「技術論的視点からの経営現象へのアプローチ」としての経営技術論 vs 「経営学視点からの技術現象へのアプローチ」としての技術経営論
日本語では、学問領域に関して二つの単語が羅列的に結合される場合には、最初の単語が対象を、最後の単語がその対象を扱う研究領域を表す。
例えば、経営社会学は、経営を対象とする社会学領域の学問研究を意味するのに対して、社会経営学は社会を対象とする経営学領域の学問研究を意味する。
例えば、経営社会学は、経営を対象とする社会学領域の学問研究を意味するのに対して、社会経営学は社会を対象とする経営学領域の学問研究を意味する。
すなわち経営社会学は、Management of Society(社会経営学)ではなく、Sociology and ManagementあるいはSociology for Business と英語表記されるような内容の授業領域である。
これと同じように、経営技術論は、Management of Technology(技術経営論)ではなく、Theory of Technology and ManagementあるいはTheory of Technology for Businessとと英語表記されるような内容の授業領域であると理解するのが適切である。
ただし経営社会学がかなり以前から社会的に広く受容された比較的メジャーな研究領域であるのとは異なり、経営技術論は極めて極めてマイナーな研究領域である。大学における経営技術論の専任ポストは、明治大学経営学部および大阪市立大学商学部などで古くから存在するが、日本以外の国では存在しない。
経営技術論を専門領域とする研究者、あるいは、それに近い領域を研究している研究者は、技術経営論、技術史、技術社会学、科学技術社会論、科学技術論等の授業を担当しているものと思われる。