/http://www.kirin.co.jp/company/kb/marketdata/pdf/databook2011_01.pdf

  10. 卒業論文やレポートでは「である」調で文体を統一すること
  11. 「・・・です。」「・・・と言われています。」など、ですます調で書かないこと。話し言葉と書き言葉を分けてレポートや卒論の作成をおこなってください。
    また「世界の大手3社は、米国のGAP、ZARAなどを傘下に持つスペインの INDITEX(インディテックス)、スウェーデンのH&M。 」といったような体言止めの文章を本文では原則として用いないでください。
     
  12. 章ごとに、改ページを入れること
  13. 卒論のように、複数の章からなる文章の場合には、章のタイトルのページの冒頭にくるように、章末で改ページすること。

  14. 卒業論文は、読書感想文、エッセー、週刊紙記事とは異なるスタイルで書くこと
  15. 「最近では「電動化」した自動車で高速道路を手放し運転走行したことで問題になったことが記憶にある。」「・・・に感動した。」といったスタイルでの記述はしないこと。

  16. 文章のまとまりごとに、改行を適宜入れること
  17. 言及している内容が変わるごとに改行をすること。そうしないと非常に読みづらい文章になる。

    [改行なしの文章]
     ビジネス・イノベーションに対応するのは製品ではなく、ビジネス・システムである。製品それ自身が複数のモジュールや多数の部品から構成されているように、ビジネスの遂行に際しても複数の製品が必要とされる。個々の製品はその複合体である製品システムとしてはじめて有用性を発揮する。個々の製品それ単独では顧客の必要性を充足せず、製品としての有用性を発揮できないことが多い。複数の製品の適切な組み合わせによって構成される製品システムがビジネスの基礎である。イノベーションの遂行に際してはそうした製品システム論的視点からの対応が必要不可欠である。たとえばガソリン自動車から電気自動車へのイノベーションに関しては、製品システム性の理解に基づく対応が必要である。 各種の製品が一つのシステムとして顧客の必要性を満たしたり、有用性を実現したりしているため、ビジネスという視点からはそうした製品システム性を考慮してはじめてイノベーションがビジネス的に成功することになる。自転車の利便性向上によって販売台数を増加させようとするならば、自転車専用道路の整備・拡充が有用である。これは、高速道路という自動車専用道路の整備・拡充が自動車の利便性を向上させ、自動車の販売台数増加を促したのと同様である。こうしたことは家電製品の場合には明確に認識されており、ソニーはそうした製品システム性に配慮した事業戦略を意識的に展開している。

    [適宜、改行を入れた文章]
     ビジネス・イノベーションに対応するのは製品ではなく、ビジネス・システムである。製品それ自身が複数のモジュールや多数の部品から構成されているように、ビジネスの遂行に際しても複数の製品が必要とされる。個々の製品はその複合体である製品システムとしてはじめて有用性を発揮する。
     個々の製品それ単独では顧客の必要性を充足せず、製品としての有用性を発揮できないことが多い。複数の製品の適切な組み合わせによって構成される製品システムがビジネスの基礎である。イノベーションの遂行に際してはそうした製品システム論的視点からの対応が必要不可欠である。
     たとえばガソリン自動車から電気自動車へのイノベーションに関しては、製品システム性の理解に基づく対応が必要である。 各種の製品が一つのシステムとして顧客の必要性を満たしたり、有用性を実現したりしているため、ビジネスという視点からはそうした製品システム性を考慮してはじめてイノベーションがビジネス的に成功することになる。
     自転車の利便性向上によって販売台数を増加させようとするならば、自転車専用道路の整備・拡充が有用である。これは、高速道路という自動車専用道路の整備・拡充が自動車の利便性を向上させ、自動車の販売台数増加を促したのと同様である。
     こうしたことは家電製品の場合には明確に認識されており、ソニーはそうした製品システム性に配慮した事業戦略を意識的に展開している。

  18. アルファベットの略語に関しては、それが最初に登場した箇所において、どのような語句の略語であるのかがわかるようにしておくこと
  19. 書き方としては、下記を参照してください。

    VAN(Value Added Network,付加価値通信網)は、1970年代に米国で登場した。その当時は、電話回線を利用したパケット変換によるデータ通信が中心であったが、電子メールやデータベース・サービスなどにも利用されていた。こうしたシステムは、一台のメインフレームを多数のコンピュータ端末で共同利用するTSS(Time Sharing System、タイムシェアリングシステム)の発展形と見ることもできる。
    [参考資料]
    [修正記録]
    2015年12月2日一部表現を追加・訂正
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