市場調査から出発する新製品開発に対する否定的見解

  1. 山内溥(任天堂の3代目社長[1949年-2002年]の発言 — 「市場調査? そんなことしてどうするんですか?」
  2. 市場調査? そんなことしてどうするんですか?――なるほど、その結果に基づいた商品を開発したときは、ユーザーの気持ちは離れているということですね。たしかに、そういったタイムラグという問題もある。でもね、任天堂が市場を創り出すんですよ。調査する必要などどこにもないでしょう。」高橋健ニ(1986)『任天堂商法の秘密――いかにして“子ども心”を掴んだか』祥伝社
     
  3. 井深大(ソニーの創業者)の発言 — 「モノを出すことによって初めて市場調査ができる」
  4. 「市場調査によって新製品を企画するのが米国の常識になっているが、モノを出すことによって初めて市場調査ができる。それ以来、私は『マーケット・クリエーションを伴うものが新しい製品だ。本当の新製品はマーケット・クリエーションがなければならないのだ』ということを強く考えるようになった」ソニー(2009)「Sony Japan | タイムカプセル vol.21 創業者 井深の初夢、正夢となる」
     
  5. 盛田昭夫(ソニーの創業者)のトランジスタラジオに関する発言 — 「まずモノを作って、それがなぜ必要なのかを喚起していく。これがマーケットクリエーションでしょう」
  6. 「私がトランジスタラジオを作り、アメリカに持って行った時は、放送局がたくさんあるから、ゆったり楽しむために家族ひとりひとりがラジオを持つべきだというコンセプトで売ったわけです。ところがアメリカ人は世界で最初にトランジスタラジオを作ったのに、アメリカではでかくて立派なのが家に1台あればいい、こんなもん売れんと諦めた。まずモノを作って、それがなぜ必要なのかを喚起していく。これがマーケットクリエーションでしょう」(『週刊ダイヤモンド』昭和62年6月6日号)[盛田昭夫(1996)『盛田昭夫語録』ソニ-・マガジンズ,p.264]
     
  7. テープレコーダーに関するソニーのWeb上の記述
  8. 『溝を掘って、水を流せ』の言葉通り、こうした普及活動の成果が実を結び、東通工のテープレコーダーは、瞬く間に全国の学校に広まっていった。このことから盛田たちは、本当の市場、最上の市場というのは市場開拓にほかならない。つまり、マーケットクリエーションがいかに企業にとって大事かということを体得していった。」
    [出典]ソニー『Sony History』第3章「テープレコーダーに惚れた男」の第4話「溝を掘って水を流せ」
     
     
  9. マーケットリサーチに頼って商品企画をすると、最大公約数を狙った平凡な商品になってしまう危険性がある
  10. 「「消費者の心の琴線に触れる商品を作ろう」/この言葉は、井深氏、盛田氏はじめソニーの経営トップ、特に大賀典雄氏が常に口にした言葉だった。/”心の琴線に触れる商品作り”とは何か?/それは、マーケットリサーチでお客さまが何を欲しているかを探ることではない。/商品企画にはマーケットリサーチが重要だという考え方がある。しかし、ソニーでは違っていた。/そもそも、マーケットリサーチでどこまで顧客のニーズをつかめるかは、はなはだ疑問だ。マーケットリサーチに頼って商品企画をすると、最大公約数を狙った平凡な商品になってしまう危険性がある。/あくまで、自分たちが欲しい、満足すると思える商品であるかどうかがものづくりの基準であった。」鵜飼明夫(2003)『ソニー流商品企画』H&I,pp.35-36
     
  11. 顧客を裏切る・・・顧客が「欲しいと思っている」モノは、「顧客が真に望んでいるモノ」とは異なることもある
  12. 「まずは綿密な市場調査から。新商品開発の定石は顧客の声に耳を傾けること。企業は購買履歴やインターネットで必死に情報収集する。しかし、念入りに準備してもヒット商品は生み出せない。顧客の声をなぞるだけでは、驚きや感動は与えられない現実。モノが売れない時代こそ、顧客を「裏切る」決意が必要だ。そこから、消費者が真に望む商品が見えてくる。」戸田顕司;宇賀神宰司;吉野次郎;池田信太朗(2007)「ヒット作りの決意 ホンダ、三菱電機、パイロット… 顧客を裏切る」『日経ビジネス』2007年9月10日号,pp.31
     
  13. ホンダのクロスロードの開発責任者の安木茂宏の発言 — 「開発の出発点となるコンセプト作りの段階で、消費者調査をしないことにした」
  14. 安木茂宏(本田技術研究所四輪開発センター 企画室LPL主任研究員)は、「アコード」「シビック」など、ホンダを代表する自動車の開発に長年にわたり携わってきたが、2007年2月発売のクロスロードという新車種の開発責任者として製品コンセプトを決定する際に、消費者調査をしないことを決めたとして「新車種の開発責任者を務めるに当たって、決めたことが1つある。/それは消費者の声に耳を傾けないこと。開発の出発点となるコンセプト作りの段階で、消費者調査をしないことにしたのである。」と述べている。氏は、「コンセプト作りは、とても重要な作業である。デザインや乗り心地、価格、そのほか細かい仕様を決める原点だ。この段階で、顧客に自動車に対する意識や嗜好、改善してほしい点などを綿密に調査することは一般的である。」としながらも、「消費者の声をあえて排除した」製品コンセプト作りを追求した、語っている。[引用出典]「ヒットのタネは「!」 その3 - ホンダ 東芝」『日経ビジネス』2007年09月10日号,pp.38-39
     

    http://kanzaki.sub.jp/archives/002528.html

     

    https://pearand.com/blog/2015/11/16/apple-research/

 
 
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